阪急千里線の混雑の激しさについて、支線の中では上位にランクインする。北千里駅を始発駅として、地下鉄堺筋線に乗り入れて天下茶屋へ行く電車と梅田駅に向かう電車がある。
朝ラッシュの時間帯である7~8時台となると、上り列車はどれも満員となって混み合う。混雑率はピーク時には120%前後となる。これは、関西の私鉄の中では高い方に部類される。
朝の通勤通学のコアタイムとなれば、北千里駅以外の駅から乗ると座れないと考えてよい。始発で並んで電車に乗らないと到底座席を確保するのは難しい。途中駅である淡路駅で降りる人が一部いるが、大半は大阪市内の中心部へ向かう。
千里ニュータウンはベットタウン
千里ニュータウンは大阪地区のベットタウンとして非常に有名だ。かつては千里山駅止まりでそれ以北は開通していなかった。千里ニュータウンの開発に伴って、千里山駅~南千里間が1963年、南千里~北千里間が1967年に開業した。
新しい大阪の郊外の街と中心部を結ぶ路線という性質を持つようになった。そして、沿線の人口の増加に伴って阪急千里線の混雑は激しくなった。
現在の乗車率は朝ラッシュの時間帯のピークとなる7:30~8:30までで120%前後になるという統計データが出ている。
最も混雑する区間は下新庄~淡路である。淡路駅は阪急京都線との乗り換え駅で一部のまとまった人が降りていく。その先は若干ではあるが混雑が和らぐ。
阪急千里線の路線の距離は私鉄の中でも短いため、満員電車が続く時間は比較的短い。長くても20~30分程度であることから、混雑が激しい路線として注目されることはほとんどない。
とはいえ、それでも実際に毎日のように利用している人にとっては不快感を感じるかもしれない。支線のような路線でありながら、激しいラッシュは決して緩やかなものとは言い難い。
淡路駅手前で停車!
阪急千里線と京都本線の接続駅である淡路駅に入線する際、特に朝の時間帯は手前で止まってしまうことが多い。信号待ちが直接の理由である。
なぜ信号待ちが発生するのか。それは、淡路駅の構造の都合から上下線の列車が同時に発着できないようになっているためである。淡路駅では2つの路線が平面交差する。
利用者の総数が多い京都本線の列車の発着が基本的には優先されるため、千里線からの列車は京都本線の列車がポイントを通過している最中に淡路駅に接近すると信号待ちでストップすることを余儀なくされる。
これが原因となって、阪急千里線は時刻表通りには到着しないケースが他の路線と比べて多い。阪急電鉄の中でも5分程度遅れることは頻繁に多い。
そして、これは朝ラッシュで満員電車に乗っている阪急千里線の乗客にとっては非常にイライラする要素ともなっている。