【常磐線】本数が少ないのはなぜ!? その理由とは一体?

常磐線

JR常磐線の運行本数について、取手以北では少ない傾向にある。

日中の時間帯で15分に1本程度しかない。直流区間では各停・快速ともに高密度なのに、どうして交流区間では一気に減るのか。その理由に迫る。


交流区間がボトルネック

常磐線の場合、快速線を走る通勤型電車は普通・快速・特別快速の3種類である。普通と快速については、取手以南の停車駅は同じである。ただし、それら2つの違いとして、快速は取手止まりになっている点がある。

快速はすべてE231系で運転されるのに対して、普通と特別快速はE531系で運転される。前者は直通専用の車両であるが、後者は交直両用車両である。

取手駅より北側は交流になっているが、ここを走れるのはE531系のみである。

そして、E231系で運転されている「快速」がすべて取手止まりである理由はここにある。E231系で運用されている電車が直流区間しか走れないために、常磐線では半分近くが取手駅までしか行っていないのだ。

E531系の編成数が不足!?

取手以北へ乗り入れられるのはE531系だけであり、E231系は不可能。

本数を増やすためには、E231系で運転されているところを交流区間も走れる車両に置き換える必要が出てくる。

すでに用意されているE531系の車両だけでは、取手以北の運行本数をあまり増やせない。車両が不足してしまうからだ。車両の清掃やメンテナンスのことを考えると、日中の時間帯で今以上に本数は増やせない。

たとえ需要があったとしても、供給力がないのが常磐線特有の特徴といえる。電気系統が他の路線とは違っていることが、あまり本数を増やせない理由となっている。

すべてE531系にすればいいのでは?

さて、ここで1つの疑問が浮かび上がる。直流と交流のエリアがあるのであれば、JR常磐線を走る通勤型電車のすべてをE531系にすればいい、という考えである。

確かに、上野東京ラインを含めた常磐線を走るすべての電車を、交流のところも走れるものに置き換えればもっと取手以北まで運転できる列車は増えて、運行ダイヤを柔軟に組むことができる。

しかし、交直流電車はふつうの直流専用電車よりも値段が高い。製造にコストがかかるため、実際にに導入する難易度は高いの。可能な限りは直流区間では安く済む直流電車で走らせたいのが現実だ。