JR大和路線においては、トイレが設置されている車両とまったく付いていない車両の両方が走っている。
快速だと基本的にはトイレが付いていることが多いものの、絶対にそうであるというわけではなく、車両の種類によって異なるのが現状である。
各駅停車と区間快速では、基本的にトイレがまったく設置されていない車両が使われている。ただ、ここでも例外があり、ダイヤによっては設置ありの電車が使われることがある。
トイレがあるのは221系だけ
大和路線で使われている車両とは、221系・201系・207系・321系の4種類となっている。天王寺~王寺・奈良間を走るのは最初の2つがメインとなっている。
これらの車両の中でトイレが付いているのは221系のみとなっている。それ以外は御手洗設備がまったく付いてない近距離型の電車という位置づけとなっている。
221系は普段は快速として運転されるのがほとんどである。日中の時間帯に走る「大和路快速」はすべてこの221系で運転されている。
したがって、快速でも「大和路快速」という名称の電車であれば列車のどこかにトイレがあると考えてよい。
朝と夕方、夜に走る単なる快速の場合は、221系で運転されることもあれば、201系などが充てられることもある。つまり、トイレがある場合とない場合があるというわけだ。
各駅停車と直通快速はトイレなし
各駅停車に関しては、基本的に201系が割り当てられている。このため、トイレも付いてない。
さらに、おおさか東線や学研都市線へ直通する快速については、207系または321系が使われている。こちらもトイレがまったく付いてない。
同じ大和路線でも、天王寺駅から大阪環状線へ乗り入れて大阪駅や西九条駅、京橋駅などへ向かう電車に関しては、221系が運用に就いているため、トイレが付いている。
各駅停車はすべてJR難波駅発着となっている。大阪環状線へ入るというわけではなく、トイレありの車両かどうかを見分けるポイントの1つだろう。
トイレあり=転換クロスシート
トイレが付いているかそうではないかを見分ける決定的なポイントは車両の種類である。とはいえ、鉄道に詳しくはない人だと車両の種類など知らないことがほとんどではないか。
もう1つのトイレの設置の有無を見分けるポイントは座席のタイプである。221系は転換クロスシートとなっていて、進行方向に向かって座れる形式になっている。
新幹線や特急と同じような形の座席である。221系は近郊型車両という分類に入り、長距離向けの設計となっている。これにより、トイレも完備されている。
201系・207系・321系の座席の形式はロングシートである。進行方向に対して横向きに1列に座れるパターンであり、普通電車の代表的な形ともいえる。
ロングシートの車両は通勤型車両と呼ばれ、近距離向けの電車だ。そのため、同じ大和路線でもロングシートの車両はトイレがない。