常磐線のグリーン車の混雑状況、満席になる時間帯とは!?

常磐線のグリーン車

常磐線(品川~勝田)のグリーン車の混雑状況を時間帯・区間ごとに調査。平日、土日祝それぞれの結果を掲載。

朝夕の通勤ラッシュをはじめとする午前中の上り列車、夕方以降の下り列車にて満席になる可能性があるものの、他の在来線のグリーン車と比べると比較的空いている。

取手駅以北へ乗り入れる10両編成または15両編成で運転される電車ではすべて4号車と5号車にグリーン車が連結されていが、取手以南のみを走る電車にはグリーン車がない。


平日:時間帯別の混雑状況

平日の常磐線

常磐線のグリーン車は午前と午後で時間帯ごとの混雑状況が大きく異なる。

朝を中心とした午前中は上り列車、夕方から夜を中心とした午後は下り列車が混雑する傾向。

平日は基本的に普通車の混雑状況に連動する。超満員電車の時間帯ではグリーン車も空席ゼロになりやすく、デッキに立っている人さえいる。

参考:常磐線快速の混雑率は最大164%!? その時間帯はいつ頃?

上野東京ラインで品川駅を起終点すると場合、上野駅を起終点とする場合がある。2つを比較すると前者の上野東京ラインの方が乗車率は高い。

◎グリーン車の路線ごとの混雑事情

>>【早見表】JR東日本の在来線普通列車グリーン車の混雑状況

首都圏のJR東日本在来線のグリーン車の時間帯・区間別の混雑の傾向は、これらにて解説する。

時間帯に関しては常磐線とほぼ同じだが、全体的にもっと混み合う事例がほとんど。

上り列車

上り列車のグリーン車の混雑状況
時間帯 混雑度 時間帯 混雑度
6:00-6:30 3 8:30-9:00 5
6:30-7:00 4 9:00-9:30 4
7:00-7:30 4 9:30-10:00 3
7:30-8:00 5 10:00-10:30 3
8:00-8:30 5 10:30-11:00 2

※上記以外の時間帯は空席がある。

各段階ごとの混雑率の目安
5:ほぼ確実に満席
4:通路側の座席の一部なら空いている
3:窓側の座席は完全に満席
2:窓側の座席の一部なら空いている
1:ガラガラ

常磐線のグリーン車で満席になりやすいのは、平日は朝の上りの東京方面。

中でも水戸始発またはそれ以北は土浦始発と比べると満席になりやすい。

原則として普通車の朝ラッシュの混み具合と同じで、各時間帯の混雑率に比例する。

空席が全線に渡って確実に残っているのは早朝の6時台までに北千住駅に到着する電車のみ。

7時台に入るとグリーン車も満席になる。1日の中でもピークに当たる7時台後半と8時台前半は乗車率100%になることが目立つ。

グリーン券を購入して乗っても座れないリスクが大いにある。中には座れないことを覚悟で乗ってデッキに立っている人もいる。

空席が見られるようになるのは9時以降になる。通勤客の利用者がほぼいなくなってからの時間帯まで待たなければならない。

下り列車

下り列車のグリーン車の混雑状況
時間帯 混雑度 時間帯 混雑度
15:00-16:00 2 18:30-19:00 4
16:00-17:00 2 19:00-19:30 4
17:00-17:30 3 19:30-20:00 4
17:30-18:00 3 20:00-21:00 3
18:00-18:30 4 21:00-22:00 3

