都営大江戸線の朝ラッシュの混雑状況を時間帯・区間ごとに調査!

朝の混雑する都営大江戸線

都営大江戸線の朝ラッシュにおける混雑状況を時間帯および区間ごと、さらに方向別で調査してみた。内回り・外回りのいずれもピークは7:45~8:30。

国土交通省は混雑率は最大で157%(2017年統計)と発表している。実際の混み具合どれくらいになるのか。通勤ラッシュの事情を見てみよう。

大江戸線の場合、特に環状部分になると東京らしい通勤ラッシュというほどにはならない。東京の地下鉄の中では一番空いている路線が大江戸線ではないか。都営地下鉄でも最も混雑率が低い。

都心部に限って言えば、東京メトロ副都心線も大江戸線と同じくらいになるようだ。代替路線が周辺に走っていることから、ピーク時でも少しだが余裕がある。

とはいえ、ガラガラというほどではない。大江戸線も郊外から都心へ入る性質のある区間では、他の路線と同じように朝の通勤ラッシュでは激しく混雑する。


朝ラッシュの時間帯別の混雑度

<新宿駅にて調査>
時間帯 混雑度 時間帯 混雑度
6:00-6:30 2 8:30-9:00 5
6:30-7:00 3 9:00-9:30 4
7:00-7:30 4 9:30-10:00 3
7:30-8:00 5 10:00-10:30 3
8:00-8:30 5 10:30-11:00 2

新宿駅で都営大江戸線の朝ラッシュの混雑度を観察すると、おおむね上のような感じになる。言うまでもないが、午前7時30分から8時45分頃までの時間帯が最も混み合う時間帯になる。

もっと細かくみると、1日の中での通勤ラッシュのピークとなるのは以下になる。

  • 朝:8:15~8:45
  • 夕方・夜:17:30~18:30

この30分から1時間の間の時間帯はそれぞれ通勤通学で最も乗客が殺到するときになる。山手線の内側のエリアは比較的空いている大江戸線とはいえ、このコアタイムになればやはり満員電車になるのは避けられない。

東京の地下鉄路線の混み具合について
路線名 混雑率 最混雑区間
銀座線 157% 赤坂見附→溜池山王
丸ノ内線 161% 新大塚→茗荷谷
日比谷線 164% 三ノ輪→入谷
東西線 199% 木場→門前仲町
千代田線 178% 町屋→西日暮里
有楽町線 159% 東池袋→護国寺
半蔵門線 170% 渋谷→表参道
南北線 153% 駒込→本駒込
副都心線 146% 要町→池袋
浅草線 129% 浅草橋→日本橋
新宿線 158% 西大島→住吉
三田線 156% 西巣鴨→巣鴨
大江戸線 155% 中井→東中野

参考:通勤ラッシュの時間帯のピークとは何時から何時まで!?

東京23区内を走る地下鉄路線については上記で解説。

<参考元:国土交通省の混雑率等の統計情報混雑の見える化(東京都交通局)

6時台はまだ空いているが

早朝に当たる6時台ならまだ満員電車というほどではない。都営地下鉄の中では唯一他社線(JR・私鉄)と相互直通運転を行っているわけでもないため、まだまだ余裕が見られる。

他の都営地下鉄だと郊外の部分ではすでに6時台でもやや混んでいるが、大江戸線はあくまでも都心部を中心に走っているため、まだ混雑のピークからは程遠い。

ただし、それでも立っている乗客は多い。山手線の内側のエリアでも、この時間帯からすでに通勤通学のために電車に乗っている人は決して少ないわけではない。

さらに、光が丘~都庁前の区間では都心方面へ向かう電車ではすでに混み合っている。

この区間は郊外の部分という性質が大きいため、7時前の6時台でも混んでいる。

7時台はもう満員

7時台になるとどこの路線でもいよいよ朝ラッシュがスタートする。ピークこそは8時台が主役だが、7時台でも満員電車の要件は満たすほどだ。

光が丘→新宿では郊外型の路線と同じように都心方面へ向かう人達で満員になるが、それ以外の区間でも混んでいるのは確か。

内回りは大門駅辺りまで、外回りは森下駅から新宿駅までの区間でも多くの通勤客でいっぱいになっている。

7時台前半はドア付近ではやや窮屈感を感じる。他の人と接したり、スマホの操作が困難なほどではないが、リュックは背負ったまま乗るのは完全に不可能。

7時台後半になれば、ドア付近ではスマホの操作すら難しくなってくる。手荷物は他の乗客に触れる可能性が大幅に上がる。

8時台は朝ラッシュのピーク

8時台に入ると大江戸線でも1日のピークに到達する。混み具合の目安は以下のようになる。

<8時台の都営大江戸線の混み具合の目安>

  • ドア付近は他の乗客と接する
  • スマホの操作はドア付近は完全に不可能
  • 車内奥もスマホの操作がギリギリ可能なレベル
  • 車両規格が小さいため、余計に混み具合がひどく感じる

