小田急はATC化しない!? どうして車内信号にしないのか?

小田急電鉄では現在D-ATS-Pという種類の鉄道信号システムを使用している。これは2012年から順次導入したものだが、どうしてATC化はしないのか。車内信号にはしない理由について今回は考えてみる。




小田急では線路の脇に信号機が設置されている。保安設備は「D-ATS-P」というものを導入していて、種類的にはJRなどで多く使われているのはATS(自動列車停止装置)となっている。

小田急はATC化しなかった!

小田急がこれまで使って生きた従来のATSを導入したのは高度成長期の1969年のことである。これは、停止信号を誤通過すると自動的に列車のブレーキが作動して止まる仕組みのものであった。

次の閉塞区間に列車がいると、後続の列車はそこには進入できないようになっていて、追突を防止するシステムなのが従来のATSである。

小田急ATS

しかし、制限速度を超えないように自動的にブレーキがかかるような保安装置はなかった。そのため、運転士が制限速度を超えてスピードを出そうとしても簡単に出せていた。

その結果起きたのが2005年のJR福知山線脱線事故である。これ以降、国土交通省は全国の鉄道会社に対して、線路の条件に沿って速度制限が自動的に制御できる保安設備の設置を義務づけるようになった。

制限速度がかかるカーブやポイント通過の際に、それを超えて列車が加速しようとすると自動的にブレーキが制御されるATSやATCを各社が導入したわけであるが、小田急はATSを改良したものを投入することにした。



なぜATSを選んだのか?

小田急

国土交通省の省令を遵守するために、特に首都圏の私鉄各社ではATCに切り替えたケースが多い。東急や京王、東武東上線、地下鉄各線ではATCという車内信号を投入した。

しかし、小田急ではこれまでの信号機を線路わきに設置したATSのままにすることを選んだ。そして、投入したのが「D-ATS-P」というわけだ。

なぜATC化しなかったのか。最大の理由は路線の距離(営業キロ数)になると考えられる。ATCは線路上に置く地上子とすべての列車内に信号設備をつけることで作動する。

しかし、小田急の場合は路線距離が長いということもあって車両の総数が多い。すべての列車に車内信号の設備をつけるとなると、コストと時間が膨大にかかることとなる。

新たに地上子を線路上に設置するにしても、営業キロ数が長いため工事には費用がかかる。複々線化事業に積極的に取り組んでいる現状を考えると、ATC化に力を注いでいる余裕がないのも間違いではない。

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東武東上線にATCを導入した理由とは!? そして何が変わった?

東武東上線では2015年から鉄道信号システムをATCに切り替えている。それまでは信号灯を使ったATSを使用していたが、遂に廃止となって使われなくなった。現在は池袋~小川町間の全区間で変更が完了しているため、すべての列車が車内信号となっている。




ATSはJRなどの鉄道会社で多く使われているが、近年は特に私鉄を中心にATCへ切り替える事業者が増えている。

どうして、東武東上線でもATC化する必要があったのか。背景にあった理由について詳しく見ていこう。



そもそもATCのメリットとは?

ATC

ATCは車内信号の形式をとり、曲線通過時やポイント通過時に制限速度が連続的に列車にしっかりとかかるような仕組みになっている。

従来の信号システムでは、その直前で速度照査する程度であり、照査点を通り過ぎればたとえ制限速度のあるカーブを通過中であっても上限を超えてスピードが出せる状態であった。

例えば、制限速度が70km/hのカーブを通る場合、ATSならその手前にある速度照査で70km/h以下になっていれば、そこを通り過ぎた時点で80km/hでも90km/hでも出せるようになる。ATCの場合はカーブが終わって制限速度解除の地点を通り過ぎるまでは70km/hを超えないようになっている。

運転士の操作次第では安全性に問題が出る可能性があるのは確かである。そこで、ATCにすることにより運転士のミスで速度超過するということがなくなる。

また、ATCにすることにより先行する列車との間隔に応じてブレーキを制御できるようになる。前を走る電車に後続の電車が接近すれば自動的にブレーキがかかる仕組みになっている。

東上線は高密度なダイヤなため!

