スピード違反は時速何キロから警察に捕まる対象になるのか。取り締まりの具体的な速度の基準を調査してみた。ネズミ捕りやパトカー・白バイによる追跡を今回は対象とする。
一般道路は+15km/hから、高速道路は+20km/hからが1つの大きな目安になる。これを境に速度超過で検挙されるかされないかの確率が大きく変わってくる。
道路交通法上ではちょっとでも制限速度を超えると法令違反という形になってしまう。
第二十二条 車両は、道路標識等によりその最高速度が指定されている道路においてはその最高速度を、その他の道路においては政令で定める最高速度をこえる速度で進行してはならない。
e-GOV:道路交通法 第二十二条
しかし、実際には取り締まりの基準はそうではない。ある程度の超過分がないと捕まらない。
目次
高速道路のスピード違反の基準
速度超過の度合い | 捕まりやすさ | 確率の目安 |
+5km/h | 全く問題なし | 0% |
+10km/h | 余裕でセーフ | 5% |
+15km/h | 概ねセーフ | 10% |
+20km/h | ボーダーライン | 30% |
+25km/h | ほぼ捕まる | 80% |
+30km/h | 確実に捕まる | 100% |
+40km/h | 論外(免停に) | 100% |
確率に関しては、正確な統計データは存在しないため、本当の割合はいくつになるか不明だが、私としては上のように考える。
>>高速道路の速度取締は何キロまでセーフ? +20km/hからOUT!?
高速道路の場合は一般道よりも基準となる速度は比較的緩やかである。もともと高い数値になることから、測定時の誤差もそれなりに大きくなる可能性が否定できないからだ。
20キロオーバーが目安に
スピード違反で捕まる基準としては、平均的に考えると+20キロオーバーからとなるだろう。この辺りがセーフとアウトのボーダーラインとなる。
+15キロ程度であれば、ほぼ問題ないだろう。パトカーや白バイがいても追尾されてサイレンを鳴らされて停車させられて交通違反切符が交付されることはないはず。
法定速度100km/hの区間であっても規制速度80km/hの区間であっても、基本的には+20キロオーバーくらいまでは捕まらない確率が非常に高い。
首都高や地方の対面交通になっている暫定2車線の部分では制限速度が60~70km/hに設定されている。
暫定2車線区間では追い越し車線が存在しないため、完全な対面交通の区間では警察による取り締まりがしにくい。よって、スピード違反で捕まる件数も少ない。
ただし、追い越し車線が登場する区間になると一気に警察が取り締まりに積極的にになる。片側2車線→1車線になるタイミングでの取り締まりはかなり多い。
首都高や阪神高速は交通量そのものが多いこともあって、パトカーや白バイによる追跡による取り締まりはそう多くはない。ただし、オービスの設置数がかなり多い。
しかも最近では「移動式オービス」という厄介なものも登場している。固定式ではなくなりつつあり、カメラでの撮影方式が都市高速道路では増えている。
法律上は「高速道路」という形にはなっているが、速度規制の方は一般道路並みの数値ではある。とはいえ、スピード違反の取り締まりの基準としては通常の高速道路と差はあまりない。
一般道のスピード違反の基準
速度超過の度合い | 捕まりやすさ | 確率の目安 |
+5km/h | 全く問題なし | 0% |
+10km/h | 余裕でセーフ | 5% |
+15km/h | ボーダーライン | 30% |
+20km/h | ほぼ捕まる | 80% |
+25km/h | 確実に捕まる | 100% |
+30km/h | 論外(免停に) | 100% |
高速道路と比べて一般道はより基準となる速度が厳しい傾向にある。自動車専用道路ではないため、歩行者や自転車などさまざまな交通手段が入り混じるからだと思われる。
スピードそのものが低ければ、測定時の誤差もそれなりに大きくなる可能性も少なくなる。
>>【速度取締】一般道路で+10キロはセーフ!? 基準は何キロから?
15キロオーバーが目安
一般道路では、+15キロオーバーからスピード違反の取り締まりの対象となることが多い。この辺りから急激に捕まるドライバーが増える。
+10キロまでなら誤差の範囲内としてセーフになる。しかも、制限速度より10km/h上回って運転するドライバーは大多数を占めることもあって、警察も捕まえる対象とはしない公算が大きい。
しかし、15キロオーバーになるとこのくらいのスピードで走るドライバーは割合的に少なくなる。特に通常の生活道路から幹線道路では、あまり飛ばす人がいない。
速度超過を取り締まる警察でも、15キロオーバー以上なら取り締まりの対象にしやすい事情もある。よって、一般道では捕まるか捕まらないかのボーダーラインとなる。
ネズミ捕り方式が厳しい
一般道でのスピード違反の取り締まりの方法としては、大きく分けて3種類ある。
- パトカーや白バイによる追跡
- ネズミ捕り(電光管・レーダー)
- オービス
パトカーや白バイ、自動速度取締機(オービス)は比較的大幅な速度超過を対処にする傾向がある。
ネズミ捕りの場合は、待ち伏せ型の方式となっていることもあって、短時間で大量のスピード違反者を捕まえられる。
そのため、取り締まりの対象となる基準も厳しい。+10キロオーバー程度なら問題ない可能性が大きいものの、+15キロオーバーだとかなりアウトに近いグレーゾーンになる。
車列の先頭を走っていると確実に捕まってしまうと考えてもよいだろう。
バイパスはやや基準が緩やか
同じ一般道でも実際の交通状況によってスピード違反の取り締まりの基準も異なってくる。
生活道路で歩行者や自転車が多い環境である場所では、速度超過に対する警察の目も厳しい。+11km/hから捕まる可能性が高いところもある。
逆に郊外のバイパスなどでは、同じ一般道でもスピード違反の取り締まりが緩やかな可能性が高い。その目安として、制限速度が記載された標識がない道路が該当する。
何も表示がない=法定速度(60km/h)ということになるが、実勢速度が80~90km/hという例も少なくない。+15~20キロオーバーでも捕まらないかもしれない。
歩行者や自転車がいないようなバイパスではスピード違反の取り締まりの基準が+20キロオーバーからとなることが予想される。
3つあるスピード違反の取締の主要方法
警察によるスピード違反の取り締まり方法は、主要な手段は3つ存在。
ネズミ捕り
ネズミ捕りは「定置式速度取締」が正式の名称。
道路の脇に速度検知ができる機械を置き、ここにて通過車両の構想速度を測定し、その数百メートル先にて違反車両を停車させて誘導するタイプ。有人式ですが、警察官の姿が見えないことがほとんどです。
パトカー、白バイによる追跡
パトカーまたは白バイがスピード違反をしていると思われる車両の後ろを一定距離に渡って追尾して、後ろから前を走る違反車両のスピードを測定してその後停止させる方式。
高速道路では追い越し車線を速度超過してパトカーを追い越していく車両を見つけて追跡することが多い。白バイの場合はインターチェンジやパーキングの出口にて待機し、スピードを出して通過している車両を目視で見つけて、その後加速して後ろにつくことが多い。
一般道路も基本的に同じだが、どちらかというと前述のネズミ捕りが主流。
オービス
正式名称は「自動速度違反取締装置」。
スピード違反車両をカメラで撮影し、後日違反者に通知するタイプ。
以前はすべて固定式で、特定の決まった場所にだけオービスがあったものの、最近では「移動式オービス」が登場。
思わぬ場所で警察がスピード違反取締用カメラを道路脇に設置して、違反車両をカメラで撮影して後日呼び出すケースが急増している。
ドライバーにとっては脅威となりつつある。