自転車で右折レーンを使うと警察に捕まる!? 取り締まりの実態

自転車の右折レーンと罰則

自転車で交差点の右折レーンを使うと警察に捕まるのか。交通違反として取り締まりの対象になるのか、それとも何事も起きないのか。

クルマの通行の邪魔になるだけではない。道路交通法では、自転車の右折レーンの使用は禁止されている。右へ曲がるのであれば、「2段階右折」をしなければならない。

信号機のある交差点でも自転車の場合、右矢印が出ているからといって曲がってはいけない。刑事的な罰則も存在する。


3か月以下の懲役または5万円以下の罰金だが

自転車の交差点における右折の方法は、道路交通法で以下のように定められている。

(左折又は右折)

第34条

3 軽車両は、右折するときは、あらかじめその前からできる限り道路の左側端に寄り、かつ、交差点の側端に沿つて徐行しなければならない。

(交差点における自転車の通行方法)

第63条の7 自転車は、前条に規定するもののほか、交差点を通行しようとする場合において、当該交差点又はその付近に自転車横断帯があるときは、第17条第4項並びに第34条第1項及び第3項の規定にかかわらず、当該自転車横断帯を進行しなければならない。

これはいわゆる「二段階右折」である。

右折レーンのある交差点

右折レーンのある交差点でも、これが使えるのは自動車のみとなる。自転車は軽車両に該当する乗り物である。

しがたって、信号機の設置のあり・なし問わず、右へ曲がる場合には二段階右折しなければならないというわけだ。

罰則も存在する。左折または右折方法違反ということになり、「3か月以下の懲役または5万円以下の罰金」と書かれてある。

警察に見つかっても注意がほとんど

自転車の交通違反の取り締まり

ただし、実際に自転車で右折レーンを使って警察に見つかったとしても、ほとんどのケースでは注意のみといってよい。警察も取り締まりには積極的ではない。

捕まることは確かだが、罰金が取られるということはあまりない。口頭での注意だけで済む可能性が高い。

「自転車は右折レーン使っちゃダメだよ」

「二段階右折しなければならないよ」

このようなことを言われるだけのケースが多く、赤切符を切られて罰則の対象になることはレアといえる。

自転車の信号無視よりも取り締まりの対象にはなりにくい。

>>自転車で信号無視! すると罰金はいくら取られる?

自動車とは違って青切符が存在しない自転車のため、軽い交通違反はそれほど大きく見られないのが現状である。

実際のところ、世間一般でも右折レーンの自転車の使用もただ邪魔だと思われるだけで終わってしまうのも確かである。

罰金は取られるのはどんな人?

ただし、自転車でも罰則の対象になることがゼロかというとそうではない。では、どんな人が罰金を取られたり、懲役刑になったりするのか。

答えは、交通事故を起こした人である。右折レーンを使ったことで自動車や歩行者との事故になって死傷者が出ると、過失致死傷罪などと合わせて罪に問われる確率が上がる。

誰がが死亡した場合だと、自転車側の交通違反者が懲役刑や禁固刑になることが考えられる。

誰かがケガをした場合は、罰金刑が課される可能性がある。特に、ケガの程度が重い重傷者が出ると罰金刑になる可能性が上がる。

まとめ

自転車の右折レーン使用の結果 場合
警察官による注意 単なる右折レーンの使用(交通違反のみ)
罰金刑 交通事故で負傷者が発生
禁固・懲役刑 交通事故で死亡者が発生

単なる交通違反とは、自転車に乗りながら他のクルマや歩行者などの交通を妨害することなく右折レーンの使用した場合である。

何事もなかったら、警察官に見つかってもおそらく大半は口頭による注意のみで済むと考えられる。取り締まりもほとんどない。

交通事故になると刑罰に問われることが予想される。誰かが死亡すると禁固刑や懲役刑などの重い刑に処される可能性が一気に高まる。


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