東武東上線

ATCが最も力を発揮するのはダイヤが過密している路線である。従来のATSよりも列車の運転間隔を狭めることができる。そのため、運行本数が多い高密度運転が実施されている東武東上線にはふさわしい存在というわけである。

東上線の場合は、都心と郊外を結ぶ鉄道路線である一方、ほぼ全線に渡って複線となっていて、複々線化があまり進んでいない。

和光市~志木が複々線になっているとはいえ、距離がかなり短い。複線の区間において高密度なダイヤになっているのは間違いない。

さらに、東武東上線はかなり踏切が多い路線でもある。ATC化したわけであるが、東武東上線のものが「T-DATC」と呼ばれる独自のタイプであるが、これは踏切の作動システムにも関係している。

ATC化したことにより、踏切の遮断時間が短縮されたのも特徴的な事実だ。より列車の速度に合わせて踏切の作動時間を調節できるようになったため、線路周辺の人の移動の円滑化にもメリットがあるのが、東上線のT-DATCといえる。

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【東武東上線】ホームドアの設置が完了する予定はいつになる!?

東武東上線では池袋~志木のすべてに駅にホームドアが設置される予定となっている。国土交通省が利用者の多い駅への整備を推奨していることによるものである。これらの工事が終わるのはいつ頃になるのか。




2017年現在、東武東上線については和光市駅のみにホームドアが設置されている。それ以外は何もない従来のプラットフォームになっている。

優先4駅は2020年度までに

和光市駅のホームドア

人身事故が多かったり利用者数が10万人を超えている東上線内の3駅については、2020年度までにホームドアが設置される見込みとなっている。

具体的には池袋・朝霞・志木・川越の4つである。池袋駅は都心のターミナル駅ということで利用者数が多いのは言うまでもない。朝霞と志木については、複々線区間であり、人身事故が多い駅でもある。また、利用者数が1日当たり10万人を超える大きな駅でもある。

これらの駅はホームドアの設置が最優先となっているため、東京オリンピックが開催される2020年までに完成する予定となっている。特に朝霞駅は東京オリンピック・パラリンピック競技会場の最寄り駅でもあるため、バリアフリー化が欠かせない模様だ。

川越駅については、2017年度内に整備される見通しとなっている。JR川越線との乗換駅であることや、郊外では一番乗降客数が多いことがその理由に挙げられる。同じく1日当たりの乗降者数はホームドアの整備が強く推奨されている目安となっている10万人を超える。

それ以外は2021年以降

それ以外の池袋~志木の区間の駅については2021年以降に順次工事が行われる予定となっている。ホームドアがあれば物理的に線路へ転落するリスクを限りなくゼロにできて人身事故が減るが、どうしても優先される駅と比べると後回しになってしまう。

東武東上線

ただ、それでも目の不自由な人などを考慮すると将来的には必要な設備であるのは事実であるため、優先4駅への設置が終われば順次付けられることになる。

さらに、1日の利用者数が1万人を超える中規模の駅においては、「内方線付き点状ブロック」の設置が予定されている。これにより、目の不自由な人でも点字ブロックでホームの端を把握できるようになる。

ホームドアに比べると、物理的に線路への転落を防止するとまではいかないが、それでも阻止できる確率を上げることができる。暫定的な処置としては有効的なのは間違いない。

この内方線付き点状ブロックは2018年度末までに該当する駅にて整備される予定だ。ホームの強化工事なども不要なため、比較的早期に完成する。



志木以北のホームドアはどう?

さて、東武鉄道では公式にホームドア設置の予定が発表されていない志木駅以北についてであるが、こちらは未定だ。

そもそも本当にホームドアができるかどうかは分からない。東急電鉄のように自社線内すべての駅への設置を予定しているような場合でない限り、すべての駅への整備は不透明と言わざるを得ない。

東武鉄道は利用者数がかなり少ない郊外にも路線を延ばしていることもあり、すべての駅へのホームドアの設置はかなり難しいのが現状だ。

国土交通省などが「すべての駅への設置を強く推奨」しない限り、東上線の北部の駅にまでもホームドアが作られる可能性は低いといえる。

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【小田急】新百合ヶ丘まで複々線化が実現する可能性はやはりゼロ!?

