混雑した電車にて可能な限り高い確率で座席に座るコツがある。その具体的な内容を考察。
満員電車といえば、乗客のうち座っている人よりも立っている人の方が多い状態のことを指す。運が悪いと座れないようなことが多い。
100%確実に座れるわけではないとはいえ、それでもできるだけ座れる方法はある。
目次
混雑した電車で高い確率で座るコツ
主な方法 | 重要度 | 詳細な内容 |
---|---|---|
両端の車両に乗車 | ★★★★★ | 路線にもよるが、一番端は階段・エスカレーターから遠い場所のため最も乗車率が低い車両のことが多い。 |
座れなかったら車内奥に立つ | ★★★★★ | 座れなかった場合は、ドア付近ではなく座席が配置されている車内奥に立つのがよい。降りるために立ち上がった人を狙いやすい。 |
発車時刻の5分前までに並ぶ | ★★★ | 5分以上前に列に並んでおけば順番が先になりやすい。列の先頭にいれば、その駅から乗車する人では最も座れる確率大。 |
できれば終着駅が近い列車を選択 | ★★★★ | 行先が近い列車ほど空いていて、長距離を走るほど混雑度が増す。 |
始発駅が近い列車を選択(途中駅) | ★★★ | 途中駅から乗る場合でも始発駅が最も手前の列車ほど空いている。遠方からやってくるのは混雑度が増す。 |
前の列車との間隔が短い列車を狙う | ★★★★ | 1本前の列車との間隔(時間差)が短い列車ほど空いている。等間隔ダイヤでは効果なし。 |
各駅停車を選ぶ | ★★★★ | 所要時間が長くなるが、各駅停車を選ぶのも1つの手段。より座れる可能性が大きい。 |
※いずれも速達列車になるほど重要度が増す |
高い確率で座るために「席取り」の方法として、基本中の基本になるのが上記の内容。
大切なのは、多くの乗客が取る行動とは対照的な行動を取ることである。
多数派が向かう先というのはその分混雑度が増すことでもある。満員電車でも車両や種別、行先によって混雑差があるのはこれが理由。
人々はちょっとでも嫌がる「面倒」や「手間」が座れるか座れないかという点を左右させる。
なお、新幹線・特急の「自由席」での席取りのコツとも共通する点があるが、通勤電車だとやや違うところも多い。
座れない可能性大の電車と乗り方
逆に、座席に座れる確率が高くて座れない可能性が大きい電車や乗り方は次の通り。
座れなくなる悪い例
- 階段・エスカレーターに近い中間車に乗る
- 座れなかったらドア付近に立つ
- 電車到着待ちの列に直前まで並ばない
- 1本前との間隔が広い電車に乗車
- 「快速」「急行」などの優等列車に乗る
時間の余裕がない状態で電車に乗るのであれば、これらの乗り方でも仕方がない。
しかし、ある程度時間に余裕がある一方、できるだけ座席に座りたいのであれば、これらは悪い例に該当するだろう。
少しでも座れる可能性を上げるためには?
少しでも座れる可能性を上げるためのちょっとした工夫ことは、上記で挙げた7つのコツ。
満員電車で座れない場面は1日の中で長い時間帯に渡るものの、本当に100%絶対に座れない環境は朝の7~9時までの通勤ラッシュくらいではないか。
それ以外なら、少しの不便を犠牲にすれば座席に座れる確率が少なからず潜在する。
両端の車両を選ぶ
鉄道では基本的にすべての路線にて車両ごとによって混雑度は異なる。
最も空いている車両は、駅のホームへの道となる階段やエスカレーターの場所から最も遠く離れている場所。
基本的には階段やエスカレーターは車両の中間辺りにあることがほとんど。そのため、両端の車両は最も乗車率が低くて空いている。
一部路線は両端に階段・エスカレーターがあり、中間車が空いていることもあるが、考え方は上記の逆になるため、判断が難しいものではない。
乗客の多くは乗車駅の階段やエスカレーターの近くに当たる車両に乗車する。
遠く離れたところの車両を選ぶ人もゼロではないが、割合的にはかなり少ない。
10両編成の場合、1・2号車または9・10号車辺りが空いている。
すでに満席なこともあり得るが、それでも確率的には混雑が激しい中間車よりは座れる期待度が大きいのは確か。
