【つくばエクスプレス】最高速度130km/h! どこの区間で出す?

つくばエクスプレスはスピードが速いという点で有名であり最高速度は130km/hに設定されている。主に直線が長いところで出すが実際にMAXまで加速する区間は具体的にどこなのか。そして快速だけでなく各駅停車でも出せるのか。

2005年に開業した新しい鉄道路線であるが、普通列車でもかなりのスピードを出すということで首都圏の中でもかなり速達性が充実しているといえる。現在のところは各駅停車・快速・区間快速の3種類の列車が走っているが、いずれの種別でも130km/hが最高速度となっている。


区間ごとの出せる速度

TX

快速の場合は停車駅が少ないため、130km/h出せる区間はかなりある。秋葉原~北千住まではすべての駅に止まり、しかも駅間距離が短くてカーブが連続することからスピードがゆっくりだが、北千住を出ると一気に100km/h以上の高速域に入る。

地下区間では駅通過時はホーム上の風圧の問題から95km/hまで減速する。しかし、駅を通過すれば120km/h程度まで再び加速する。ただし、路線全体の最高速度までは出さない。

高架区間に入ると直線さえあれば加速する。八潮駅付近からは130km/hの運転に入り、それ以北ではカーブや停車駅接近時を除いては最高速度まで加速する。

区間快速と各駅停車に関しては、出せる区間は少し限られてくる。区間快速は通過駅が少ないことから、ほとんどの場合は加速してはすぐに減速するということの繰り返しとなる。

しかし、それでも駅間距離があって直線が長いところであれば130km/hまで出す。つくばエクスプレスの場合はATOによる自動運転となっているため、運転士によって速度が変わるということがない。そのため、どの列車でも出すスピードは決まっていると言える。

つくばエクスプレスの区間別最高速度
区間 巡航速度 備考
秋葉原~南千住 70~85km/h ATC現示:85km/h
駅間距離が短い、カーブ多数
南千住~北千住 100~110km/h ATC現示:110km/h
北千住~八潮 85~120km/h 地下区間
ATC現示:130km/h(青井~六町の直線)
八潮~つくば 120~130km/h 高架区間
ATC現示:110km/h(三郷中央駅付近、停車駅付近以外)

上記の区間内でも、制限速度がかかるカーブや特定駅の通過時の速度制限がある。

秋葉原~北千住

秋葉原~北千住の区間はつくばエクスプレスでは全列車が各駅停車として走る部分である。東京都内のエリアでもあり、大部分は地下を走る。

出せる速度も70~90km/h程度に限られる。100km/h以上の高速運転が物理的にできない。

線形も非常に悪い。直線があるのは南千住~北千住くらいである。それ以外は急カーブが連続する。

駅間距離も短い。ほとんどの区間では1~2キロ程度しか離れていない。

つくばエクスプレスの路線の最高速度こそは130km/hだが、どんな列車であれ秋葉原~北千住では出したことはない。

秋葉原~北千住の最高速度
秋葉原~南千住:ATC現示85km/h。実勢速度は70~80km/h程度。すべて地下区間。
南千住~北千住:ATC現示110km/h。実勢速度は100~110km/h程度。隅田川を渡る鉄橋あり。

北千住~八潮

北千住~八潮の区間も地下区間がほとんどである。地上を走るのは高架上にある北千住駅付近と荒川を渡る橋に限られる。

青井駅・六町駅付近は直線的になっているものの、ここは地下駅ということで通過列車も減速する。

かつては120km/h超で通過していたものの、駅構内の風圧が大きくなるという支障が出たため、今では100~110km/hまで減速して駅ホームを通過していく。

こうした地下駅ならではの事情があるため、つくばエクスプレスとはいえ北千住~八潮でも130km/hはできない。

実勢速度は90~120km/h程度である。

北千住~八潮の最高速度
青井~六町間の直線:ATC現示130km/h。実勢速度は110~120km/h程度。地下区間。
青井駅、六町駅付近のカーブ:制限速度85km/h。
北千住駅付近のカーブ:90km/h制限。
青井駅通過時:110km/h制限。(下り列車の場合)
六町駅通過時:100km/h制限。(下り列車の場合)

八潮~つくば

八潮~つくばの区間は南流山駅付近を除いてはほとんどが地上の高架上または切土部を走る。

線形も非常に良く、三郷中央駅付近を除いては制限速度がかかるカーブがない。

駅間距離が長い快速、区間快速、通勤快速は最高速度である130km/hが出せる。

実勢速度も125km/hには達する。他の路線とは一線を画すほどの高速運転が行える部分と言える。

各駅に停車する普通列車でも駅間距離が長い区間では同じように125km/h以上の速度域まで加速する。

なお、三郷中央駅付近では半径600メートルのカーブがあるため、ここの曲線通過速度は105km/hに制限される。

八潮~つくばの最高速度
三郷中央駅付近:105km/h制限。曲線通過のため。

参考:【路線別】在来線の最高速度の一覧! JR・私鉄を調査

表定速度は?

  • 快速=77.7km/h
  • 区間快速=67.0km/h
  • 各駅停車=56.0km/h

快速の場合、秋葉原 ~つくば間の58.3 kmを45分で結ぶ。計算すると表定速度は77.7 km/hという数値になる。これは関東の追加料金のかからない電車の中では最速である。

130km/h運転するつくばエクスプレス

関西や名古屋地区を走るJRの「新快速」電車は表定速度が80km/hを超えるということでこれには及ばないものの、首都圏を走る列車としては一番早い。スピードを出す電車の代表格といえることは間違いないだろう。

各駅停車の表定速度は56.0km/hとなっている。こちらもまた普通列車としてはかなり速い。首都圏の私鉄各線の「急行」や「特急」くらいの数値である。駅間距離が他の鉄道会社よりも長めになっていることが要因に挙げられる。

近年つくばエクスプレスの沿線に住みたいという人が増えているようであるが、スピードが速いために距離があっても都心への所要時間が短いのがその理由となっているものとも考えられる。

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