JR宇都宮線と高崎線の違いとは何か。どちらも普通電車は同じ車両を使っているが、見分け方がわからないとして困惑することがあるだろう。行先が異なるとはいえ、初めての利用で土地勘がない人には比較したり区別するのが難しい。
どちらも使用している車両はE231系1000番台とE233系1000番台である。ラインカラーは濃い緑とオレンジ色であり、電車の塗装もそのようになっている。東海道線についても同じ色である。
宇都宮線・高崎線ともに2015年3月に開業した東北縦貫線(上野東京ライン)を構成する路線である。大宮駅以南は線路を共有し、同じ複線区間を走行する。使用する駅のホームも同じだ。また、どちらも湘南新宿ラインとしても運転している。
どうやって見分ける?
- 宇都宮・小金井・黒磯・古河行…宇都宮線
- 前橋・高崎・籠原…高崎線
さて、宇都宮線・高崎線の見分けが付かないのは当然といえる。使用している車両もラインカラーも走行する線路も大宮駅以南は同じであることから、どちらの路線の電車なのかを駅のホームで見分けるのは結構難しい。
唯一の区別できるのは行先である。北行きの下り電車の場合、もはや行き先として書かれている駅名を見て、それが宇都宮線・高崎線のどちらなのかを把握するしかない。
宇都宮線の場合、行き先は黒磯・宇都宮・小金井・古河のいずれかである。高崎線の場合は、前橋・高崎・籠原のいずれかであるケースがほとんどである。
宇都宮線の場合、宇都宮駅くらいなら路線名の一部を構成する都市名であり、しかも栃木県の県庁所在地ということで誰でも「高崎線ではない」ということがわかるだろう。高崎線についても、前橋駅や高崎駅なら「宇都宮ではない」と理解できる。
しかし、小金井や籠原と聞くとわからないという人が多いだろう。いずれも市町村名ではない。それが具体的に何県のどこにあるのか知っている人は、いつも該当する路線の電車に乗っている人、あるいは近くの地域に住んでいて土地勘がある人くらいではないだろうか。
大宮以南はどちらも同じ!
ところで、大宮駅以南の停車駅については宇都宮線・高崎線とも同じである。宇都宮線は停車するが高崎線の電車は通過するという駅は存在しない。上野東京ラインは停車するが湘南新宿ラインは通過するという駅(さいたま新都心駅など)がある程度だ。
上り電車の場合、宇都宮線・高崎線のどちらに乗っても問題ない。上野東京ライン系統の場合は、そのまま東海道線へ直通することがほとんどなため、そのまま乗っていけば横浜や小田原、熱海方面へ行ける。
下りについても、大宮駅から東京寄りの駅に行くのであればどちらに乗っても問題ない。快速の場合は尾久とさいたま新都心は通過となるが、普通電車は来たものに乗ってよい。何の心配もする必要はない。