JR両毛線には新型車両は導入されないのか。小山~高崎間のうち、新前橋駅から東側ではE231系やE233系が運転されていない。旧式の115系が以前は主流であり、211系に切り替わったものの、依然として旧式の車両が使われ続けている。
211系はかつて宇都宮線・高崎線で使われていた車両である。しかし、老朽化のためこれらの路線では新しいE231系やE233系に切り替わった。
しかし、同じ管轄が同じはずの両毛線にはこのような最近式の車両が投入されることがなく、国鉄時代のものが使われている。
211系でさえ国鉄時代に製造された車両であり、自動放送やLEDや液晶モニターによる案内板も付いていない。
211形はVVVFインバータ制御の車両でもない。エネルギー効率は悪く、省エネ化もされていない。なぜ、このように両毛線では古い車両だけが用いられているのか。
運行本数が少ないため優先順位は下位
両毛線は、付近を走る宇都宮線・高崎線と比べると地方のローカル線と同じ存在である。ATOSも導入されていなく、運行管理システムも簡易的なものが使われている。
首都圏の主要路線とは違うため、新型車両の導入の面においても優先順位は低い。どうしても、宇都宮線や高崎線の方が圧倒的に重要な路線ということで、新しい車両も優先的に投入される。
115系が2000年代前半、211系が2013年までにすべて引退した理由もここにある。一方、両毛線は重要路線というわけではないため、使われているのも中古車両。
地域の人が利用者の中心ということもあり、案内表示板や自動放送などのサービスも後回しとなっている。
今後も引き続き国鉄時代に製造された211形が使われ続けられるだろう。次に登場するのはE231系だと思われるが、それも宇都宮線・高崎線で使われなくなってからとなるだろう。
周辺でさらに新しい車両となるE235系やその次の世代が登場すれば、両毛線でようやく211系の電車が引退となるかもしれない。