小田急線の登戸から新百合ヶ丘駅までの複々線化を延伸される計画が実現する可能性はどれくらいあるのか。最も列車の本数が多いのは東京メトロ千代田線と分岐する代々木上原駅から多摩線と分かれる新百合ヶ丘駅までの区間なのは事実。

新宿駅を起点として小田原や藤沢まで走る小田急電鉄では複々線化事業が積極的に行われていて2018年には一通り完成する。だが、その先の新百合ヶ丘駅までの延伸という計画も存在する。これが実現化する可能性は用地や予算の関係上難しいのだろうか。




代々木上原~向ヶ丘遊園までの約12kmの区間では複々線化の工事が進められている。これが完成すると朝のラッシュのピークの時間帯には現行の1時間当たり27本から36本にまで増発できる見込みとなっている。

線路が上下線合わせて2本だったのが4本に倍増するため、輸送力が大幅に強化されるのは言うまでもない。これまでは朝の混雑率のピークが190%近くにまで達していたのが150~160%にまで下がるといわれている。

そもそもなぜ新百合ヶ丘?

新百合ヶ丘駅までの複々線化

小田急線の中でも一番列車の本数が多いのは代々木上原から多摩線との分岐点である新百合ヶ丘までの区間である。最もダイヤが過密しているところであるため、複々線化が検討されているわけだ。

4線化のための用地取得が困難であった登戸~向ヶ丘遊園は3線になっているが、小田急側によれば複々線の状態と同じくらいの輸送力が可能とされている。

そのため、まだ単なる複線となっている区間は向ヶ丘遊園~新百合ヶ丘の区間のみといえる。この間には各駅停車のみが停車する3つの駅が存在する。

しかし、朝のラッシュ時にはどうしても運転本数が多いために前を走る各駅停車に後ろを走る急行などの優等列車が追いついてしまってノロノロ運転を余儀なくされる例が多い。

輸送力を増やして速達性を維持させるためには、新百合ヶ丘駅まで複々線化するのが最も有効的であるのは間違いない。こうした事情が、小田急の新百合ヶ丘駅までの複々線化の計画が上がっている理由である。



用地買収・予算の都合上難しい!?

しかし、今のところは代々木上原~向ヶ丘遊園までの複々線化で事業は終わるとされている。新百合ヶ丘駅まで延伸させる計画が事業化される見通しはまったく立っていない。

理由としては、まず用地取得が難しい点が挙げられる。登戸~向ヶ丘遊園が暫定3線化されたのは、線路建設のための土地が確保できなかったためである。

土地取得の難しさであるが、向ヶ丘遊園~新百合ヶ丘についても同じことがいえる。しかも、この区間は丘陵地帯を走るため、線路を追加で建設できる余裕がないのが現状だ。

複々線化させるには、上下2層にするか地下化するしか方法はない。しかも、カーブと勾配が多い区間であるため、高架化も実現が難しい。

予算的にも限界がある。複々線化には用地取得のための費用と線路建設の費用がかかるため、多額の資金を必要とする。しかも、土地に余裕がない丘陵地帯のため、これまで進められてきた区間よりもさなに高コストになることが予想される。

こうした事情から、新百合ヶ丘駅までの複々線化が実現する可能性はかなり低い。計画が白紙化される可能性を否定することはまったくできない。

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【小田急】複々線によって最高速度は向上するのか!?

