東北新幹線、最高速度が360km/hへ引き上げられるのはいつ!?

東北新幹線については、最高速度を今よりもさらにスピードアップして最高速度を360km/hへ引き上げる計画がある。JR東日本でははやぶさ号やはやて号をさらに速達化して、札幌への延伸が完了したら東京から北海道まで3時間台で結ぶことを目指している。

現在は宇都宮~盛岡の区間において最高時速320キロメートルで運転されている。新型車両E5系に最新の技術が搭載されたことにより、これまでよりも高速化が進められた。

数年前までは東北新幹線の最高速度は275km/hであった。これは東海道新幹線の270km/hとほとんど変わらないスピードであり、JR西日本が管轄する山陽新幹線の300km/hよりも遅い設定となっていた。

それが2013年3月16日のダイヤ改正から東北新幹線の宇都宮~盛岡の区間にて最高速度が320km/hへ引き上げられた、国内最速の新幹線路線となった。


もともとは360km/hで運転される予定だった

東北新幹線

東北新幹線を運行するJR東日本では、2000年に発表した中期経営構想「ニューフロンティア21」において世界一の高速鉄道を目指すということで最高速度を360km/hにスピードアップさせるという計画が持ち上がった。

当時は、新青森駅まで延伸した場合に航空機との競争に勝つために東北新幹線の最高速度を引き上げることに力を注いでいた時期である。

360km/hでの営業運転を目指して、2005年から試験列車を使って時速360キロメートルでの走行を数回にわたって行った。車内の快適性から線路周辺の騒音の大きさ、トンネル内の振動や風圧などの試験テストが実施された。

東北新幹線の最高速度

しかし、結果を見ると360km/hでの営業運転には課題が多く残った。カーブを通過する際の安全性や騒音対策のコストの大きさに問題があることが判明したため、営業最高速度は320km/hが妥当であるという結果になった。

そして、2000年代後半に行われた試験走行に基づいて新型車両E5系が作られて、2011年から運転が開始された。東日本大震災が起こったために320km/hへの引き上げは当初の計画から遅れたものの、2013年からはついに国内最速の時速320キロメートルでの営業運転が始まった。

それでも360km/hでの営業運転を目指す!

しかし、最高速度を360km/hへ引き上げる計画は少なからず残っている。その要因となっているのが北海道新幹線の札幌延伸である。建設途中である新函館北斗~札幌間の区間は2031年に開業する予定となっている。

北海道新幹線

北海道庁HPより

現在、東京~新函館北斗間の所要時間は最短で4時間2分となっている。これは、宇都宮~盛岡の区間にて320km/hで運転した場合のものである。

もし大宮~札幌まで360km/hでの営業運転した場合、東京~札幌の所要時間は最短で3時間57分になると想定されている。これが実現されれば、新幹線が航空機よりも優位に立てるとされる4時間のラインを切ることになる。

首都圏から北海道へ行く際の交通手段の主役が新幹線に切り替わるには最高速度が360km/hへ引き上げられることが前提となる。だからこそ、東北新幹線における営業最高速度を時速360キロメートルへスピードアップさせることを誰もが目指しているといえる。

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