加湿器を夜つけっぱなしにするのはNG。寝るときはスイッチをOFFにするのが一番ベスト。乾燥を防ぐことができると思うかもしれないが、結露やカビの原因になり逆効果になる。
特に暖房を消して加湿器をONにした状態にすると、室内の湿度がだんだんと上がる一方で気温が下がるため、窓ガラスは完全に結露する。
部屋中もあらゆるものにカビが生えることもよくある。就寝時には加湿器を消すのが基本と考えてよい。
暖房を消すと湿度は自然と上がる
<気温と湿度の関係> | |
気温 | 湿度 |
上がる | 下がる |
下がる | 上がる |
まず、気温と湿度の関係についてみてみよう。
空気中の水蒸気の量が同じだった場合、気温が上がると湿度は下がる。逆に気温が下がると湿度は上がる。
湿度とは、飽和水蒸気量に対して実際に空気中に含まれる水蒸気量が占める割合を示したものである。飽和水蒸気量は気温が上がるとその量が上がる。
夜暖房を消すと、朝方にかけて徐々に室内の気温は下がる。水蒸気の量が同じだった場合でも湿度は上がる。
つまり、加湿器を消しても湿度が上がるというわけだ。
>>暖房を夜つけっぱなしで寝る人の割合! 電気代はいくらに?
しかし、ここで加湿器をONにしているが暖房はOFFにした場合、気温が下がる一方で水蒸気量が上がり続けるため、湿度は極めて100%に近い状態になる。
加湿器は過剰に湿度を上がてしまうものとなる。だからこそ、夜寝るときはスイッチをOFFにするのが良いのだ。
加湿器をつけたまま寝ると
加湿器をつけたまま寝るとどうなるのか。直接的な結果は湿度が大幅に上がることになる。
ただし、湿度が過剰に高い状態になると大きなデメリットがある。それが次の2つである。
- 窓ガラスが結露する
- カビが生えやすくなる
まず、窓ガラスが結露する。床が水浸しになるほどになることもある。
さらに結露をはじめ、湿度が上がることでカビが生えやすくなる。身の回りのものにとってはできるだけ乾燥していた方が好ましいものばかりである。
乾燥を防げるということで、美肌や喉にとってはメリットがあると考えがちだが、カビが生えるとむしろ健康にかなり悪い。発がん性もあるカビは有毒である。
そもそも、気温が下がるため湿度は自然と上がる。就寝時も加湿器をつける合理的な理由がないのは大いなる事実である。
加湿器の種類による違いはない
加湿器の種類としては、以下のようなものがある。
加湿タイプ | 加湿方法 |
ヒーター式 | 水を電熱器で加熱・沸騰させてファンで蒸気を送り出すタイプ。 |
気化式 | 水を含んだフィルターにファンで送風、気化させるタイプ。 |
ハイブリッド式 | ヒーター式と気化式の融合タイプ。 |
超音波式 | 超音波の振動によって水を微粒子化し、噴出するタイプ。 |
いずれも暖房を消した場合には逆効果になる。
加湿器の種類によって夜つけっぱなしにするのがよいというものはない。