水戸方面へ向かう下り列車のグリーン車の混雑は夕方から夜にかけての時間帯にやってくる。

17時半ごろまでであればいつの時間帯でも常に空席がある状態。

帰宅ラッシュが始まる18時頃からは一気に混雑が増す。品川始発・上野始発どちらも同じ。

18時台と19時台は東京駅や上野駅、北千住駅を基準に考えて下り方面へ向かう電車のグリーン車は窓側の座席だと空いていない。

特に北千住駅から乗車すると、この時間帯はグリーン車でも座れないことは想定される。

詳しくは「常磐線快速の夕方の帰宅ラッシュの混雑状況」の記事にて述べるが、18~20時頃は満員電車になる。これはグリーン車も例外ではない。

20時以降になれば空席が多くなる。

なお、常磐線では特急列車が運転されていることもあり、長距離利用者は普通列車グリーン車ではなく特急を使う人も少なくない。

特急そのものがない宇都宮線、東海道線と比べるとこのことでグリーン車の混雑度はやや緩やか。

土日祝:時間帯別の混雑状況

土日祝の常磐線

土日祝も午前と午後で時間帯ごとの混雑状況が大きく異なる。この点でも高崎線とそれ以外の路線との大きな違いはない。

午前中は上り列車、夕方から夜は下り列車が混雑しやすい。

ただし、平日よりも午前中の混雑しやすい時間帯はお昼ごろまで続く。

朝の通勤が少ない一方、行楽客が多くなる8時半~10時半頃までがピークになる。

平日と同じく、上野行よりも品川行の電車の方がグリーン車の乗車率は高め。

上り列車

上り列車のグリーン車の混雑状況
時間帯 混雑度 時間帯 混雑度
6:00-6:30 2 9:30-10:00 5
6:30-7:00 2 10:00-10:30 5
7:00-7:30 3 10:30-11:00 4
7:30-8:00 3 11:00-11:30 4
8:00-8:30 4 11:30-12:00 3
8:30-9:00 5 12:00-12:30 3
9:00-9:30 5 12:30-13:00 2

※上記以外の時間帯は空席がある。

各段階ごとの混雑率の目安
5:ほぼ確実に満席
4:通路側の座席の一部なら空いている
3:窓側の座席は完全に満席
2:窓側の座席の一部なら空いている
1:ガラガラ

土日祝の午前中は常磐線の上り列車のグリーン車が満席になりやすい。この点では平日と同じ。

最も混雑するのは8時半から10時半ごろまでの2時間。平日だと徐々に朝ラッシュが緩和されている頃だが、土日祝は逆にここがピークになる。

一方で平日のピークに当たる7時台、8時台前半はまだ空席が残っている可能性がある。

ただし、「特別快速」はやや遅い時間帯まで混雑しやすい。午前中のみならず、午後も満席かそれに近い状態になることがあり、2階席を中心に通路側にも人が座る光景が目立つ。

特別快速と普通列車の混雑差は小さくはない。

下り列車

下り列車のグリーン車の混雑状況
時間帯 混雑度 時間帯 混雑度
15:00-16:00 2 18:30-19:00 4
16:00-17:00 2 19:00-19:30 4
17:00-17:30 3 19:30-20:00 3
17:30-18:00 4 20:00-21:00 3
18:00-18:30 4 21:00-22:00 3

休日ダイヤの土日祝の高崎線線の下り列車のグリーン車の混雑は、平日と同じく夕方から夜にかけての時間帯がピーク。

具体的には18~19時半ごろまでが下りのピーク。

休日は帰宅する人達の行動が比較的早い時間帯にやってくる傾向があるため、19時半以降は空席が見つかりやすい。

17時半ごろまでの時間帯は常に空席がある状態だが、それ以降は19時半までは通路側の座席の一部しか空いていない状態になりやすい。

平日と同じく特急列車(ひたち・ときわ)が運転されていることもあり、長距離利用者は普通列車グリーン車ではなく特急を使う人も少なくない。

一方で土日祝のグリーン券の料金は平日よりも安い値段のため、平日と比べると若干満席になりやすいとも感じる。

区間ごとの混雑状況

常磐線

次に区間ごとのグリーン車の混雑状況について。

上りは朝の8時頃、下りは夕方の18時頃の時間帯で混み具合を観察すると、区間毎のレベルを★印5段階で示すと以下のようになる。

なお、朝ラッシュの下りの電車はグリーン車でも満席になるほどではない。

逆に夕方の上り列車も朝ほどの混み具合ではない。空席がどこかには残っていると考えてよい。

上り列車(東京方面)

上りの区間ごとのグリーン車の混雑状況
駅間 勝田・水戸始発 土浦始発
勝田~水戸
水戸~赤塚
赤塚~内原
内原~友部
友部~岩間
岩間~羽鳥 ★★
羽鳥~石岡 ★★
石岡~高浜 ★★
高浜~神立 ★★
神立~土浦 ★★
土浦~荒川沖 ★★★
荒川沖~ひたち野うしく ★★★ ★★
ひたち野うしく~牛久 ★★★★ ★★
牛久~龍ケ崎市 ★★★★ ★★★
龍ケ崎市~藤代 ★★★★ ★★★
藤代~取手 ★★★★ ★★★★
取手~天王台 ★★★★★ ★★★★
天王台~我孫子 ★★★★★ ★★★★★
我孫子~柏 ★★★★★ ★★★★★
柏~松戸 ★★★★★ ★★★★★
松戸~北千住 ★★★★★ ★★★★★
北千住~南千住 ★★★ ★★★
南千住~三河島 ★★★ ★★★
三河島~日暮里 ★★★ ★★★
日暮里~上野 ★★ ★★
上野~東京 ★★ ★★
東京~新橋
新橋~品川

各段階ごとの混雑率の目安
:ほぼ確実に満席
★★★★:1階の通路側の座席の一部なら空いている
★★★:1階でも窓側の座席は完全に満席
★★:窓側の座席の一部なら空いている
★:ガラガラ