小田急では2018年に複々線化事業が完成していよいよ列車の大幅な増発が可能になるが、最高速度の引き上げは行われないのか。より速達性が向上する計画は今のところないのか。




現時点ではロマンスカーやあさぎり号などの特急で最高速度が110km/h、快速急行、急行といった普通電車で100km/hとなっている。JR線のみならず私鉄の中でも遅いほうに部類される。

小田急の場合は多摩丘陵を走ることからカーブや勾配が多い路線ではあるものの、半径が小さい急カーブはあまり多くはない。したがって、高速走行ができないかというとそうではない。スピードの引き上げは可能といえる。

複々線化で線路容量に余裕

小田急4000系

複々線化により、小田急のダイヤには余裕ができる見通しだ。特にオフピークの時間帯では線路容量に大幅なゆとりができることになる。

急行線と緩行線が分離されることにより、急行線を走る優等列車は最高速度を上げても前を走る遅い各駅停車に追いつくという現象が起きる可能性がなくなる。設備上は、最高速度を引き上げても十分対応できるのは間違いないだろう。

しかし、今のところは小田急にて最高速度を引き上げるという計画はないと思われる。たとえ複々線化が終わっても利用者数が多い路線のため、輸送力の強化が最優先課題とされる。そのため、速達サービスの充実化が後回しになる可能性が高い。

しかも、カーブが比較的緩やかになっているとはいえ、最高速度を定速で運転できるほどの直線も少ない。

特急列車の110km/h、普通列車が100km/hが最高速度という現状の設定がさらに向上するのは難しい。



快速急行の増発はすでに実現

小田急の複々線化

一方で停車駅の少ない列車の充実化はすでに実現されている。それが、快速急行の本数の増加だ。以前は快速急行の本数は日中の時間帯で1時間あたり3本であった。しかも、運転間隔も不均等で30分開くという場面も多かった。

2016年3月のダイヤ改正より、快速急行は3本→6本に増発された。ほぼ10分間隔で運転されるようになり、速達サービスの充実化が行われた。

特に都心から新百合ヶ丘以西に向かう人にとってはかなり利便性が上がる内容だ。停車駅が急行よりも少なく設定されているため、所要時間も早くてメリットが多い列車が増発されたことになる。

複々線化が完了した後は、快速急行だけでなく急行についても増発される可能性が高い。そうなれば、快速急行が止まらない駅を利用する人にとってもメリットが大きくなる。

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【小田急】複々線化が完成したら、混雑率は本当に下がるのか!?

小田急線では現在代々木上原~和泉多摩川において複々線化が進められている。2018年3月で完成する見通しだが、これにより混雑率は本当に下がるのだろうか。特に満員電車となる朝ラッシュ時は緩和されるのが期待できるのか。



複々線化で本数が増える!?

一番混雑率が高い区間は世田谷代田~下北沢であり、その数値は最大で189%となっている。人同士が接するほどの酷い状況であるのは言うまでもない。車内でスマホの操作ができるのは160%くらいが限界だといわれているので、それを超える混雑度といえる。

現時点では、ラッシュ時は1時間あたり27本の電車が走っている。2分間隔で運行されているわけであるが、それでも利用者数の多さには対応しきれていない。

小田急の複々線化

単なる複線だと、これ以上列車の本数を増やすのは不可能。しかも、小田急では各駅停車のほかに快速急行や急行、準急といった通過駅の設定がある優等列車も走っているため、フラットなダイヤとなっている地下鉄などとは違って本数の増加ができない。

しかも、ラッシュ時は停車駅での乗降時間が通常よりも長くかかるため、速達列車が前を走る各停に追いついてしまってノロノロ運転を余儀なくされるケースが多い。慢性的な遅延の原因にもなっている。

複々線となれば、速達列車と各駅停車がそれぞれ別の線路を走ることになるため、ノロノロ運転となる要因が消える。

さらに、これまで1本だった線路が2本になるということで、運行本数も大幅に増やせる。単なる複線では最大で27本だったのが、複々線化によって最大で36本まで増やせるといわれている。

速達列車も各駅停車も本数を増やせるということで、小田急全体の利便性が今までよりも大幅に向上するのは間違いない。



混雑率はどうなる?

