名古屋市営地下鉄名城線・名港線では、今後すべての駅にホームドアが設置される予定となっている。計画がすでに進んでいて、近い将来は駅構内の安全性が格段に高まるようだ。
桜通線や東山線ではすでにホームドアが全駅に整備されている。それに伴ってワンマン運転も実施している。
乗務員は運転士1人のみで車掌は乗車していない。ATOと呼ばれる自動運転装置も搭載されている。
名城線と名港線でも、今後はホームドアに加えてATO運転の装置も取り付けられる見通しとなっている。したがって、ワンマン運転も行われる可能性が非常に大きい。
当初は2020年完成だったが

名古屋市営地下鉄におけるホームドア設置計画では、当初は2020年までには名城線と名港線のすべての駅にホームドアを整備する予定となっていた。
桜通線と東山線で導入した後は名城線の各駅で工事を順次行っていく計画となっていたようだ。
しかし、2018年現在ではまだそのような工事は進んでいない。計画が大きく遅れていると判断できる。

2020年までに完了されるというのは、あくまでも予算に都合がついた場合の話であった。そもそもこの計画が出たのは5年以上も前のことである。
今は以前よりもホームドアの設置にかかる値段が高騰している。円安によって原材料が値上がりしている。さらに、人件費も上昇し続けている。
かつての計画よりも大きくコストがかかることになっていることから、名城線・名港線のホームドア設置計画が思うように進んでいない理由ではないか。
車両の改造も必要
さらに、ホームドアを設置するにあたってはただ駅のホーム上に可動式柵を取り付けるだけというわけにはいかない。
それに合わせて車両も改造しなければならない。ATO運転に必要な装置を取り付ける必要がある。ワンマン運転となれば、さらなる対策を講じることが求められる。
ホームドアができると、電車の駅での停止位置はより精密に行われる必要が出てくる。車両とホームドアの位置がぴったり合わなければならないからだ。

ATOが必要になるのはそのためだ。自動的に定位置停止装置が備わっているため、精密に所定の停止位置に止まることができる。
車両の改造もまたコストがかかる。名城線・名港線に所属するすべての列車で実施するため、決して安い金額では収まらない。
そして、線路上にある信号設備なども更新が必要となる。今よりもより高度なシステムが導入されることとなる一方、かつてないほど多額の予算が必要になるのは確実。
こうした実情から、名古屋市営地下鉄名城線・名港線でなかなかホームドアの設置が進まない要因となっている。
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東京都江東区在住。1993年生まれ。2016年国立大学卒業。主に鉄道、就職、教育関連の記事を当ブログにて投稿。新卒採用時はJR、大手私鉄などへの就職を希望するも全て不採用。併願した電力、ガス等の他のインフラ、総合商社、製造業大手も全落ち。大手物流業界へ入社。
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