大阪メトロ千日前線の混雑状況に関して、朝と夕方の通勤ラッシュの時間帯ではどれくらいの混み具合になるのか。
大阪の地下鉄の中では比較的空いている路線になる。中心部の1つに当たる難波へのアクセス手段となっているものの、今里筋線に次いで乗客数が少ないのが特徴である。
全列車4両編成で地下鉄の中でも非常に短い編成となっている。御堂筋線は10両編成ということで、千日前線はその半分にも満たない。
それでも通勤ラッシュの混み具合は緩やか。途中駅から乗ると座れないものの、車内の空間には余裕が見られる。
朝ラッシュのピークでも乗車率100%
- 鶴橋~なんばが混雑区間
- それ以外は空いている
国土交通省の鉄道路線ごとの朝ラッシュの混雑率の調査によると、千日前線の混雑率は最大で100~105%で毎年推移している。
該当する最混雑区間は鶴橋→谷町九丁目である。野田阪神方面の電車が混み合うという結果だ。
近鉄(奈良線・大阪線)から乗り換えで大阪市内中心部へ向かう人が千日前線を使うルートを選ぶ人が多いようだ。
南巽方面は鶴橋→今里間が最混雑区間となっているが、逆方向と比べて大幅に空いている。
最混雑区間とはいえ、このエリアは近鉄難波線と並行して走っている。近鉄と地下鉄千日前線で鉄道利用人口を分け合っている構図のため、激混みにはならない。
千日前線は比較的空いている路線に入る
「三大都市圏における主要区間の平均混雑率・輸送力・輸送人員の推移」によるデータだが、関西圏の鉄道路線としても空いている方に分類される。
地下鉄千日前線は各駅停車のみしか走っていないため、混雑率=実際の乗車率と考えてよい。乗客の数は座席数+つり革の数ということになる。
ドア付近に立っていても他の乗客と体が触れるということはない。また、混雑により積み残しが発生するということもない。
各駅のホームで電車の到着を待っている人は皆来た電車に乗れる。難波駅や梅田駅にて積み残しが毎朝発生する御堂筋線とは大きな差だ。
ただし、この地域の鉄道利用者が少ないかというと、そうではない。千日前線と並行して走る近鉄難波線・阪神なんば線の混雑は結構激しいレベルとなっている。
帰宅ラッシュの夕方と夜も同じくらい
- なんば→鶴橋が混雑
- 乗車率はおよそ100%
帰宅ラッシュの時間帯になる夕方から夜にかけても、千日前線の混雑度は朝とあまり変わらない。
人々が自宅へ帰るのは早い時間帯と夜遅くの時間帯に分散される。そのため、朝ラッシュのような7時台と8時台にだけ集中するようなことはない。
とはいえ、電車の本数も朝ほどは高頻度運転にはなっていないため、結果的には乗車率は朝並みといえる。
最混雑区間は谷町九丁目→鶴橋ということになる。全体的にはなんば→鶴橋間で混雑が激しいとみてよいだろう。
御堂筋線、谷町線などから千日前線を経由して鶴橋駅にて近鉄に乗り換えるという人が多く、それに合わせて千日前線もここに乗客が集中する。
なんば~野田阪神の区間については地下鉄としてはかなり空いている。大阪市内の区間だが、2009年に開業した阪神なんば線とほぼ並行するため、千日前線の乗客が少ない。
神戸方面へ乗り入れる阪神なんば線は大阪市内と郊外を結ぶ路線という性質から、千日前線とは対照的に混雑している。