さて、複々線化によって列車の本数が増えると混雑率はどこまで緩和できるのか。小田急の公式発表によると、ラッシュの時間帯のピークで160%以下になるとされている。

この数値は、車内でスマートフォンを操作したり新聞が読める程度の混雑率だ。当然ながら人と人が接するほどの規模ではなくなる。積み残しが発生することも、運転見合わせが発生しない限りは起きない。

なお、複々線化によって東京メトロ千代田線への直通列車も増える見通しだ。現行では朝ラッシュのピークの時間帯で1時間当たり5本となっているが、完成後は12本まで増やせる。

これにより、代々木上原駅での乗り換え客が減ることから、乗降時間も短縮される可能性が高い。都心へのアクセスもかなり便利なものになるのもまた間違いない。

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【中途採用】鉄道会社への転職の難易度は高い!? 倍率はどんな感じ?

鉄道会社への転職を希望している人はかなり多いため、中途採用で内定を獲得するまでの難易度は結構高いといわれている。倍率も通常の企業と比べると値が張る傾向にある。




JRなどは特に安定しているため、民間の公務員と呼ばれることも多々あるのが鉄道会社であるが、不景気にも強くて黙っていても需要がある点からノルマもない。長期にわたって働き続けるには良い環境だというイメージが強いため人気が高い。

倍率は20倍以上!?

メトロ車掌

出典:Youtube東京メトロ公式チャンネル

 

鉄道会社において中途採用の対象となっている職種は9割以上は現業職である。現業職とは、駅員や保線、土木作業員のことを指す。いずれも現場の第一線にて列車の運行に携わる仕事であり、ブルーカラーの仕事内容である。

本社部門で働くホワイトカラーの職種はあまり中途採用の募集はない。理由として考えられるのが離職率の低さであろう。安定している点や、大手企業ということで給料水準が高くて福利厚生の内容が充実している点がその要因と考えられる。

転職先の仕事が現業であるとはいえ、それでも応募する人はかなり多い。「鉄道」、「電車」に興味関心を持つ人が多く集まるのもその要因に挙げられる。

少しでも鉄道という分野に関心があれば、それに携わる仕事を目指すだろう。鉄オタという言葉が存在するように、こうした考えを持っている人は非常に多い。

企業の安定性に加えて興味関心の対象でもある仕事内容のため、倍率は約20倍は余裕で超えると考えてよい。それだけ中途採用でも人気が高いというわけである。



駅員は特に高難易度?

駅係員の採用人数は中途採用の世界でも保線や土木などの非接客系の職種よりも多い。駅構内にて乗客と接する職種の人手を求めているといっても過言ではない。

しかし、それでも難易度はかなり高い。保線などよりも倍率は高いかもしれない。鉄道の運行に携わる人としては最も最前線にいる内容のため、かなりの人が希望する職種であるためだ。

さらに、駅員となれば将来的には車掌や運転士にもステップアップするチャンスがある職種でもある。これに着目して、鉄道に興味関心がある人が応募してくる。結果として、倍率が高くなって就職難易度が上がるわけだ。

確かに駅員というと乗客への対応などできつくて辛い仕事であるというイメージを持っている人も多いだろう。実際問題として、ストレスを多く抱えるのも駅係員である。

しかし、それでも鉄道に興味関心を持つ人が狙う職種でもある。そのため、大変=不人気という方程式が当てはまらない。

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Fライナー、最高速度は何km/hで運転されている? 本当に速い!?

Fライナーの最高速度は時速何キロメートルに設定されているのか。東京メトロ副都心線・東武東上線・西武池袋線・東急東横線・みなとみらい線の5社を相互直通運転する列車のうち、通しで優等列車として運行される種別であるが、本当にスピードを出すのか。




名前が誕生したのは2015年3月のダイヤ改正の時であり、以来は5社すべてにて通過駅を持つ最上位種別を「Fライナー」と呼ぶようになった。

東京メトロ副都心線においては「急行」として運転される。乗り入れ先の私鉄では、東武東上線は「急行」、西武池袋線は「快速急行」、東急東横線とみなとみらい線では「特急」として運転される。

停車駅はすべての列車の中で最も少なく設定されている。各駅停車として運行される区間はまったくない。

各鉄道会社の最高速度は?

