都営浅草線の新型車両である5500形の最高速度は120km/hに設定されている。
営業運転の際にもこのスピードまで出すことが予定されているが、京急線内の快特においても性能をフルに活用される見込みとなっている。
これまでの5300形は最高速度が110km/hまでしか対応できていないため、京急線内でも都営車による運用の場合は京急・京成車よりも抑えられている。路線内の最高速度まで出せていないのがネックとなっているのは間違いないだろう。
今後導入される5500形ではそうした欠点が排除された車両となり、京急の快特として120km/hまで加速して高速運転が可能となる。加速度は従来通り3.5km/h/sとなっているが、上限が+10km/hになるため、所要時間が多少短くなる。
京急の快特運用で力を発揮!
最高速度120km/hでの運転ができることによるメリットとして、京急の「快特」での運用の際にその力を発揮する。
快特といえば、京急の電車の中で一番停車駅が少なくて速いのが特徴だが、同時に並行して走るJR東海道線の電車を追い越す風景が見られることでも利用者からは評判が良い。
特に品川~横浜の区間では120km/h運転を行う区間である。JRとの競合があるために一番スピードを出す場所でもある。
しかし、今のところ都営浅草線の5300形と京成電鉄所属の一部の車両では120km/h運転に対応していない。最大でも110km/hまでしか出せないものも多い。特に都営車はすべて5300形となっているため、スピードが出せないのが残念なところとなっている。
さらに、5300形は中速域での加速が鈍いという性能を持っているため、京急線内では標準的なダイヤが組めず、ややゆとりのあるダイヤ設定を取らざるを得なくなっている。
そんな残念な部分が消え去るのが新型車両5500形である。実際に運用が始まれば、これまでよりもスピードアップが図られることとなる。加速度も良好なため、キビキビとした運転もできる。
アクセス特急としても使える!
さらに、北総鉄道・成田スカイアクセス線へ乗り入れる「アクセス特急」での運用の際もまったく問題なく走れる。
従来の5300形の場合は営業最高速度が110km/hまでしか出せない設計であるため、アクセス特急としての運用はゼロである。すべて高速運転ができる車両で行われている。
こちらも京成高砂から成田空港方面では最高速度120km/hでの運転を行う区間となっているが、都営5500形であればこれに十分対応できる。
アクセス特急においては120km/hまで加速することを前提とした運行ダイヤとなっているが、新型車両が導入されれば都営所属の電車も運用に就任する可能性が大きい。