常磐線の駅ごとの「発車メロディ」の一覧!

常磐線の発車メロディ

JR常磐線の上野~いわき間の発車メロディを駅ごとに一覧にする。これらが選曲された背景にある事情も調査してみた。

すべての駅において曲が流れる発車メロディは導入されている。ベルのところは今では1駅もない。

各駅ごとの独自の音楽である「ご当地メロディー」も総武快速線ではない。制作会社オリジナルの音楽が並んでいる。


駅ごとの発車メロディ

導入駅 曲名 補足
品川駅 ナイスガイ
※常磐線専用ホーム
上野駅 ベル
シンコペーション
See You Again
遠い青空
瞬く街並み
あゝ上野駅
日暮里駅 線路の彼方
Sunrise
三河島駅 教会の見える駅(SF-3)
南千住駅 春 New Version
北千住駅 陽だまり
常磐2番
常磐3-1番
松戸駅 春風
SF10-68
せせらぎ
柏駅 教会の見える駅(SF-3)
SF10-43
我孫子駅 花と空
すすきの高原
Cappuccino
Sunrise
天王台駅 春 New Version
教会の見える駅(SF-3)
取手駅 春 New Version
せせらぎ
SF10-38
春 New Version
藤代駅 Gota Del Vient
Water Crown
龍ケ崎市駅 白鳥の湖
かえるの合唱
RYUとぴあ音頭
龍ケ崎市に関連する曲
牛久駅 グリーングリーン
オー・シャンゼリゼ
牛久市に関連する曲
ひたち野うしく駅 Gota Del Vient
Water Crown
荒川沖駅 きらきら星変奏曲
風の贈り物
土浦市イメージソング
土浦駅 きらきら星変奏曲
風の贈り物
土浦市イメージソング
神立駅 きらきら星変奏曲
風の贈り物
土浦市イメージソング
高浜駅 Gota Del Vient
Water Crown
石岡駅 ここで君を待っているよ
石岡のおまつり
バラが咲いた
石岡市に関連する曲
羽島駅 Water Crown
Gota Del Vient
岩間駅 幸せなら手をたたこう
レットキスジェンカ
坂本九の戦時中の疎開先
友部駅 幸せなら手をたたこう
上を向いて歩こう
坂本九の戦時中の疎開先
内原駅 Water Crown
Gota Del Vient
赤塚駅 Gota Del Vient
Water Crown
水戸駅 日本庭園の水と草木
大都会の雑踏の中で聞こえるチャイム
太平洋の海岸での生命の誕生
(初夏の雪解けの小川のせせらぎ)
水戸を表現した曲
勝田駅 Gota Del Vient
Water Crown
佐和駅 Gota Del Vient
Water Crown
東海駅 Water Crown
Gota Del Vient
大甕駅 恋のメキシカン・ロック
いつでも夢を V1
吉田正が日立市出身
常陸多賀駅 公園の手品師
いつでも夢を V1
吉田正が日立市出身
日立駅 寒い朝
いつでも夢を V2
吉田正が日立市出身
小木津駅 明日は咲こう花咲こう
いつでも夢を V2
吉田正が日立市出身
十王駅 若い港
いつでも夢を V1
吉田正が日立市出身
高萩駅 あしたの風の一つになって 長久保赤水の出身地
南中郷駅 Gota Del Vient
Water Crown
磯原駅 七つの子 野口雨情の出身地
大津港駅 Gota Del Vient
Water Crown
勿来駅 Gota Del Vient
Water Crown
植田駅 Water Crown
Gota Del Vient
泉駅 Gota Del Vient
Water Crown
湯本駅 しゃぼん玉 野口雨情の旅先
内郷駅 Water Crown
いわき駅 フラガール 〜虹を〜
楽興の時
春の歌

