高速バスの4列シートは運賃が3列シート以上の上位クラスと比べて安いというメリットがあるが、座席の幅が狭くて隣の人との距離がないために辛い。
乗り心地は最悪という声が口コミでは多数を占める。評判がとても悪いのが4列シートの特徴ともいえる。
夜行便でも昼便でも4列シートの高速バスは、低価格を実現している反面、乗車中の時間はとてもつらいのが正直なところ。
日本で最も需要が大きい東京~大阪間を例にすると、JRの「青春エコドリーム号」が4列シートに当たる。しかし、主流といえばやはり乗り心地に余裕がある3列シートだろう。
長距離になればなるほど、4列シートは地獄と化する。一方で、比較的距離が短い移動であれば、4列シートのバスでもそれほど辛いというわけではない。
4列シートの範囲の限界とは?
4列シートは、簡単にいえば観光バスと同じである。したがって、観光バスでもふつうに行き来するような距離であれば、乗り心地の悪さで辛いというほどにはなりにくい。
具体的には、次のような範囲であれば4列シートでもOKといえる。
- 東京~仙台
- 東京~新潟
- 東京~名古屋
- 大阪~金沢
- 大阪~広島
距離にすると、約350kmくらいが4列シートで乗れる範囲の限界だと考える。これ以上の道のりとなると、3列シートか2列シートが好ましい。
4列シートでも物理的には乗れるものの、疲れが非常に溜まるのは避けられない。特に、次の日に何か大きな用事がある場合には、4列シートでは辛すぎる。
東京~大阪、大阪~福岡などの長距離便では、4列シートでは環境が厳しい。
さらに、片道350km以内の距離であっても4列シートの高速バスに乗るのはやはり勇気がいると感じることもある。
座席の間隔が狭いうえ、鉄道と比べて振動や揺れが大きい。疲れる乗り物になるのが大きな欠点だろう。
どうしても交通費の安さを優先したい人向け
高速バスの中でも4列シートの格安便はやはり「どうしても交通費を安く済ませたい」という人向けの交通手段だろう。
お金に余裕があるのであれば、絶対に4列シートの便は乗らない方がよい。夜行バスは特に最低でも3列シートを選びたい。
また、日中に移動するのであればJRの新幹線や特急列車を使うことをおすすめする。
青春エコドリーム号のような4列シートの高速バスは、資金的に苦しいが時間的にはゆとりがある大学生など向けの乗り物。
休みが少ない会社員には向いていない。乗り心地を犠牲にしたうえで値段が安く成り立っているのが高速バスの4列シートの便ではないか。