東武アーバンパークラインの急行、なぜ本数は少ないのか!?

東武アーバンパークライン(野田線)の急行の本数は概ね30分に1本となっている。1時間当たり2本だが、これは他の主要路線と比べるとかなり少ない。もっと増発してほしいと思っている人は多いのではないか。

東武アーバンパークラインという名称ができたのは2014年のことだが、それまでは東武野田線と呼ばれてきた。

長年にわたって、定期列車は各駅停車のみしかなかった。しかし、2016年の春から急行の運転を開始した。大宮~春日部間で通過駅の設定がでた。

日中の時間帯にて急行が登場し、毎時6本走っている各駅停車に追加する形で急行が毎時2本走るようになったというわけだ。

しかし、東武スカイツリーラインや東上線と比べるとその数はかなり少ない。前者では均等ダイヤで10分間隔、後者は急行と快速を合わせて毎時6本5~15分間隔で運転されている。

これらと比較すると、東武アーバンパークラインの急行の本数は大いに少ないと読み取れる。


急行の需要がない? それとも容量がない?

東武アーバンパークラインは東京都心とは直結していない。大宮から春日部、柏などを通って船橋駅まで走る路線となっている。郊外をぐるっと回る形となっているため、乗客の数はそれほど多いわけではない。

大宮~船橋間を通しで乗る人はほとんどいない。仮に大宮と船橋を行き来するとなると、東武アーバンパークラインを使うよりもJR宇都宮線・高崎線と総武線を乗り継いだ方が所要時間が短い。

大半は近距離利用者となっている。そして、単線の区間が多い。複線がよく整備されているのは大宮から春日部にかけての部分くらいとなっている。

需要がまったくないというわけではないが、まとまった需要があるほどではない。長距離利用者が多い他路線と、この点で性質が違う。

待避設備が少ないから

東武アーバンパークライン

さらに、大宮~春日部間は利用者数も全線の中で多いことから、急行運転が開始された。他の区間では依然として各停のみとなっているのはそのためである。

とはいえ、都心直結の路線ではないため、急行を使う人は限られている。さらに、急行が各駅停車を追い抜ける待避線のある駅は岩槻駅のみとなっていることもあり、各停そのものが少ない時間帯でしか走らせられない。

そのような理由から、東武アーバンパークラインの急行は1時間当たり2本、30分間隔となっている。需要が薄いことに加えて、急行を運転できるくらいの十分な待避設備がないのも要因だ。

もし東武アーバンパークラインで朝や夕方以降の急行を走らせるとなると、もっと待避線を途中駅に作らなければならないだろう。

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