東急田園都市線の朝ラッシュにおける混雑のピークを迎える時間帯とは何時頃になるのか。急行・準急・各停をそれぞれ調査してみた。
上りの朝の通勤ラッシュの最混雑区間は池尻大橋→渋谷であることは多くの人が知っているが、乗車率は各種別や時刻で違いが見られる。
下りについても、上りほどは激しい混雑にはならないものの、乗車率は日中よりは高い。座れない人も多い状態が続く。
時間帯ごとの混雑状況
時間帯 | 混雑度 | 時間帯 | 混雑度 |
---|---|---|---|
6:00-6:30 | 3 | 8:30-9:00 | 5 |
6:30-7:00 | 4 | 9:00-9:30 | 4 |
7:00-7:30 | 4 | 9:30-10:00 | 3 |
7:30-8:00 | 5 | 10:00-10:30 | 3 |
8:00-8:30 | 5 | 10:30-11:00 | 2 |
各段階ごとの混雑率の目安
5:150%以上(乗客同士が押し合う、スマホ操作不可)
4:120%(ドア付近で荷物が他人に接する)
3:100%(車内奥まで満員、リュック背負い不可)
2:80%(ドア付近を中心に立ち客あり)
1:50%(全員着席可能)
東急田園都市線の渋谷駅に到着する電車を調査してみた結果、混雑のレベルは上のようになるだろう。
朝の通勤通学の時間帯の始まりは午前6:00をとらえてよいだろう。そして、これが終わるのは9:30~10:00頃となる。
日中の比較的閑散とした時間帯とは10時~16時頃というのが基本となっている。
なお、二子玉川~溝の口は複々線となっていて、大井町線の電車も田園都市線へ乗り入れている。
朝の時間帯は同じく大井町方面へ向かい電車が混雑するが、同時に田園都市線のバイパス路線という役割を果たしている。
路線名 | 混雑率 | 最混雑区間 |
---|---|---|
東急田園都市線 | 184% | 池尻大橋→渋谷 |
東急大井町線 | 131% | 九品仏→自由が丘 |
東急東横線 | 170% | 祐天寺→中目黒 |
東急池上線 | 131% | 大崎広小路→五反田 |
小田急小田原線 | 158% | 世田谷代田→下北沢 |
上記では東急田園都市線の周辺の路線の混雑状況について。各記事でも詳しく述べる。
6時台から早くも混雑
乗客の数がもとから多い田園都市線では、早くも早朝に当たる午前6時台からすでに朝ラッシュが始まっている。
渋谷駅に到着する電車はすべて満員電車である。6時台はまだ二子玉川→渋谷間で通過駅がある急行が運転されているものの、こちらは満員状態である。
6時台後半になるといよいよ朝ラッシュの激しい混雑を象徴するような光景へと近づいてくる。7時台になればピークに近いほどの乗車率に達する。
しかし、これでもまだ朝ラッシュのピークには達していない。通勤通学客の中でも出勤や登校がかなり早い人だけが移動する頃だ。
7時台後半および8時台前半がピーク
田園都市線のピークは7時台後半と8時台前半に当たる。上りのみならず、下りの電車も結構激しく混雑する。
- 三軒茶屋→渋谷で混雑率180~190%
- あざみ野駅辺りから超満員電車
- 準急・各停ともに大混雑
最大で190~200%近くの混雑率になる東急田園都市線だが、乗車率についてはさらに高い数値になるだろう。準急は遠距離利用者が使う優等列車のため、各停よりも乗車率が高い。
予想としてはピークの8時台前半の時間帯で200%に確実に達すると考える。各駅停車も180%は超えていると思われる。
下りについても、この時間帯は上りと同じように急行の運転はすべて準急となっている。しかし、混雑は準急に集中する傾向が見られる。
二子玉川から先の神奈川県内は通過駅の設定があるため、長距離を移動する人が殺到する。乗車率も120%には確実に達するだろう。
9時台も混雑は続く
東急田園都市線では9時台になっても超満員電車の状態は続く。混雑は10時台になってからようやく緩和されてくると考えてよい。
混雑率は150%以上にはなるものと思われる。ピークはあくまでも8時台前半だが、9時台になっても上りの渋谷方面へ向かう人の移動は絶えない。
二子玉川→渋谷間は各駅に止まる準急が運転されるのは7時台後半から8時台いっぱいで、9時台になると急行に変わる。
二子玉川→渋谷間の停車駅は三軒茶屋のみということで、所要時間は大幅に短縮化される。しかし、急行へ乗客が殺到することもあり、混雑はかなり激しい。
10時台になると混雑率は100%以下に収まる。ここから日中のオフピークの時間帯が始まる。
区間ごとの混雑状況
<東急田園都市線の駅間別の混雑度> | ||
区間 | 上り | 下り |
---|---|---|
