JR高崎線の朝ラッシュの混雑状況を時間帯・区間ごとに調査してみた。ピークを迎えるのは8時台前半。
首都圏北部を走る路線としては利用者数が多い路線であり、他と比較すると満員電車になる時間帯が長いのが特徴だ。そして、それはいつ頃なのか。
乗車券のみで乗れる列車は、高崎線では普通・特別快速・快速アーバン・通勤快速の4種類である。使用される車両はすべてE231系もしくはE233系のどちらかである。
10両または15両編成で運転されるため、連結される車両の数はJR東日本トップクラスである。
目次
時間帯ごとの混み具合
時間帯 | 混雑度 | 時間帯 | 混雑度 |
---|---|---|---|
6:00-6:30 | 2 | 8:30-9:00 | 5 |
6:30-7:00 | 3 | 9:00-9:30 | 4 |
7:00-7:30 | 4 | 9:30-10:00 | 3 |
7:30-8:00 | 5 | 10:00-10:30 | 3 |
8:00-8:30 | 5 | 10:30-11:00 | 3 |
各段階ごとの混雑率の目安
5:150%
4:120%
3:100%
2:80%
1:50%
高崎線の平日の朝ラッシュの時間帯ごとの混雑を調査すると、大宮駅到着分の結果は上のようになった。
基本的に時間帯ごとの混み具合の差は他の路線と同じであるが、大宮駅で降りる人もいれば、上野東京ラインで東京駅方面、湘南新宿ラインで新宿・渋谷駅方面まで向かう人もいる。
この点では高崎線も宇都宮線も同じ。
路線名 | 混雑率 | 最混雑区間 |
---|---|---|
高崎線 | 164% | 宮原→大宮 |
宇都宮線 | 148% | 土呂→大宮 |
埼京線 | 180% | 板橋→池袋 |
京浜東北線 | 182% | 大井町→品川 |
横須賀線 | 144% | 西横浜→平沼橋 |
東海道線 | 184% | 川崎→品川 |
高崎線と関連のある路線については上記で解説。
<参考元:国土交通省の混雑率等の統計情報、路線整備の意義・必要性等の整理(埼玉県)>
6時台は余裕
6時台に関してはまだ余裕が見られる。早朝の時間帯に当たることもあり、通勤通学で高崎線を使う人もそう多くはない。
上り列車も最も混雑する宮原→大宮でさえも車内の空間には大きな余裕がある。
ドア付近でもすし詰め状態になることはなく、スマホ操作はもちろんのこと、車内奥なら新聞・雑誌も読めるレベル。
上野東京ライン系統、湘南新宿ライン系統のいずれも「満員電車」と満たすほどの混み具合にはまだならない。
7時台になると混み合う
7時台に入ると一気に朝ラッシュならではの光景が広がる。
高崎線は東京都心部、さらには横浜駅方面まで乗り入れるため、誰もが大宮駅や都内へ行くとは限らない。
東京都心部まで行く人は高崎線単独区間になる大宮駅以北のエリアは7時台前半から乗るため、この時間帯ですらピークに近い状態になる。
荷物は完全に他の乗客へ接触することが予想される。
特に上尾駅以南の区間ではドア付近だと乗客同士が触れ合うほどのレベルに達する。
朝ラッシュのピークは8時頃
大宮駅に到達する電車では、8:00頃の便が1日の中で最も高い乗車率になると感じた。
他の路線では8:30頃がピークになるため、高崎線は宇都宮線とともに若干早い。
大宮駅から先の上野・東京・品川、あるいは池袋・新宿・渋谷方面へすべての電車が向かうものの、ここではまとまった数の乗客が一斉に降りていく。
高崎線の混雑は大宮駅でいったんはある程度解消され、朝のコアタイムである7時台後半から9時まででも、すし詰め状態は解放される。
下り列車に関しても、大宮駅発車の時点でのピークは8:00前後になる。全員が座れるようなレベルではない。
上り列車の朝の通勤ラッシュが解消されるのは9時以降になってからになる。
日中の静けさは11時以降になってからだろう。平日でも全員が座れるようになるのは午後からになる。
区間ごとの混雑
<早見表:上り列車(大宮・上野・新宿方面行:駅間ごとの混雑度> | |
区間 | 混雑度 |
