埼京線で最も混雑が激しい主要区間といえば赤羽駅→池袋駅である。ほとんどの電車は大宮駅始発だが、実際には東北本線(宇都宮線・高崎線)と並行する大宮~赤羽間はそこまで激しい混み具合というわけではない。
本格的に地獄の通勤ラッシュが始まるのは赤羽駅に到着してからである。ここでは、上野東京ラインや京浜東北線からの乗り換え客で新宿方面に向かう人が一気に埼京線に殺到する。
埼京線から上野東京ラインや京浜東北線に乗り換える人はそれほど多くはない。降りていく乗客よりも乗ってくる乗客の方が圧倒的に多数派だ。
乗車率は180%以上に
埼京線の朝ラッシュのピークである8:00~8:30の間の乗車率は180%を超えるだろう。ドア付近に立つと、人と人が接するほどのレベルだ。
また、混雑が激しい車両となるとドアが閉まる際に挟まれることがよくある。駅員に無理やり押し込んでもらう必要もある場合がある。
しかも、埼京線の上りは赤羽駅を出発しても次の駅が池袋駅というわけではない。途中に十条駅と板橋駅がある。
ここでも降りていく人はほとんどいない。その一方で沿線に住む多くの人が乗ってくる。皆同じ方向に向かうため、さらに乗車率は高まる。
板橋駅の時点だと、最後に電車に乗りこむ人はドアに挟まれる覚悟が必要である。完全に他の人と体が接するだろう。
女性専用車両も設定されているが、こちらも他の車両より空いているかというとそうではない。同じくすし詰め状態となっている。
車内の奥に行けばやや空間に余裕があるかもしれない。しかし、ドア付近だと混雑をできるだけ避けようとする女性客が殺到し、結局は激しい混み具合となる。
池袋→新宿も混んでいる
池袋駅に到着すると、ひとまずまとまった数の乗客が降りていく。都心のターミナル駅ということで、降りていく人は少なくない。
乗り換えで山手線や西武池袋線、東武東上線、東京メトロ有楽町線に乗り換える人も多い。
ただ、池袋駅からも乗ってくる人は多い。降りていってもすぐにまた大量の乗客が乗ってくる。
最混雑区間こそは脱出したとはいえ、引き続き新宿駅まで通勤ラッシュの混雑が続く。山手線と埼京線を比べた場合、停車駅が少なくて速達性が高い埼京線の方が乗車率は高い。
新宿駅に到着すれば、ほとんどの列車が終点ということもあってかなりの数の乗客が降りていく。渋谷・大崎方面まで行く電車でも、混雑は和らぐ。
すでに埼京線の電車に乗っているのであれば、ここで座席に座れるチャンスが到来する。ピークの区間は過ぎているため、あとは「クールダウン」のような区間に入るといえる。