マイクロSDカードの寿命は決して長くはない。メモリーカードの中ではUSBメモリ並みに年数が短く、劣化のスピードが速い。すぐに買い替え時期がやってくる。
寿命の目安としては平均すると2年半~3年ほどである。使用回数が少ない場合でも、頑張っても4年くらいが限度である。5年以上持つ可能性はほとんどゼロに近い。
物理的には正常に作動しているように見えても、製造されてから3年も経過すれば何かしらの不具合が出てくることが多い。
マイクロSDカードの寿命の目安
使用頻度 | 用途 | 耐用年数 |
高頻度 | 動画の撮影 | 2~2.5年 |
ふつう | 写真撮影がメイン | 2.5~3年 |
低頻度 | 写真、文書の保存 | 3~3.5年 |
マイクロSDカードの寿命の目安は上のようになる。
平均的な使い方であれば、2.5~3年程度が使用可能な年数になる。逆に言えば、製造されてから2年半以上の年月が経過するとトラブルが起こる可能性が高まる。
寿命を知らせるシグナル
マイクロSDカードが寿命になると、保存したデータの一部が破損するという現象が起こる。
データが破損するという現象の例として、以下のような点が挙げられる。
- 写真の一部または全体がグレーの画面
- 動画が途中までしか再生できない
- データが開けない
- プロパティの容量が0KBに
写真・画像データではファイルを開いてもグレーの画面になってしまう例が代表的だ。真っ白になる現象もこれと同じ。
イメージ図としては上のような感じになる。画像の半分がグレーになり、うまく表示できないという一例である。
動画であれば再生できなかったり、画像と同じく画面が真っ黒・真っ白になる現象が生じる。これが複数回発生すると寿命だと判断するのが好ましい。
マイクロSDカード本体が劣化している印といえる。回復する見込みはゼロととらえてよい。
2~3年以上も同じマイクロSDカードを使っていると、次第にこのような不具合が頻発するようになる。
スマホやデジカメで撮影していもまともに保存されなくなる。こうなってしまうと、もはやメモリーカードとしての機能は不十分だ。
写真の保存なら2.5~3年
「ふつう」という平均的な使い方とは、撮影した写真の保存など静止画像データのストレージである。
つまり、スマホやデジカメで写真を撮影した場合の保存先をマイクロSDカードとした場合の寿命に当たる。
静止画像がメインであれば、マイクロSDカードが耐用できる年数が3年程度というわけだ。
写真であれば1枚当たりのデータの容量は数MB程度と容量が小さく、連続して書き込みすることもない。連写機能があるものの、それでも10枚にも満たないだろう。
書き込み回数がそれほど多くはならないため、動画と比べてマイクロSDカードにかかる負担も大きいとは言えない。
動画の保存が多いと2年で限界に
一方で動画の保存となると寿命はかなり短くなる。撮影したビデオなどの動的なデータはマイクロSDカードに対してかかる負荷が大きくなる。
動画は1つ当たり最低でも100MB以上になりやすい。高画質で長時間撮影するとなると、GB単位の容量を食う。
短時間でGB単位でマイクロSDカードへ書き込み、しかもその回数が多いとなると、寿命もその分短くなる。
2年程度で撮影した動画を保存できなくなったり、読み込みがうまくいかないなんていう問題が起こることが増える。
動画のデータを書き込んでは削除するというサイクルを繰り返すうちに、マイクロSDカードは劣化していく。