ANAやJALなどの日本の航空会社の運賃の料金体系が高いが、それはなぜなのか理由に迫りたい。国際線だと外国の航空会社の方が安いケースがほとんどで、日本国内のエアラインは割高になっている。
外国よりも値段が安いのは、ハワイ便の一部の時期などに限られている。それ以外は絶対にANA・JALはいずれも高い。
日本の航空会社は寡占化(ほぼ独占)
日本の場合、国内線こそはANAやJAL以外にもスカイマークやその他格安航空会社(LCC)がある。しかし、結局のところはANA対JALという構図になっていて、市場は寡占化されている。
スカイマークはこれらよりは若干安い料金に設定されているものの、LCCには及ばない。
しかも、LCCもANAやJALのグループの傘下に入っていることから、競争らしい競争は実質的に存在しない。
国際線の場合は、日本勢はANAとJALの独占市場化している。ここに、同じ路線に外国の航空会社による運航がある形となっている。
外国は航空会社の競争が激しい
外国の航空会社の場合、各国によって事情が若干異なるものの、概ね複数の航空会社が競合しているような市場になっている。
飛行機を飛ばす世界では激しい競争があって、価格競争が働いている構図となっている。国際線でもこのような傾向があり、各国の航空会社が値段で勝負している。
航空会社側でも徹底的にコストカットを行っている。機内食やドリンクのサービスを行わなかったり、従業員をなるべく少なくするなどの策に出ている。
海外勢に比べると、ANAやJALは厳しい競争に置かれている環境で飛行機を飛ばしているわけではない。これにより、価格の値下げも起きにくい。
ANA・JALの売りは安全とサービス
値段が高いANAとJALであるが、メリットがなくて単に値段が高いというわけではない。当然ながら、運賃が割高になっている背景には手厚いサービスがあるのは確か。
日本の航空会社=安全
まず、日本の航空会社の大きなセールスポイントといえば、安全性の高さではないか。
新幹線などの鉄道、あるいは自動車などの交通インフラ全体に当てはまることだが、高い安全性を持つのが日本勢の売りのポイントとなっている。
飛行機の整備やパイロットの操縦訓練の質が高いことは、世界的によく知られている。「いい加減」という概念が許されないのが日本勢の特徴でもある。
やはりお客様第一
さらにサービスに質も高い。空港のカウンターや客室乗務員などの社員の接客態度の良さも日本らしいところだろう。
もちろん、機内食やドリンクのサービスも付いている。海外の航空会社では、これらのいずれかは省いているところが少なくない。
アメリカの航空会社のように、予想されていたキャンセルの数が以外にも少なくて乗客が全員乗り切らなかった場合でも、他の国籍や人種の人を強制的に引きずり下ろすということもない。
あくまでも「お客様第一」というモットーの下で動いているのが日本の航空会社であり、これが運賃が高い理由の1つとなっているのだろう。