高崎~本庄 | ★ |
本庄~籠原 | ★ |
籠原~熊谷 | ★★ |
熊谷~鴻巣 | ★★ |
鴻巣~北本 | ★★★ |
北本~桶川 | ★★★★ |
桶川~上尾 | ★★★★★ |
東大宮~大宮 | ★★★★★ |
大宮~浦和 | ★★★★ |
浦和~赤羽 | ★★★★ |
上尾~大宮の混雑が最大値に達する区間を★5つとした場合、ほかの区間の混み具合のレベルとしては上のような形になる。
「上野東京ライン」、「湘南新宿ライン」に関してはそれぞれのページにて解説。
上り(上野、新宿方面行)
区間 | 混み具合 |
---|---|
高崎~倉賀野 | ★ |
倉賀野~新町 | ★ |
新町~神保原 | ★ |
神保原~本庄 | ★ |
本庄~岡部 | ★★ |
岡部~深谷 | ★★ |
深谷~籠原 | ★★ |
籠原~熊谷 | ★ |
熊谷~行田 | ★★ |
行田~吹上 | ★★ |
吹上~北鴻巣 | ★★★ |
北鴻巣~鴻巣 | ★★★ |
鴻巣~北本 | ★★★★ |
北本~桶川 | ★★★★ |
桶川~北上尾 | ★★★★★ |
北上尾~上尾 | ★★★★★ |
上尾~宮原 | ★★★★★ |
宮原~大宮 | ★★★★★ |
大宮~さいたま新都心 | ★★★★ |
さいたま新都心~浦和 | ★★★★ |
浦和~赤羽 | ★★★★ |
赤羽~尾久 | ★★★★ |
尾久~上野 | ★★★★ |
各段階ごとの混雑率の目安
★★★★★:150%以上
★★★★:120%
★★★:100%
★★:80%
★:50%
JR高崎線という点では同じでも、上野行の電車、そこから先の東京駅や品川駅を経て東海道線へ乗り入れる上野東京ライン、そして池袋駅・新宿駅・渋谷駅へ乗り入れる湘南新宿ラインとではそれぞれ混み具合は異なってくる。
ただし、鴻巣駅→大宮駅の部分はどの列車も例外なく混雑が激しい。
中でも桶川駅から上尾駅辺りからは超満員電車となる。ここは高崎線単独のため、ここに乗客が集中する。
埼玉県の中核駅ともいえる大宮駅では大量の降車客が出る。それでも逆に乗ってくる人も多く、湘南新宿ラインにて乗ってくる人が多く見られる。
埼京線よりも所要時間が短いこともあって、新宿方面への行き来は湘南新宿ラインが便利なことも影響している。
一方の上野東京ライン方面はそれほどの混み具合にはならない。赤羽駅にて降りて埼京線へ乗り換える人も多い。
下り(高崎、籠原方面行)
区間 | 混み具合 |
---|---|
上野~尾久 | ★★ |
尾久~赤羽 | ★★ |
赤羽~浦和 | ★★★★ |
浦和~さいたま新都心 | ★★★ |
さいたま新都心~大宮 | ★★ |
大宮~宮原 | ★★★ |
宮原~上尾 | ★★★ |
上尾~北上尾 | ★★ |
北上尾~桶川 | ★★ |
桶川~北本 | ★★ |
北本~鴻巣 | ★★ |
鴻巣~北鴻巣 | ★ |
北鴻巣~吹上 | ★ |
吹上~行田 | ★ |
行田~熊谷 | ★ |
熊谷~籠原 | ★ |
籠原~深谷 | ★ |
深谷~岡部 | ★ |
岡部~本庄 | ★ |
本庄~神保町 | ★ |
神保町~新町 | ★ |
新町~倉賀野 | ★ |
倉賀野~高崎 | ★ |
各段階ごとの混雑率の目安
★★★★:120%
★★★:100%
★★:80%
★:50%
朝の下り列車の混雑は比較的空いている。
赤羽駅と大宮駅からは大量に乗客が乗ってくるものの、それでも混雑率が100%程度の混み具合にとどまる。
上りとは対照的に、立っている人はいて全員が座れるレベルではないものの、ドア付近でも手荷物が触れ合うほどではない。
上尾駅、北上尾駅、桶川駅のいずれかでは全員が座れるくらいにまで混雑が解消する。
朝の混雑ラッシュは7~8時半まで
高崎線を利用する乗客のほとんどは、埼玉県内の本庄~大宮の間の駅から大宮駅または都心へ向かう人である。そのため、朝の通勤ラッシュが始まる時間帯はやや早めといえる。
一番混雑する区間といえば宮原~大宮である。大宮駅は埼玉県の中心都市であり、しかも埼京線や京浜東北線、川越線、東武野田線へ乗り換える人が多いためかなりの数の乗客が下りる。