乗車駅の時点では座れなくても、途中駅から座れる可能性も十分あり得る。
座れなかったら車内奥に立つ
座れなかった場合は、立って乗る位置はできるだけ車内奥がおすすめ。快速や急行などの通過駅ありの優等列車でも各駅停車でもこの内容は共通する。
座席が配置されている場所の近くに立つことで、途中駅で降りる人が座席を立ちあがった瞬間に空いた座席に座れる確率が一気に上がる。
朝ラッシュの上り列車(都心方面へ向かう電車)だとこの手段は効果がない、夕方・夜の下り列車(郊外へ向かう電車)だと途中駅で降りていく人が多いため、この手段はかなり効果が大きい。
座ることを狙う際に悪い立ち位置になるのがドア付近のエリア。
ドア付近には座席がない。誰かが電車を降りるために座席を立ちあがっても、すでに車内奥にて立っている人に取られてしまう。
乗車後にすぐに降りるのであれば、ドア付近に立っても問題はない。短距離の利用ならそもそも座るメリットが薄いためだ。
しかし、中長距離を移動するのであれば、座席に座るメリットはかなり大きい。
その確率を上げる方法になるのが、車内奥に立って座席が空く瞬間を待つことである。
発車時刻の5分前までに並ぶ
座席に座りたい場合には、列の先頭付近に並んでおくことがある程度は大切。
列の前に並べば、始発駅であれば100%確実に座れる。途中駅でも、空席が少しでも残っていれば座われる。
自分自身にとっての乗車駅にて降車客がいればその確率は上がる。
朝ラッシュの上り列車のように始発駅の時点から満員電車で途中駅では100%座れない場合は意味がないものの、満席か微妙な状態下ではかなり重要な要素になる。
通勤電車にて発車時刻の5分以上前から並んでいる人はそう多くはない。
だからこそ列の先頭に並んで、一番に電車に乗り込めるのは座れるか座れないかの鍵を握るかもしれない。
終着駅が近い列車を選択
もし自分の行先がそれほど遠いところではないのであれば、できるだけ終着駅が近い電車を選ぶことも重要。
運転区間が短い電車ほど、混雑度は低い。反対に運転区間が長い列車ほど、遠くまで行く人が多く集まるため混雑度が上がる。
混雑度が低い電車ほど乗車駅でも途中駅でも座れる確率が高いのは言うまでもない。
乗車区間が運転区間が短い電車の行先よりも手前の駅なら、終着駅が短いのを狙うことをおすすめする。
始発駅が近い列車を選択
始発駅が近い電車もまた、座れる確率が高い。
始発駅が遠くの駅だと、自分の乗車駅までの間に大量の乗客がすでに乗っていることが予想される。
どこの駅を起点としているのかも、電車の混雑差が出るポイント。
始発駅が近くの駅の電車に乗ることで、そうではない電車よりも座れることが期待できる。
ただし、朝ラッシュの上り列車のような極端な例はあまり効果がない。
また、相互直通運転を行っている路線だと、始発駅がそもそもはるか遠くの他社線内のことが多く、自社線内の駅を始発とする電車との混雑差がないこともある。
前の列車との間隔が短い列車を狙う
前の列車との間隔が短い列車ほど乗車率が低く、混雑した時間帯でも座れる確率が上がる要因の1つ。
JR・私鉄ともに優等列車の直後にやってくる各駅停車は特に狙い目。
すでに駅の到着していた人のほとんどは停車駅が少ない快速や急行などに乗り込むため、その後の各駅停車に乗る人はごくわずかな割合になる。
全列車が各停の路線でも、1本前の電車との間隔が短いほど混雑は緩やか。
相対的に座席に空席があることが期待できる。
各駅停車を選ぶ
JR・私鉄の中で都心と郊外を結ぶ路線の多くは各駅停車に加えて「快速」「急行」などの通過駅がある優等列車が運転されているところがほとんど。
同一路線でも混雑度は圧倒的に優等列車の方が大きい。
反対に各駅停車は空いている。所要時間が長くなりやすいため、優等列車が停車しない小さな駅を乗り降りし、さらに近距離利用者がほとんど。
そのため、混雑が緩やかでしかも回転が良い。乗車駅では座れなかったとしても、途中駅で座れる可能性が大きい。
可能な限り座ることを最優先にするのであれば、各駅停車を選ぶのがその手段の1つになる。