Fライナー

  • 副都心線=80km/h
  • 東武東上線=100km/h
  • 西武池袋線=105km/h
  • 東急東横線=110km/h

副都心線

東京メトロ副都心線内での最高速度は80km/hに押さられている。確かに停車駅は主要な駅のみであるが、巡航速度はそれほど高くはない。地下鉄としては他の路線と同じに設定されている。

快速が走る東西線の地上区間は100km/hに設定されていることを考えると、副都心線の急行は遅いといえる。ただし、副都心線のFライナー場合は都心部分を速達運転されているため、東西線とは性質的にかなり違うのも事実だ。

地下鉄の線路は非常に急カーブが多く、しかも勾配も多い。それでも、所要時間については並行するJR埼京線と変わらない。これもまた特徴的であり、副都心線が速達性を重視していることが把握できる根拠でもある。

東武東上線

東武東上線の最高速度は100km/hである。急行が通過運転を行う和光市~川越の区間も含めてすべて100km/hとなっている。

このスピードは、私鉄の中では遅いほうに分類される。近年は高速化が私鉄各社でも広がっているが、東武鉄道だけに視点を置くとその例外となっているのは確か。

その一方、停車駅はそれほど多くはない。制限速度がかかるようなカーブも少なく、線形は非常に良好だ。その結果として、距離に対する所要時間は短い傾向にある。



西武池袋線

西武池袋線の最高速度は105km/hとされている。こちらもまた、スピードの数値的には決して高いとは言えない。一方、列車巣別は「快速急行」として停車駅が極力少なくされている。

線形も比較的良好であり、制限速度がかかるカーブも多くはない。Fライナーが走る鉄道会社の中では最も速達化のために停車駅を絞っているという印象が持てるのも西武池袋線ならではの特徴といえる。

所要時間も短縮化されていることもあり、所沢駅においては新宿線方面から乗り換えて都心へと向かう人も多く見受けられる。これは、西武新宿線があまり速達化には力を入れていないためであるが、それとは対照的にFライナーの速さが評価されていることも意味する。

東急東横線

東急東横線はFライナーが最もスピードを出す路線である。最高速度は110km/hに設定されている。種別は「特急」であり、こちらも停車駅はかなり絞られている。

ただし、実際に110km/h出せる場所はそれほどない。理由は、東横線には制限速度がかかるカーブが多く存在するためである。線形は良くはないわけであるが、停車駅が少ないにも関わらず表定速度が遅い原因はここにある。

Fライナーが110km/h出す具体的な区間は、中目黒~自由が丘と武蔵小杉~元住吉、日吉~綱島の部分のみである。それ以外では地下鉄線内を走るときとスピードが変わらない。線形が悪いためである。

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【S-TRAIN】西武40000系、最高速度は何km/hで運転される!?

西武池袋線を中心とする有料座席指定列車「S-TRAIN」の最高速度は時速何キロメートルで運転されるのか。すべて新型車両である西武40000系が割り当てられるが、スピードはやはり速いのだろうか疑問に思うポイントだ。




特に土日祝日は副都心線・東急東横線・みなとみらい線まで直通運転される。こうした乗り入れ先では最高速度はいくつに設定されているのか。

西武線内は105km/hが上限

西武池袋線のS-TRAIN

残念ながら、追加料金がかかるS-TRAINであっても西武池袋線内の最高速度は他の巣別の列車と同じように105km/hが最高速度に設定されている。これは、従来の特急列車にも当てはまる。

他の鉄道会社を見ると、優等列車は120km/h以上に設定されているところが多いが、西武鉄道では通勤電車を含めて105km/hが上限となっている。これを超えてスピードを出す列車はまったく存在しない。

理由についてはさまざまな憶測があるが、一番の要因はカーブの多さと高密度運転であると考えられる。西武池袋線をはじめとする各路線はどこも住宅街が広がる都市部を走り、しかも制限速度がかかるカーブも多い。

直線にはあまり恵まれていない。こうした実情から、西武鉄道は現在の鉄道社会ではやや低めの105km/hに抑えられているものと考えられる。

S-TRAINが広く知れ渡ったとしても、より速達性を上げるために最高速度を引き上げる可能性は低い。今後も特別な理由がない限りは西武池袋線はすべて105km/hが最高速度であり続けるだろう。

東急東横線も110km/hが限界!?