中央林間~長津田 | ★★★ | ★ |
長津田~青葉台 | ★★★★ | ★★ |
青葉台~あざみ野 | ★★★★ | ★★ |
あざみ野~鷺沼 | ★★★★★ | ★★★ |
鷺沼~溝の口 | ★★★★★ | ★★★ |
溝の口~二子玉川 | ★★★★★ | ★★★ |
二子玉川~三軒茶屋 | ★★★★★ | ★★★★ |
三軒茶屋~渋谷 | ★★★★★ | ★★★★ |
東急田園都市線の駅間別の混雑のレベルはこのようになる。
上りの渋谷方面はあざみ野駅辺りから超満員電車になる。それよりも手前からすでに満員になっているが、ドア付近で人と人が接するほどのレベルになるのはこの辺りがスタートになる。
急行と準急は乗客が無理やり乗るといったレベルになる。各駅停車はまだ余裕があるが、それでも他の路線の各駅停車と比較すればかなりの乗車率になる。
下りの場合は上りよりはマシだが、それでも他と比べれば混雑は激しい。確実に座れるというところもあることを考えると、田園都市線は異常ともいえる。
朝の下りの中央林間方面へ向かう電車でも座れなく、ドア付近だと結構圧迫感が出てくる。
上り(渋谷方面)
区間 | 急行/準急 | 各駅停車 |
---|---|---|
中央林間~つきみ野 | ★★ | ★ |
つきみ野~南町田グランベリーパーク | ★ | |
南町田グランベリーパーク~すずかけ台 | ★★ | ★★ |
すずかけ台~つきみ野 | ★★ | |
つきみ野~長津田 | ★★ | |
長津田~田奈 | ★★★ | ★★ |
田奈~青葉台 | ★★ | |
青葉台~藤が丘 | ★★★★ |
★★★ |
藤が丘~市が尾 | ★★★ | |
市が尾~江田 | ★★★ | |
江田~あざみ野 | ★★★ | |
あざみ野~たまプラーザ | ★★★★ | ★★ |
たまプラーザ~鷺沼 | ★★★★ | ★★★ |
鷺沼~宮前平 | ★★★★★ | ★★★ |
宮前平~宮崎台 | ★★★ | |
宮崎台~梶が谷 | ★★★★ | |
梶が谷~溝の口 | ★★★★ | |
溝の口~高津 | ★★★★★ | ★★★★★ |
高津~二子新地 | ★★★★★ | |
二子新地~二子玉川 | ★★★★★ | |
二子玉川~用賀 | ★★★★★ | ★★★★★ |
用賀~桜新町 | ★★★★★ | ★★★★★ |
桜新町~駒沢大学 | ★★★★★ | ★★★★★ |
駒沢大学~三軒茶屋 | ★★★★★ | ★★★★★ |
三軒茶屋~池尻大橋 | ★★★★★ | ★★★★★ |
池尻大橋~渋谷 | ★★★★★ | ★★★★★ |
各段階ごとの混雑率の目安
★★★★★:150%以上(乗客同士が押し合う、スマホ操作不可)
★★★★:120%(ドア付近で荷物が他人に接する)
★★★:100%(車内奥まで満員、リュック背負い不可)
★★:80%(ドア付近を中心に立ち客あり)
★:50%(全員着席可能)
東急田園都市線の上り列車は、急行・準急と各駅停車で混雑差はかなり大きい。
最も停車駅が少ない急行は早くも長津田駅の時点で満員電車。青葉台駅だとドア付近ではすでに窮屈感が出ている。
あざみ野駅からはドア付近では手荷物が他の乗客に触れるほどのレベルに達する。スマホの操作はまだできる。
鷺沼駅からはいよいよドア付近で乗客同士が接するくらいになる。車内奥はまだ若干だが余裕がある。いずれも身動きが取れない。
そして、溝の口→二子玉川ではドア付近では乗客が接するほどで、車内奥でも手荷物は完全に他人に触れるほどのレベル。混雑率は推定で200%程度になる。
二子玉川→渋谷間の混雑は急行と準急で少し異なるものの、朝ラッシュのピークとなれば超満員電車であることには変わりない。
準急は急行の運転がない時間帯を中心に走っていて、二子玉川→渋谷間は各駅停車と同じだが、混雑は各停よりはやや激しい。
この区間では準急・各停いずれも混雑率が推定で180~200%程度。
下り(中央林間方面)
区間 | 急行/準急 | 各駅停車 |
---|---|---|
渋谷~三軒茶屋 | ★★★ | ★★ |
三軒茶屋~二子玉川 | ★★★ | ★★ |
二子玉川~溝の口 | ★★★ | ★★ |
溝の口~鷺沼 | ★★★ | ★ |
鷺沼~たまプラーザ | ★★ | ★★ |
たまプラーザ~あざみ野 | ★★ | ★ |
あざみ野~青葉台 | ★★ | ★ |
青葉台~長津田 | ★ | ★ |
長津田~南町田グランベリーパーク | ★ | ★ |
南町田グランベリーパーク~中央林間 | ★ | ★ |
各段階ごとの混雑率の目安
★★★★★:150%以上(乗客同士が押し合う、スマホ操作不可)
★★★★:120%(ドア付近で荷物が他人に接する)
