東京都心から成田空港へ向かう際に交通手段の中でも値段が最も安いのはどれになるのか。電車やバスがあるが、それぞれの運賃を徹底的に比較。
事前に予約するのであれば、高速バスが全体的に価格が低い傾向にある。当日いきなり乗るのであれば、普通電車が最安となる。
所要時間は、運賃が高い特急列車が最も早い。高速バスや普通電車でも概ね1時間ちょっとであるが、道路状況に左右されるバスだと渋滞で遅れる可能性が高い。
到着時間の正確さと値段の安さを両立したいのであれば、乗車券のみで乗れる普通電車がおすすめという結果になった。
交通手段 | 運行者 | 価格 | 所要時間 | 発着場 |
東京シャトル | 京成高速バス | 1,000円 | 概ね1時間 | 東京駅 |
成田シャトル | 京成高速バス | 1,200円 | 概ね1時間 | 大崎駅 |
THEアクセス成田 | JR高速バス | 1,000円 | 概ね1時間 | 東京駅・銀座駅 |
京成本線(特急) | 京成電鉄 | 1,100円 | 1時間20分 | 上野駅 |
アクセス特急 | 京成・都営浅草線 | 1,330円 | 1時間05分 | 日本橋駅 |
総武線快速 | JR東日本 | 1,280円 | 1時間30分 | 東京駅 |
京成スカイライナー | 京成電鉄 | 2,400円 | 36分 | 上野駅 |
成田エクスプレス | JR東日本 | 2,940円 | 59分 | 東京駅 |
高速バスが安い
東京都心と成田空港を結ぶ高速バスとしては、東京駅発着の「東京シャトル」と「THEアクセス成田」が有名である。
いずれも定価運賃は1,000円ということで、鉄道と比べて安い料金に設定されている。しかも、東京駅から乗れるため、利便性もかなり良い。
「東京シャトル」は京成バスが運行する高速バスである。京成電鉄のグループ会社ということで、信頼度もかなり高い。
事前に予約した場合は割引運賃が適用されて、料金は900円となる。定価より100円安いということで、予約してまで東京シャトルを使う人は少なくない。
特にLCC(格安航空便)を使う人は、成田空港までの交通費も節約する傾向がある。そんなときに財布にやさしいのが京成バスの東京シャトルではないか。
同じく東京駅発着の高速バス「THEアクセス成田」もまた1,000円という料金に設定されている。こちらはジェーアールバス関東とあすか交通、平和交通の共同運航便である。
ジェーアールバス関東はJR東日本のグループ会社である。あすか交通、平和交通はともにBE-TRANSSEグループで、千葉県内の路線バス事業者である。
京成バスとは違って事前予約割引はないが、それでも定価は同じ値段に設定されているため、乗る人はかなり多い。
在来線普通電車
高速バスが嫌という人が選ぶ交通手段が、在来線の普通電車である。乗車券のみで乗れる快速が定番だ。
京成電鉄を選ぶのであれば、京成上野駅発の「特急」がおすすめだ。運賃は1,100円ということで、高速バスとほとんど変わらない料金となっている。
JR線を使うよりも安い。京成本線を経由するため、新しく開業した成田スカイアクセス線は通らず、所要時間がその分長くなってしまうものの、値段は安い。
JR総武線快速もまた、選択肢の1つとなるだろう。東京駅発着ということで、京成線と比べると利便性が高いのが特徴だろう。
運賃は1,280円で、京成上野駅経由よりは高くなってしまうものの、電車1本で成田空港までおける。
アクセス特急は、都営浅草線と京成押上線、成田スカイアクセス線を経由する電車である。同じく快速のような存在であるが、運賃はやや割高となっている。
ただし、成田スカイアクセス線を経由するため所要時間は短い。京成本線やJR総武線よりも無料列車としては最速である。
特急列車は値段が2倍以上に
所要時間の正確さと短さを重視するのであれば、京成スカイライナーと成田エクスプレスの2つになるだろう。
ただ、運賃は他の交通手段と比べて2倍以上とかなり高い。その一方、所要時間は1時間以内に設定されている。
しかも、普通の電車と違って全車指定席となっている。確実に座れるというメリットもあり、ラッシュの時間帯に乗るのであれば選択肢として選ぶメリットはある。
最も速いのが京成スカイライナーだ。日暮里駅からは36分、上野駅からは40分という所要時間の短さがセールスポイントだ。
料金も2,400円ということで、JRの成田エクスプレスよりは安い。最高速度160km/hと在来線では最速だ。
成田エクスプレスは最短で59分ということで、京成電鉄よりも遅い。値段も2,940円で最も値段が高い交通手段という結果となった。
ただ、東京駅発着という面では利便性が良い。京成スカイライナーを使っても、東京駅辺りからとなると上野や日暮里まで行く時間が余計にかかる。
場所の面では、京成よりもJRの方が便利なのは間違いないだろう。