しかし、大宮駅より北側では途中駅で降りる人がほとんどいない。上りは乗ってくる一方である。高崎線の郊外の始発駅は高崎駅もしくは籠原駅であるが、朝の時間帯に座るのであればこのどちらかの駅から乗るしかないといってよい。
朝ラッシュの時間帯は高崎線には快速系の電車は1本も走っていないため、すべて普通電車ではあるものの、距離が長くて都心方面へ向かう乗客が多いこともあり、席取りはかなり難しいのが実情。
なお、最も混雑する列車については、東京駅に8:30頃に到着する電車である。ちょうど9時出勤の人が多く乗る電車となる。逆算して考えると、熊谷駅を7時過ぎに出発し、大宮駅を8時前後に発着するものに当たる。
夕方は6時半~8時半
夕方のラッシュの時間帯の混雑については、6:30~8:30の時間帯が最も激しいといえる。東京駅・上野駅を6時半前後に出発する下り電車が一番混み合う。
ただし、夕方は朝の時間帯とは違って「通勤快速」という快速電車が1時間に1本走っている。遠距離を移動する人はこの通勤快速を狙って高崎線の電車に乗るため、普通電車はあまり長距離は使わないという人が多い。
もし都心から鴻巣駅よりも北側に向かうのであれば、普通電車に乗れば途中駅で座れる機会に出会える可能性が大きい。先発列車を見送ってまで次発の電車で座れるように列にわざわざ並ぶ必要はそれほどないといえる。
土日についても基本的には同じであるが、通勤快速は走っていない。代わりに「快速アーバン」という電車が走っている。こちらについては、レジャー客が遠い郊外の自宅へ帰るために使う列車であるが、座れる可能性は始発駅の上野駅を除いては小さい。
平日と同じように土日であっても快速アーバンは混雑する。どうしても座りたいのであれば、所要時間は長くなるが普通電車に乗ることをおすすめする。
他の路線の混雑状況
接続駅 | 路線 |
高崎 | 上越線、両毛線、八高線 |
熊谷 | 秩父鉄道線 |
大宮 | 川越線、埼京線、京浜東北線、宇都宮線
東武アーバンパークライン、ニューシャトル |
赤羽 | 埼京線、<⇒湘南新宿ライン> |
上野 | 山手線、京浜東北線、常磐線快速 |
東京 | 山手線、京浜東北線、中央線快速、総武線快速、横須賀線、京葉線 |
<東海道線直通> |
参照:【首都圏編】関東地区の鉄道路線の混雑率をランキング化!
上記の表は高崎線と接続する各路線の混雑状況について。さらに首都圏エリアの他の鉄道網の朝ラッシュ時の混み具合についても取り上げる。
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鉄道事業者 | 路線名 |
---|---|
★特集 | 【コロナ期間】首都圏の主要鉄道路線の混雑率の調査結果 |
JR東日本 | 山手線、京浜東北線、中央総武緩行線 東海道線、横須賀線、総武線快速、京葉線、常磐線快速、宇都宮線、高崎線、埼京線、中央線快速 武蔵野線、南武線、横浜線、内房線、外房線 (直通サービス:湘南新宿ライン、上野東京ライン) |
東京メトロ | 銀座線、丸ノ内線、日比谷線、東西線、千代田線、有楽町線、半蔵門線、南北線、副都心線 |
都営地下鉄 | 浅草線、新宿線、三田線、大江戸線、日暮里舎人ライナー |
京浜急行電鉄 | 京急本線 |
相模鉄道 | 相鉄本線、相鉄・JR直通線 |
東急電鉄 | 東横線、(みなとみらい線)、田園都市線、目黒線、大井町線、池上線 |
小田急電鉄 | 小田原線、江ノ島線 |
京王電鉄 | 京王線、井の頭線、相模原線 |
西武鉄道 | 新宿線、池袋線 |
東武鉄道 | 東上線、スカイツリーライン、アーバンパークライン |
京成電鉄 | 京成本線、押上線 |
横浜市営地下鉄 | ブルーライン、グリーンライン |
その他 | つくばエクスプレス、東葉高速鉄道、北総鉄道、新京成線、埼玉高速鉄道、東京モノレール、ゆりかもめ、湘南モノレール、江ノ島電鉄線 |
混雑の目安については『【レベル別】鉄道の混雑率の目安! 数値ごとの体感』にて解説。