★★★:100%(車内奥まで満員、リュック背負い不可)
★★:80%(ドア付近を中心に立ち客あり)
★:50%(全員着席可能)
東急田園都市線の下り列車については、朝ラッシュのピークでも上りほどの混雑にはならない。
急行・準急では鷺沼駅辺りまではやや混雑する。それでも乗客同士で触れ合う状態にはならない。荷物も誰かに当たるほどにはならない。
リュックも背負って乗れる場合も多くみられる。
各駅停車に至っては渋谷駅の時点で余裕がある。座れなずに立っている人は確かにいるが、それでも座っている人の方が多い印象。
駅ごとの混み具合
主な駅 | 混み具合の感想 |
---|---|
中央林間 | 全列車100%確実に座れる(並べば) |
つきみ野 | 座れる可能性大。 |
南町田グランベリーパーク | 座れない人が出る。 |
すずかけ台 | 座れない人が出る。 |
つきみ野 | 座れない人が出る。 |
長津田 | 急行・準急はもう座れない(始発除く)。各停は並べば座れる。 |
田奈 | 座れず立っている人が多数。 |
青葉台 | 座れず立っている人が多数。 |
藤が丘 | 座れず立っている人が多数。 |
市が尾 | 座れず立っている人が多数。 |
あざみ野 | 通勤特急・急行はドア付近で他の人へ手荷物が当たる。各駅停車もドア付近のみ人口密度が高い。 |
たまプラーザ | ドア付近の人口密度が高い。荷物がギリギリ接しない。 |
鷺沼 | 急行・準急はドア付近で他人と接触。各停は微妙。 |
宮前平 | ドア付近で乗客同士が触れ合う |
宮崎台 | ドア付近で乗客同士が触れ合う |
梶が谷 | ドア付近で乗客同士が触れ合う。 |
溝の口 | ドア付近は確実に触れ合う。車内奥は微妙。 |
高津 | ドア付近で乗客同士が触れ合う。 |
二子新地 | ドア付近で乗客同士が触れ合う。 |
二子玉川 | 急行・準急・各停すべて乗客同士がかなり接する。 |
用賀 | 乗客同士がかなり接する。 |
桜新町 | ドア付近はもはや押し合うレベル。 |
駒沢大学 | ドア付近はもはや押し合うレベル。 |
三軒茶屋 | 車内奥でも押し合う |
池尻大橋 | 車内奥でも押し合う |
渋谷 | 大量降車。半蔵門線も引き続き立っている人多数。 |
上記の表は、朝ラッシュの上り列車(渋谷方面)の各駅ごとの混み具合の動向について。
急行・準急が停車する駅については、それぞれの種別の感想を掲載。
各駅停車のみが止まる駅は各停のみに絞った混み具合レポートとする。
他の路線の混雑状況
接続駅 | 路線 |
<半蔵門線へ直通> | |
渋谷 | 東急東横線、京王井の頭線、銀座線、副都心線 |
三軒茶屋 | 東急世田谷線 |
二子玉川 | 東急大井町線 |
溝の口 | 南武線 |
あざみ野 | 横浜市営地下鉄ブルーライン |
長津田 | 横浜線 |
中央林間 | 小田原江ノ島線(小田急小田原線へ直通) |
参照:【首都圏編】関東地区の鉄道路線の混雑率をランキング化!
上記の表は東急田園都市線(渋谷~中央林間)と接続する各路線の混雑状況について。さらに首都圏エリアの他の鉄道網の朝ラッシュ時の混み具合についても取り上げる。
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鉄道事業者 | 路線名 |
---|---|
★特集 | 【コロナ期間】首都圏の主要鉄道路線の混雑率の調査結果 |
JR東日本 | 山手線、京浜東北線、中央総武緩行線 東海道線、横須賀線、総武線快速、京葉線、常磐線快速、宇都宮線、高崎線、埼京線、中央線快速 武蔵野線、南武線、横浜線、内房線、外房線 (直通サービス:湘南新宿ライン、上野東京ライン) |
東京メトロ | 銀座線、丸ノ内線、日比谷線、東西線、千代田線、有楽町線、半蔵門線、南北線、副都心線 |
都営地下鉄 | 浅草線、新宿線、三田線、大江戸線、日暮里舎人ライナー |
京浜急行電鉄 | 京急本線 |
相模鉄道 | 相鉄本線、相鉄・JR直通線 |
東急電鉄 | 東横線、(みなとみらい線)、田園都市線、目黒線、大井町線、池上線 |
小田急電鉄 | 小田原線、江ノ島線 |
京王電鉄 | 京王線、井の頭線、相模原線 |
西武鉄道 | 新宿線、池袋線 |
東武鉄道 | 東上線、スカイツリーライン、アーバンパークライン |
京成電鉄 | 京成本線、押上線 |
横浜市営地下鉄 | ブルーライン、グリーンライン |
その他 | つくばエクスプレス、東葉高速鉄道、北総鉄道、新京成線、埼玉高速鉄道、東京モノレール、ゆりかもめ、湘南モノレール、江ノ島電鉄線 |
混雑の目安については『【レベル別】鉄道の混雑率の目安! 数値ごとの体感』にて解説。