国道1号線の浜松バイパスの立体化が実現する可能性は果たしてあるのか。高架担っている部分がまったくなく、信号機が多い区間となっている。
交差する道路とは平面交差になっているため、浜松バイパスは渋滞が発生しやすいところでもある。
自動車専用道路になっているわけでもない。「バイパス」という名称がついているものの、実質的には単なるふつうの国道である。
しかし、この浜松バイパスにおいても立体化してほしいという意見はかなり多い。通過時間が長くなりやすいため、高速道路や自動車専用道路のような高規格な幹線道路にしてほしいという要望だ。
なぜ立体化がまったく進んでいないのか?
浜松バイパスの両端は浜名バイパスと磐田バイパスと接続している。ともに完全な4車線の立体化が進んでいる高規格道路である。
浜名バイパス・磐田バイパスともに自動車専用道路となっている。信号機は1か所もなく、高速道路のような存在といえる。
信号待ちがない分、車の流れがスムーズで国道とは思えないような作り。
ただ、かつては両者とも有料道路だった。無料化されたのは2005年のことである。それに対して浜松バイパスが開通当初から無料のバイパス道路となっている。
自動車専用道路ではなく単なる国道として建設されたため、この区間は平面交差となっていて立体化が進んでいない。もし有料だったら、完全な自動車専用道路となっていただろう。
立体化の声が多い
しかし、国道1号線の浜松バイパスにおいて立体化を求める声は年々多くなっている。
浜名バイパスと接する名豊道路が続々と開通する中で、蒲郡バイパスの区間が開通すれば浜松~名古屋まで信号機ゼロの高規格道路で結ぶ。
この付近で平面交差で立体交差になっていないのは浜松バイパスのみとなる。なぜ浜松市内だけ信号機が多いのかという疑問を抱く人が多くなっているのは間違いない。
浜松市の地元の商工会議所をはじめとする経済界も国道1号線の立体化を求めている。市や県議会などの政治の世界でも要望している。
これにより、近い将来には浜松バイパスでも信号機がなくなって自動車専用道路のような道路へと移り変わる可能性が高い。
用地は確保されている
浜松バイパスを仮に立体化する場合の用地については、大部分の区間ですでに用意されている。
今は平面の4車線となっているが、中央分離帯が普通の道路と比べて横幅が広い。ここに高架橋を建設すれば、あっという間に立体化の工事が実行できる。
通常の道路建設では、立体化までには用地買収が必要となる。これには長い年月がかかることが多く、拡幅が進まない原因となりやすい。
浜松バイパスはこのような問題が起こらないような設計にすでになっている。国道ということで、管轄する国土交通省の予算さえ合えば事業化される。