国道23号線の名古屋~四日市間に当たる「名四国道」は海沿いを走るバイパス道路だが、自転車でも走れるのか。本線車道はロードバイクなどでも通行可なのか、それとも完全に禁止なのか。
結論から言うと、名古屋市内の高架区間の本線上は自転車の通行が禁止となっている。さらに、自転車だけでなく50cc以下のオードバイ、つまり原付も通行禁止となっている。
この高架区間においては完全に自動車専用道路となっている。歩道と側道だけが自転車が走れるスペースになっている。
一方で、信号機付の交差点が連続する平面区間に関しては自転車でも本線車道の通行可否についての標識はない。
したがって、法律上はロードバイクで走行しても特に問題はない。もちろん、クロスバイクやママチャリでも同じである。
大型車が多くて道幅が狭く危険
ただし、名四国道の車道は全線を通して道幅が狭い。法定速度の60km/hの部分が多いものの、バイパス道路としては狭い印象だ。
しかも大型車の通行がかなり多いルートでもある。名古屋市から三重県にかけての主要なルートであるのと同時に、国道1号線のバイパスという役割を果たしていることから、トラックの物流網となっている。
車道を自転車で走るのはかなり危険であるのは間違いない。可能な限り歩道を走るのがおすすめ。
市街地というわけではないことから、歩道上の歩行者はあまりいない。そのため、自転車の通行の妨げとはなりにくい。
とはいえ、ロードバイク乗りとしてはスピードが出せる車道を好む人が多いのは確か。しかし、それでも名四国道はとても自転車が走れるような作りではない。
円滑な交通の邪魔になる
国道23号線の中でも名四国道は信号機が多いうえ、交通量がかなり多いことから、慢性的に混雑している道路でもある。
ここを自転車が走ってしまうと、後続のトラックや乗用車が詰まってしまい、渋滞の原因となることがよくある。
当然ながら、「自転車=邪魔」な存在だという印象も持たせてしまうことにもつながる。
円滑な交通という観点からも、自転車の車道走行はなるべく避けるのがドライバーへの気遣いとなる。
法律上は本線車道の自転車の通行がOKであっても、名四国道に限っては他の交通にとっては決してやさしくないのは間違いない。
国道1号線のルートがおすすめ
ところで、名古屋と桑名、四日市、津方面を行き来するルートを選ぶのであれば、国道23号線ではなく内陸を走る国道1号線がおすすめである。
こちらは市街地が多い一方で、トラックの通行が少ない。通過車両があまりいないことから、交通量がそれほど多くない。
車の巡航速度も低めになっているため、自転車にとっても安全である。ロードバイクでも車道を走れる環境となっている。
桑名大橋や長島大橋のような一部の河川を渡る橋の道幅が狭いという欠点はあるが、ロードバイクなどの自転車なら国道1号線の方が走りやすい。