小田急線の乗車券や定期券のみで乗れる最速列車である「快速急行」は一番混雑する列車でもある。朝や夕方のラッシュだけでなく、昼間の日中や夜遅くの時間帯も乗客が多い。
午前中は新宿方面が、午後は小田原・藤沢方面の下りが混雑するのは言うまでもない。
朝と夕方の通勤ラッシュに入る時間帯ではどの種別も例外なく混み具合が激しいものの、快速急行が突出して混雑度が大きい。
代々木上原~登戸間の複々線化が完了した今、朝の混雑率は190%から160%程度にまで下がったといわれているが、快速急行に限ってはあまり変わらない印象だろう。
朝ラッシュの乗車率は180%超
区間 | 混み具合 |
~相模大野 | ★★★ |
相模大野~新百合ヶ丘 | ★★★★ |
新百合ヶ丘~代々木上原 | ★★★★★ |
代々木上原~新宿 | ★★★★ |
小田急線の快速急行の朝ラッシュの乗車率は180%以上になると考えられる。
中間車両は完全にギューギュー詰めになり、端部にある車両でもドア付近は窮屈な状態になるレベルである。
登戸→下北沢までが最混雑区間となるだろう。いかにも通勤ラッシュといえる状態が続くのは新百合ヶ丘→代々木上原までの区間ということで、かなり長い間混雑が続く。
小田急の朝ラッシュの乗車率は190%! どれくらいの混雑度なのか?
同じく停車駅数が少ない「通勤急行」も似たような混雑度となるものの、多摩線の唐木田方面から来る電車のため、若干空いている。
町田・相模大野方面からやってくる快速急行の方が激しく混み合っている。
朝の下り列車については、乗車率は100~120%程度になる。混んでいてもドア付近が少し圧迫感が出る程度で、車内の奥にいれば空間には余裕が見られる。
郊外から都心部へ向かう上り列車が圧倒的に混んでいるのは間違いない。
夕方・夜の下りの混雑も乗車率180%
人々の移動時間帯が7時台と8時台に一極集中する朝とは違って、帰宅ラッシュでは自宅へ戻る時間が人によってバラツキがある。
基本的に夕方の通勤ラッシュは朝よりは落ち着いている。ただし、快速急行に限っては例外のような存在となっている。
通勤急行がないため、18時以降でも速達性の高い優等列車は快速急行くらいになる。急行もあるが、停車駅が複々線区間でも多いことから、遠距離利用者はどうしても快速急行に乗客が集まりやすい。
区間 | 混み具合 |
~代々木上原 | ★★★★ |
代々木上原~新百合ヶ丘 | ★★★★★ |
新百合ヶ丘~相模大野 | ★★★★ |
相模大野~ | ★★★ |
【帰宅ラッシュ】小田急線の夕方・夜の混雑する時間帯・区間を調査
夜20時以降の遅い時間帯に突入しても、快速急行は乗車率が140%以上になっているというイメージだ。
最も混雑する代々木上原→登戸になると、車内ではスマホの操作がやっとできるくらいのレベルである。
その一方で、急行・準急・各停などの下位種別は社内の空間に余裕があることが多い。複々線化による混雑緩和が実現されている。
輸送力が上がってもあまり変わっていないのは快速急行くらいだろう。
日中でも座席は上下線ともに埋まる
さらに日中の時間帯であっても小田急線の快速急行は上下線ともに座席がすべて埋まるほど混む。
日中とは10時~16時までの昼間を指す。鉄道ではちょうど乗客が少ないオフピークの時間帯ではある。
複々線化が完成した今でも、日中はあまり増発は行われていない。ただし、快速急行は以前は毎時3本だったが、今では6本(10分間隔)で運転されている。
それでも座れない人が出てくるほどの混雑にはなる。午前中は新宿行でやや満員電車になる。午後になると今後は下りの小田原・藤沢方面が混む。
急行・準急・各駅停車においては、座席に空席が出てくる。最混雑区間でも、オフピークになれば立っている人よりも座っている人の方が多い。