ちょうど9時出勤の人が通勤手段として大江戸線を使い、新宿駅から六本木駅や大門駅などの都心の要所へ向かう人が殺到する時間帯に当たる。

内回りは光が丘→新宿と新宿→六本木まで、外回りは森下→大門まで混雑が続く。

ドア付近は完全に窮屈感と圧迫感を感じるほどになる。スマホの操作が困難で、何も身動きが取れないほどと考えてよい。

車内奥であっても、全員が吊革または手すりにつかまれるほどではない。ブレーキ制動時などで生じる電車の揺れに対して自分の足で我慢するしかない状態にもなる。

さらに、大江戸線の車両は小さい規格になっている。乗車定員が通常の地下鉄の車両よりも少ないため、余計に混み具合がひどいように感じやすい。

夕方・夜の混み具合:【帰宅ラッシュ】都営大江戸線の夕方・夜の混雑する時間帯を調査

区間ごと(内回り・外回り)の混み具合

区間 内回り 外回り
光が丘~練馬 ★★
練馬~中井 ★★★★
中井~東中野 ★★★★★ ★★
東中野~都庁前 ★★★★★ ★★
都庁前~新宿 ★★★★ ★★★
新宿~青山一丁目 ★★★★★ ★★★★★
青山一丁目~六本木 ★★★★ ★★★★
六本木~大門 ★★★ ★★★
大門~勝どき ★★★★ ★★★★
勝どき~門前仲町 ★★ ★★★★★
門前仲町~森下 ★★★ ★★★★
森下~上野御徒町 ★★★ ★★★
上野御徒町~春日 ★★★ ★★★
春日~飯田橋 ★★★★ ★★★★
飯田橋~新宿西口 ★★★ ★★★★★
新宿西口~都庁前 ★★ ★★★

都営大江戸線の区間ごとの混み具合を見ると、次の駅を目指す区間が混雑することがわかる。

  • 新宿
  • 六本木
  • 大門
  • 勝どき
  • 飯田橋

内回り・外回りともに、環状区間になる都庁前以東のエリアでは、これらの駅に近づくほど混雑が激しくなっていくという流れになる。

都庁前以西の区間、つまり光が丘~都庁前の区間では単純に上り方面が混み合う。大江戸線で言うと内回り線が混雑し、都庁前駅に近づくほど乗車率が上がっていく。

内回り

区間 内回り
光が丘~練馬 ★★
練馬~中井 ★★★★
中井~東中野 ★★★★★
東中野~中野坂上 ★★★★★
中野坂上~都庁前 ★★★★★
都庁前~新宿 ★★★★
新宿~青山一丁目 ★★★★★
青山一丁目~六本木 ★★★★
六本木~大門 ★★★
大門~勝どき ★★★★
勝どき~門前仲町 ★★
門前仲町~森下 ★★★
森下~上野御徒町 ★★★
上野御徒町~春日 ★★★
春日~飯田橋 ★★★★
飯田橋~新宿西口 ★★★
新宿西口~都庁前 ★★

外回り

区間 内回り
都庁前~新宿西口 ★★
新宿西口~飯田橋 ★★★★★
飯田橋~春日 ★★★★
春日~上野御徒町 ★★★
上野御徒町~森下 ★★
森下~門前仲町 ★★★★
門前仲町~勝どき ★★★★★
勝どき~大門 ★★★★
大門~六本木 ★★★
六本木~青山一丁目 ★★★★
青山一丁目~新宿 ★★★
新宿~都庁前 ★★
都庁前~中井 ★★
中井~光が丘

練馬→新宿が最混雑

大江戸線の混雑率150%超になる区間

都営地下鉄大江戸線
出典:twitter.com/miura84/status/980081066374438912

都営大江戸線の中でも、朝の時間帯は練馬→新宿までの区間で激しく混雑する。

国土交通省によると、各路線の混雑率の調査では最大で150%程度になるというデータが公表されている。

首都圏ではトップクラスに入るような混雑率ではない。それでも、ドア付近に立つと他の乗客と接することがある。

また、乗り降りの際には一度外へ出て降りる人の通り道を作る必要があるというレベルではある。空いているとは到底言い難い。

新宿駅以西の部分の大江戸線は、郊外と都心部を結ぶ路線という性質を持つ。このため、東行の電車が一方的に混む。西行の光ヶ丘行の電車は空いている。

都心部の環状区間の混雑は?