常磐線の上野~いわき間は全駅にて例外なく発車メロディが導入されている。

他の路線と比較してもご当地メロディーががかなり多い。汎用メロディーでもバラエティー豊富で、しかも他の路線では使われていない、または使用例が少ないものが多い。

JR東日本の路線の中では最も独自性のあるのが常磐線と断定できる。

中でも茨城県内に関しては特色のある発車メロディが採用されている。

発車メロディを好む乗客からの評価が非常に高い路線である。

参照:【路線別】JR東日本の発車メロディーの一覧

ご当地メロディー

中央線快速のご当地メロディー

常磐線(上野~取手:常磐快速線)では、その駅にゆかりのある曲が採用されている「ご当地メロディー」があるのは以下の駅。

  • 龍ケ崎市駅
  • 牛久駅
  • 荒川沖駅
  • 土浦駅
  • 神立駅
  • 石岡駅
  • 友部駅
  • 岩間駅
  • 水戸駅
  • 大甕駅
  • 常陸多賀駅
  • 日立駅
  • 小木津駅
  • 十王駅
  • 高萩駅
  • 磯原駅
  • 湯本駅
  • いわき駅

他の路線と比べると、1つの路線としてはやや多めである。

しかも、導入されてから10年以上経過している駅がほとんど。長年ご当地メロディーが親しまれているとも理解できる。

龍ケ崎市駅

2017年6月3日より使用開始。

「白鳥の湖」、「かえるの合唱」、「RYUとぴあ音頭」の3つが発車メロディとして採用された。

いずれも龍ヶ崎市が公募で集まった曲から選抜されたものである。

主な理由は以下の通り。

  • RYUとぴあ音頭| 龍ケ崎の祭りの曲として有名。
  • かえるの合唱| 400年以上の伝統行事「撞舞(つくまい)」を連想させる音楽として知られる。
  • 白鳥の湖| 牛久沼と、市の鳥「白鳥」を組み合わせた印象がある。

もともとは汎用メロディーの代名詞であるWater CrownとGota Del Vientが使用されていたが、龍ヶ崎市が発車メロディのご当地化を提案した。

牛久駅

2007年12月1日より使用開始。

導入の際に選ばれた音楽とその理由は以下になる。

  • グリーン・グリーン|牛久沼をイメージ
  • オー・シャンゼリゼ|日本初のワイン醸造場をイメージ

「グリーン・グリーン」は水と緑の豊かな香りをイメージしたものによる。

駅の西側にある牛久沼やそれを好んでいた小川芋銭のアトリエの雲魚亭・芋銭を偲んだ「河童の碑」という印象から生まれた。

「オー・シャンゼリゼ」は駅の東側に日本初のワイン醸造場シャトーカミヤがあることで、それがフランス・パリを連想させるとして取り入れられた。

荒川沖駅・土浦駅・神立駅

「きらきら星変奏曲」は1991年10月13日、「風の贈り物」は2009年8月1日より使用開始。

土浦市内にある荒川沖駅・土浦駅・神立駅の3駅は、上りホームにて土浦市のイメージソング「風の贈り物」が使用されている。

下りホームはクラシック音楽のが使用。モーツァルトの楽曲「きらきら星変奏曲」が採用されている。

特に風の贈り物の方は土浦市がJR東日本に申し入れて実現した。

なお、「きらきら星変奏曲」は汎用メロディーに該当するものの、導入されたのが1991年とかなり以前であるため、今のJR東日本の駅で使用されている発車メロディと比べると印象がかなり違う。

石岡駅

2016年9月1日より使用開始。

  • バラが咲いた| マイク眞木の楽曲。バラは茨城県の県花。
  • ここで君を待ってるよ| 石岡駅で17年間飼い主を待っていた「忠犬タロー」の物語。
  • 石岡のおまつり| 「常陸國總社宮大祭」の祭囃子をアレンジ。

茨城県または石岡市に関連する曲が採用された。

こちらもまた、沿線の自治体である石岡市がJR東日本に要望したことでご当地メロディーが実現した。

友部駅

2007年3月7日より使用開始。

  • 明日があるさ
  • 上を向いて歩こう
  • 幸せなら手をたたこう

いずれも坂本九が作曲したものである。

坂本九自体は神奈川県川崎市出身だが、戦時中に学童疎開で旧笠間町(現笠間氏)に疎開していたことで、笠間市もゆかりのある土地としてこれらを選曲して、JR東日本にご当地メロディーとして採用するよう申し入れた。