一方の直通先である東急東横線はどうだろうか。現在のFライナー(東横線内は特急)においては最高速度は110km/hが最高速度に設定されている。

有料列車であるS-TRAINが登場しても、西武線内と同じように現行の110km/hが維持されるものと思われる。

確かに東急電鉄の場合は西武鉄道よりは速度面を重視している。西武池袋線よりも直線区間が短くて制限速度がかかる急カーブが多く、しかもダイヤもかなり過密状態になっている東横線でさえ110km/hまで上げていることを考えると、スピードにこだわりがあると判断できる。

しかし、それ以上の高速化はかなり難しいのが正直なところだ。S-TRAINとはいえ、西武40000系の性能も他車両とほとんど同じのため、物理的には現状がすでに限界に近いといえる。

よって、東急東横線においてもS-TRAINは従来の「東横特急」と同じく最高速度は110km/hに設定される。

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【S-TRAIN】自由席はない!? 無料で乗れる車両はゼロなのか?

西武池袋線のうち東京メトロへ直通する座席指定列車である「S-TRAIN」においては、すべての車両が有料で追加料金がかかるのか。自由席のように無料で乗車券のみで乗れる空間はゼロなのか。




結論を言うと、すべての車両が整理券を持っている人しか乗ることができない。乗車券だけしか手持ちでない人は、そもそも車内に足を踏み入れることすらできない。

S-TRAINに乗るのであれば、必ず100%乗車券のほかに座席整理券を事前に購入しなければならない。これは、東武東上線のTJライナーのような列車と仕組み的には同じである。

特急のような存在! 着席保障付き

S-TRAIN

S-TRAINの最大の特徴は、座席への着席が保証されているという点である。座席指定券を購入することにより、利用者は確実に100%座れる。

ふつうの通勤電車では満員のために座れずに立たされることを余儀なくされる可能性が高い。特にラッシュの時間帯では人が殺到するため、空席を見つけるのが困難だ。そこで、「お金を払えば絶対に座れる」というサービスとして登場するのが有料座席指定列車であり、今回のS-TRAINである。

S-TRAINは通過駅が多く確保されていることから、簡単にいえば特急列車に近いものであるといえる。ただ、追加料金は特急ほどの値段は張らないため、特に通勤客にとっては気軽に利用できる存在となるだろう。

列車はすべて10両編成で運転されるため、座席数は豊富にあるといえる。満席で乗りたくても乗れないというケースは、発車直前にならない限りは可能性としては低い。

特に夕方の下り列車(所沢・西武秩父方面)については満席になって乗れなくなる例はあまりないと思われる。座席指定券の入手は簡単にできるものと予想される。



JRのグリーン車とは違う?

S-TRAINはJR東日本の在来線中距離電車のグリーン車と同じような存在であると考えている人は多いのではないだろうか。

グリーン車

出典:wikipedia

ただ、グリーン車の制度とはやや違うのが現状だ。グリーン車の場合はあくまでも普通車全体の中の一部車両に限られる。有料座席指定列車「S-TRAIN」の場合はまるまる1編成の列車が対象となる。

さらに、JR野グリーン車は指定席ではない。すべて自由席であり、座れない可能性もある。利用者はグリーン券さえ購入すれば何人でもグリーン車に乗れてしまうため、ラッシュの時間帯となると途中駅ではもうすでに満席で空席ゼロなんて事態に遭うケースも少なくない。

S-TRAINの場合は100%指定席であるため、満席のため座れないということがない。仮に空席ゼロとなれば、その時点で指定券は売り切れとなって購入そのものができない。これが、JRのグリーン車の制度と違うところだ。

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