渋谷から横浜までの線路を走る東急東横線の最高速度は110km/hとなっているが、どこの区間でスピードを出しているのか。
副都心線への乗り入れを2013年の3月に始めてからは地下鉄を経て東武東上線と西武池袋線にまで直通運転するようになった。
これにより、みなとみらい線の元町中華街へ埼玉県の人が電車1本で行けるようになり、東横線の沿線の人々も西武遊園地や小江戸川越まで乗り換えなしで行けるようになった。新宿や池袋などの副都心へのアクセスもかなり便利なものとなった。
東京メトロ、東武、西武の車両も東急東横線に乗り入れるようになったが、最高速度は東横線内はすべて110km/hである。各駅停車・急行・特急のどの列車種別も同じである。
直線が少ない!
東急東横線の線形についてであるが、直線がかなり少ない。急なカーブも多く、最高速度を定速で走れる区間がほとんどない。
そのため、実際に110km/h出せる区間は以下の3区間くらいとなっている。それ以外にところでは制限速度がかかる曲線が多発するため、せいぜい70~80km/hくらいしか出せない。
- 中目黒~自由が丘
- 武蔵小杉~元住吉
- 日吉~綱島
特急と急行に関しては、上記のすべての区間で110km/hが出せる。先頭列車に追いついた場合は減速するが、日中のダイヤにゆとりがある時間帯であればスピードが思うように出せる。
各駅停車については日吉~綱島間でしか110km/hは出せない。他の区間だと駅間距離が短いため、加速してはすぐに減速することとなってしまう。日吉~綱島は駅間距離が長く、しかもほとんど直線であることから、各停でも最高速度まで加速できる環境となっている。
惰行運転が少ない
ところで、東急東横線では動力を使わずに惰行運転を行うことがあまりないのが他の私鉄各線と違う点である。
エネルギーを節約するために、ほかの路線ではいったん加速した後は惰行運転を行い、加減速を極力しないようにしている例が多い。
しかし、東急東横線では直線が短いという特色に加えて列車の運行本数が多いこともあり、加減速を繰り返す場合が多い。スピードが出せる直線に入ればその瞬間に可能な限り加速する。そしてカーブに近づけば再び減速する。
キビキビとしたシャープな運転を行っている印象が強い。直通先の東部鉄道や西武鉄道とは違った運転で、乗り心地もかなり異なっている。