岩間駅

2012年7月24日より使用開始。

岩間駅の橋上駅舎完成に伴ってご当地メロディーが導入された。

  • 幸せなら手をたたこう
  • レットキス(ジェンカ)

同じく笠間市内ということで、それにゆかりのある坂本九の曲が取り入れられた。

この点は友部駅と同じである。

最初から通年使用を前提に導入されている。

水戸駅

1990年1月15日より使用開始。

水戸駅は、JR東日本では新宿駅・渋谷駅・仙台駅の次の4番目に発車メロディが導入された駅である。

  • 初夏の雪解けの小川のせせらぎ (水郡線限定)
  • 日本庭園の水と草木
  • 大都会の雑踏の中で聞こえるチャイム

これらの3曲が使用されている。いずれも水戸をモチーフにした音色である。

YAMAHAが1990年以前に制作したメロディということで、現在のJR東日本の他の駅の発車メロディとは雰囲気が違う。

大甕駅・常陸多賀駅・日立駅・小木津駅・十王駅

日立駅は2005年10月6日、それ以外の駅は2005年11月1日より使用開始。

採用されている曲は以下。

  • 大甕駅:いつでも夢を、恋のメキシカン・ロック
  • 常陸多賀駅:いつでも夢を、公園の手品師
  • 日立駅:いつでも夢を、寒い朝
  • 小木津駅:いつでも夢を、明日は咲こう花咲こう
  • 十王駅:いつでも夢を、若い港

作曲家であった吉田正(1921~1998年)が茨城県高鈴村(現日立市)出身だったため採用。

5駅はいずれも日立市内に所在するため、市町村にゆかりのある曲として吉田正の作品を選抜し、JR東日本にご当地メロディーにするよう働きかけた結果、今のような導入に結び付いた。

高萩駅

2013年11月1日より使用開始。

茨城県高萩市出身の江戸時代の地理学者だった長久保赤水の功績をたたえたいということで採用された。

赤水の遠縁に当たる長久保徹(同じく高萩市出身)と知人のウィーン・フィルハーモニー管弦楽団のトロンボーン奏者カール・ヤイトラーの共作で作られた「あしたの風とひとつになって」である。

江戸時代に作られた曲ではないが、その子孫当たる人が作ったという点でゆかりのある曲として認められた。

2012年には高萩駅前に長久保赤水の銅像が建てられ、その記念として発車メロディが導入された。

磯原駅

2002年5月24日より使用開始。

作詞者だった野口雨情(1882~1945年)の出身地が茨城県北茨城市だったことに由来する。

きっかけは茨城県が進めた野口雨情生誕120周年記念事業。

県が中心となって野口雨情の曲を鉄道の駅の発車メロディとして使ってほしいという働きかけをJR東日本に行った結果、童謡の中でも有名な「七つの子」が採用された。

湯本駅

2004年10月6日より使用開始。

作詞者だった野口雨情が大正時代にいわき湯本温泉へ行ったことで、その代表作である童謡「しゃぼん玉」が発車メロディとして導入された。

こちらは県や市ではなく、童謡の街づくりを進める団体である「ほのぼの22」が積極的にJR東日本に働きかけを行った結果、実現に至った。

これより前に磯原駅での「七つの子」の採用が実現したことも影響する。

いわき駅

2016年10月1日より使用開始。

「フラガール 〜虹を〜」がいわき市を象徴する音楽として発車メロディになった。

いわき市が舞台となった、2006年に公開された映画「フラガール」の大ヒットがきっかけ。全国的にいわき市の知名度が上がったことで、そのゆかりのメインテーマが発車メロディとして採用された。

ただし、導入されたのは1番線と2番線のみ。

3~6番線はこれまで通りのクラシック音楽「楽興の時」と「春の歌」が使用されている。

鉄道事業者 発車メロディ導入状況
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