朝の時間帯を中心に区間ごとのグリーン車の混雑状況を見ると、上記のような形になった。

上り列車とは東京・新宿方面へ向かう電車のことを指す。

グリーン車の混雑は土浦駅付近から空席が残り少なくなり、取手駅から我孫子駅にかけてでほとんどが埋まる。

北千住駅ではある程度降車客が発生するため、ここからは空席が出る。

残りの人たちも日暮里駅・上野駅で降りる人が結構いる。上野→品川の区間では満席はレア。

下り(土浦・水戸方面)

下りの区間ごとのグリーン車の混雑状況
駅間 水戸行・勝田行等 土浦行
品川~新橋
新橋~東京
東京~上野 ★★ ★★
上野~日暮里 ★★★ ★★★
日暮里~三河島 ★★★ ★★★
三河島~南千住 ★★★ ★★★
南千住~北千住 ★★★ ★★★
北千住~松戸 ★★★★ ★★★★
松戸~柏 ★★★★ ★★★★
柏~我孫子 ★★★★ ★★★★
我孫子~天王台 ★★★★ ★★★
天王台~取手 ★★★★ ★★★
取手~藤代 ★★★ ★★★
藤代~龍ケ崎市 ★★★ ★★★
龍ケ崎市~牛久 ★★★ ★★
牛久~ひたち野うしく ★★ ★★
ひたち野うしく~荒川沖 ★★
荒川沖~土浦 ★★
土浦~神立 ★★
神立~高浜 ★★
高浜~石岡 ★★
石岡~羽鳥
羽鳥~岩間
岩間~友部
友部~内原
内原~赤塚
赤塚~水戸

各段階ごとの混雑率の目安
:ほぼ確実に満席
★★★★:1階の通路側の座席の一部なら空いている
★★★:1階でも窓側の座席は完全に満席
★★:窓側の座席の一部なら空いている
★:ガラガラ

帰宅ラッシュの時間帯を中心に区間ごとのグリーン車の混雑状況を見ると、上記のような形になった。

グリーン車の混雑は東京駅の時点ではまだ空席が残るが、日暮里駅からやや混雑する。そして北千住駅からの大量乗車で満席の一歩手前までになる。

一方で、松戸駅以降はひたすら降りていく一方。我孫子駅、取手駅にてまとまって降りていきやすい。この辺りから通路側の座席なら空席が目立ってくる。

そして、牛久駅付近からは通路側の座席でも空席が多くなってくる。

まとめ:あまり混雑しない!?

グリーン車

出典:wikipedia

常磐線の場合、ほかの路線とは違って特急列車が非常に充実している。土浦駅以北から上野方面へ行く人の多くは「ひたち」または「ときわ」という特急を利用する。

グリーン車を使うとなると追加料金が必要となるが、所要時間は普通列車と同じであるため、近い距離を利用するが座りたいという人が中心となっている。

遠距離を快適に移動したいという人はあまり乗らない。より速くて所要時間が短い特急に流れて行っている。

特急ひたち

そんな常磐線ならではの事情から、グリーン車が満席になるのは朝のラッシュの時間帯くらいである。正確にいうと、7時台と8時台に運転されている上り列車である。

この時間帯はさすがに通勤のピークであり、普通車は満員状態となるため、グリーン車の需要も多い。

しかし、夕方の時間帯を含めて遠距離ユーザーは特急を使うケースが多いということでグリーン車には空席があるケースが多い。2階席は満員であったとしても1階席に行けば至るところに空席があるのが印象的だ。

特別快速はやや多混み合う

JR常磐線の特別快速

一方で日中の昼間に運行されている「特別快速」については、普通の快速よりもグリーン車の利用率が高い傾向にある。

こちらは土浦~品川を走り、上野~取手の区間では通過駅の設定がある速達列車という位置づけになっている。特急のように追加料金がかからないことに加えて所要時間が短いということもあり、取手~土浦を乗り降りする乗客がグリーン車を好むようだ。

特に車窓の眺めが良好な2階席となると満席で途中駅から乗ると座れないという可能性もある。せっかくグリーン車に乗るのであれば景色が楽しめる2階席の方が良いのは確かだ。

なお、常磐線についても他路線と同じようにグリーン車はすべて自由席となっていて座席指定をすることはできない。

つまり先着順に座席を選ぶことができる。逆に言うと途中駅から乗ってしまうとベストな席に座れないことを意味する。

追加料金を払っているのに自由席というのが嫌な人は「ひたち」、「ときわ」という特急を使うのが良いかもしれない。

在来線グリーン車となるとただ快適に座れるだけになる可能性も十分にあるのが現状だ。


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