同じ都営大江戸線でも都心部の環状区間では、それほど混雑は激しくはならない。

環状線になる大江戸線

立っている乗客の方が多い状態が続いても、短距離利用者が多い印象が強い。停車駅の多くが他路線との乗り換え駅ということもあり、降りていく人もどの駅でも多い。

私鉄とは違って乗ってくる一方になることがない。また、他の鉄道会社との相互直通運転を実施していないため、大江戸線の電車に乗る人は線内のどこかの駅で必ず降りていく。

東京の地下鉄の中ではイレギュラーな部類に入るため、回転が早いのが特徴ともいえる。

混雑は一時的なものであり、停車駅に到着するたびに座れるチャンスがやってくる。車内の奥に立っていれば座れる確率が大きい。

>>【都営地下鉄】路線ごとの混雑率ランキング! 理由も調査

近年は混雑が激化傾向

都営大江戸線の混雑は年々激しくなる傾向が見られる。理由は東京23区内の人口増加である。

全国的には少子高齢化によって人口減少が社会的な課題となっているが、23区内は増加し続けている。

しかも、今後も増える一方の予想となっている。2050年頃までは増えるという予想が有力ともなっている。

大江戸線の沿線、人口が増える23区内

23区内の広い範囲をカバーする大江戸線においては、そうした背景から乗客の数が年々増え続けている。

当然ながら、朝と夕方の通勤ラッシュのレベルも上がっている。列車も以前よりは増発されている。

でも、いずれは線路容量の上限に達して輸送力不足になる可能性もゼロではない。乗車率が200%近くまで達する確率がないが、満員電車が過酷になるのは避けられない。

首都圏郊外の人口が減ることで都心部から放射状に延びる私鉄各社では乗客が減る見込みだが、大江戸線はそれとは対照的という点でもちょっと変わった事情ではある。

他の路線の混雑状況

接続駅 路線
練馬 西武池袋線、(副都心線有楽町線
中井 西武新宿線
東中野 中央線快速中央総武緩行線
中野坂上 丸ノ内線
新宿 山手線中央線快速中央総武緩行線埼京線湘南新宿ライン

小田急小田原線京王線

都営新宿線、丸ノ内線

代々木 中央総武緩行線
青山一丁目 銀座線半蔵門線
六本木 日比谷線
麻布十番 南北線
大門 都営浅草線

山手線京浜東北線東京モノレール(浜松町駅)

汐留 ゆりかもめ
月島 有楽町線
門前仲町 東西線
清澄白河 半蔵門線
森下 都営新宿線
両国 中央総武緩行線
蔵前 都営浅草線
新御徒町 つくばエクスプレス
本郷三丁目 丸ノ内線
春日 都営三田線、丸ノ内線、南北線(後楽園駅)
飯田橋 中央総武緩行線

東西線有楽町線南北線

後楽園 南北線都営三田線
東新宿 副都心線
新宿西口

(新宿駅)

山手線中央線快速中央総武緩行線埼京線湘南新宿ライン

小田急小田原線京王線西武新宿線

都営新宿線丸ノ内線

参照:【首都圏編】関東地区の鉄道路線の混雑率をランキング化!

上記では都営大江戸線と接続する路線の朝の混雑状況について解説。


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東京メトロ 銀座線丸ノ内線日比谷線東西線千代田線有楽町線半蔵門線南北線副都心線
都営地下鉄 浅草線新宿線三田線大江戸線日暮里舎人ライナー
京浜急行電鉄 京急本線
相模鉄道 相鉄本線相鉄・JR直通線
東急電鉄 東横線、(みなとみらい線)、田園都市線目黒線大井町線池上線
小田急電鉄 小田原線江ノ島線
京王電鉄 京王線井の頭線相模原線
西武鉄道 新宿線池袋線
東武鉄道 東上線スカイツリーラインアーバンパークライン
京成電鉄 京成本線押上線
横浜市営地下鉄 ブルーライングリーンライン
その他 つくばエクスプレス東葉高速鉄道北総鉄道新京成線埼玉高速鉄道東京モノレールゆりかもめ湘南モノレール江ノ島電鉄線

混雑の目安については『【レベル別】鉄道の混雑率の目安! 数値ごとの体感』にて解説。