暖を夜寝るときでもつけっぱなしにする人の割合は何%になるのか。また、それによって電気代は1か月でいくら高くなるのか。
寒くてなかなか寝られないとか、夜中や早朝に起きてしまうという人も少なくない。地域によっても最低気温が違うため一概には言えないが、氷点下になるところでは暖房無しで夜寝るのはキツイ。結論を言うと、暖房をつけっぱなしにして寝る人の割合は全体の20~30%程度になるようだ。
暖房を夜でもつけっぱなしにして寝る人の割合
就寝時の暖房 | 割合 |
---|---|
つけっぱなし派 | 20~30% |
消す派 | 70~80% |
調査方法は次の通り。
深夜2時頃にランダムに各住宅のエアコンのコンプレッサーが稼働の有無を調べた。コンプレッサーが動いていればつけっぱなし、動いていない場合は消していると判断。
ただし、全員が使用する暖房はエアコンとは限らず、オイルヒーターや電気ストーブの可能性もある。これを考慮して、実際よりも「つけっぱなし」の人を+10%上乗せした。
石油を使った暖房器具は一酸化炭素中毒の可能性があることから、寝るときに使用する暖房器具としては好ましいなく、使用していないと仮定した。
>>オイルヒーターの電気代を調査! 1か月で3,000円以上にもなる
つけっぱなしは少数派
ご覧の通り、暖房を就寝時でもつけっぱなしにしている人の割合は小さい。2~3割という数値にとどまり、大半の人は消していることがわかる。
消す人の割合は7~8割にも上る。理由はさまざまであろうが、これが生活スタイルのデフォルトと見てもよいレベルである。
平日の場合は、仕事などから帰宅して暖房をONにするが、寝るときにはOFFにして寝て、朝起きてまだONにするというのが「消す派」になる。
つけっぱなしにして夜から朝まで暖房をONの状態にする人は、特に寒冷地ではない関東以西では多いように感じる。
暖房つけっぱなしのデメリット
- 電気代が余計にかかる
- 乾燥する
暖房をつけっぱなしにして夜寝ることによるデメリットはこれら2点になる。
まず、電気代が多くかかってしまう。エアコンやオイルヒーターなどの稼働時間が長くなるため、起きているときだけつけている場合よりも電気代が上がる。
>>エアコンの「暖房」の電気代を調査! 1時間当たり30円に
もう1つは乾燥。特にエアコンによる暖房をつけていると室内の湿度が下がって空気が乾燥する。
特に太平洋側の地域では冬は乾燥している日が多くなるため、暖房をONにしていると余計に家の中が乾燥してしまう。
乾燥することで喉に違和感や痛みを感じる人も出てくる。これを防ぐために寝るときにエアコンを消すのが好ましいという意見が結構ある。
なお、加湿器を併用すれば乾燥を防げるという意見もある。
>>加湿器を夜つけっぱなしはNG! 寝るときはOFFが良い理由
ただ、加湿器をずっとONにしておくと今度は湿度が過剰に上がりすぎてしまう。結露やカビの原因となる。
電気代はいくら上がる?
実際にエアコンによる暖房を夜寝るときでもつけっぱなしにした場合、電気代は1か月当たりいくら上がるのか。
<エアコン夜つけっぱなし時の電気代> | |
1時間当たりの電気代 | 1時間×30円×0.5KWh(500W)=15円(使用時間×1KWh単価×消費電力) |
夜中→朝まで(7時間) | 7時間×15円=105円 |
1か月当たりの電気代(30日) | 30日×105円=3,150円 |
※18~20℃を設定温度にすると、消費電力は500~600Wが平均になる。
寝室が6畳くらいと仮定した場合、1か月で約3,000円上がると考えてよい。外の気温や設定温度によって異なるが、外が0℃で、設定温度を18~20℃にするとこれくらいが相場になる。
寝るときは布団に入るため、エアコンの設定温度は18~20℃でよいだろう。出力を弱めに設定するのがよい。節電の効果も上がる。
ただ、暖房を寝るときは消した場合だと3,000円ほど光熱費を節約できることもこれは示している。
寝るときに暖房をつけっぱなしにすることで、経済的な負担が少なからず大きくなってしまうのは避けられない。
もっとも、寒くて寝られずに寝不足になってしまう場合、寒くて朝起きられない場合なら、暖房をケチることで抱えるデメリットは大きいものとなってしまう。
このような悩みを抱えているのであれば、暖房を夜つけっぱなしにして寝てみることを推奨する。