西鉄天神大牟田線の朝と夕方・夜の通勤ラッシュの時間帯の混雑状況について調査。混雑率は西鉄平尾→薬院間で130~140%になっているが、急行と各駅停車それぞれの乗車率は大きく異なる。
天神大牟田線は全線に渡ってJR鹿児島本線と並行して走っている。沿線の乗客を西日本鉄道とJR九州で分け合う構図になっているが、混雑のレベルが西鉄側の方が激しい。
時間帯ごとの混み具合
―(福岡天神駅にて調査)― | |||
朝の時間帯 | 混雑レベル | 夕方の時間帯 | 混雑レベル |
6:30-7:00 | 2 | 16:00-17:00 | 2 |
7:00-7:30 | 4 | 17:00-18:00 | 3 |
7:30-8:00 | 5 | 18:00-18:30 | 5 |
8:00-8:30 | 5 | 18:30-19:00 | 5 |
8:30-9:00 | 5 | 19:00-20:00 | 4 |
9:00-9:30 | 3 | 20:00-21:00 | 3 |
混雑の目安については以下になる。
5 | ★★★★★ | 電車のドア付近では圧迫感あり |
4 | ★★★★ | つり革がすべて埋まる程度、ドア付近は密集 |
3 | ★★★ | ドア付近だけ立っている人が多い |
2 | ★★ | 座れる人の方が多い |
1 | ★ | 確実に座れる |
7:30~9:00までが朝ラッシュのピーク
朝ラッシュのピークとなるのは他の路線と同じように7:30~9:00までの時間帯である。
上り電車の終点であり福岡市内の中心部である西鉄福岡天神駅に到着する電車の混雑度を調査したところ、この90分間が最も激しかった。
車内は乗客であふれ、ドア付近で立っている人は隣の人と接するか接しないかの境目というのが混み具合の目安だ。
6時台の早朝はまだ空いている。座れなくて立っている人もいるのは確かだが、それでも満員電車といえるほどではない。
満員になるのは7時台になってからである。一気に朝ラッシュが激化していき、電車が来るたびに乗車率が高くなっている。
夕方は18時台がピーク
夕方から夜にかけての帰宅ラッシュの時間帯は17:00頃からスタートする。ピークを迎えるのは18:00~19:00までである。
18時台はどの電車も混雑率は朝とほとんど同じと考えてよいだろう。乗客の総数は若干少ないのがわかるが、その分本数も少ない。このため乗車率はほぼ同じになっている。
19時になると帰宅ラッシュのピークからは脱出する。まだまだ立っている人が多い状態が続くものの、「超満員」と判断するほどのレベルではなくなる。
20時台になると混雑は結構解消されてくる。夜遅くになると福岡市内から郊外へ帰る人の人数も少なくなりため、乗車率も下がる。
各停・急行・特急による違い
西鉄天神大牟田線では特急・急行・各駅停車の3種類の種別が走っている。特急は長距離、急行は中距離、各停は近距離の輸送が役割となっている。
混雑のレベルもそれぞれで異なる。全体的に優等列車が混雑し、各駅停車は比較的空いているという印象だ。
<種別ごとの混雑しやすい区間> | |
種別 | 区間 |
特急 | 福岡天神~久留米 |
急行 | 福岡天神~二日市 |
各停 | 福岡天神~春日原 |
最も混雑するのは急行である。中距離利用者と長距離利用者の両方が乗る種別であることから、乗客が殺到しやすい。
特急も同じく混雑しやすいものの、利用者層が長距離メインであり、乗降客数が多い駅も通過となっているところが多いため、急行より若干空いている。
ただし、特急は急行に比べて混雑が続く区間と時間が長い。急行の場合は二日市駅から福岡市側が混み合うところだが、特急は久留米駅辺りまで高い乗車率が続く。
各駅停車は急行も通過となる小さな駅を乗り降りする人と近距離ユーザーがほとんどである。朝ラッシュや夕方・夜の帰宅ラッシュの時間帯でも比較的空いている。
混雑が激しくなりやすいのは特急と急行の2種類に限られる。