Suicaのメリットとは!? 主な特徴のまとめ

Suicaのメリット

Suicaのメリットを表にまとめる。主な特徴をピックアップして詳しく解説。

Suica(スイカ)とは、JR東日本は発行するプリペイド方式の電子マネーで、「交通系ICカード」という分類に入る。現金をチャージし、その後は鉄道、バス、街中での買い物などでの支払いに使える。

ポイント還元率は0.5%~1.0%。100~200円に1ポイント貯まる仕組み。「Suicaポイントクラブ」に登録することでポイント制度を有効にすることができる。

<参考資料:『Suicaとは』(JR東日本公式HP)>


主なメリット

主なメリット 詳細な内容 恩恵の大きさ
きっぷ購入が不要 自動改札機をタッチするだけで通過できる。支払いは残高から自動で実施。 ★★★★
ポイント付与(電車の乗車) JR東日本の路線ならJRE POINTが付く。(他社線は無し)
還元率は0.5%。
★★★★★
ICカード運賃が適用 首都圏の鉄道路線(私鉄含む)ではICカードときっぷで運賃が異なる。ICカードの方は割安なことが多い。 ★★★
ポイント付与(買い物) コンビニや飲食店、スーパー、百貨店などでの買い物でJRE POINTが付く。(ただし一部のみ対象)
全国で利用可能 鉄道・バスの支払いは他の交通系ICカードエリアでも利用可能。街中の買い物も支払い可。 ★★★★
紛失時の再発行 記名式Suicaなら紛失時でもチャージ残高と定期券機能は再発行可能で保証される。(手数料510円) ★★★★★
※今回の対象は「My Suica(記名式)」「Suicaカード」。
※クレジットカードのSuica、モバイルSuicaはさらにメリットあり。

「恩恵の大きさ」は実際に各項目の内容でどれくらい恩恵があるのかを示す数値。

あくまでも個人的な感想に基づくものの、★印が大きいほどメリットの度合いが大きい。

逆に小さい値だとあまりメリットとして感じない内容であることを表す。

日常的な利用で長所になる、かつ、PASMOなどでの代替が効かないものほど恩恵度は増す。

Suicaの主な項目ごとの特徴

関東地方に住んでいる人であれば、JR東日本の電車に乗る機会があるならSuicaをもっていない人は少数派である。

一方で、PASMOで電車に乗っている人にもメリットはいくつか存在する。

少しでもJR東日本を利用するのであれば、Suicaは外せないと思える理由を以下で解説。

きっぷの購入が不要

Suicaで改札タッチ

Suicaといったら、まず誰もがイメージするメリットはこれ。電車に乗車時にきっぷの購入がいらない点である。

きっぷの場合だと、駅に到着したらまず券売機に行って現金で目的地までのきっぷを購入しなければならない。

空いている時間であればそれほど問題ではないが、混んでいる時だと自動改札機に長い行列ができてしまって、電車に乗り遅れる可能性が出てくる。

Suicaを利用すれば、十分なチャージ残高があればそのまま自動改札機にタッチして電車に乗るだけ。

目的地についたら、そのまま改札口に行って自動改札機にタッチして自動的に普通運賃が支払われる。(自動精算機能)

パスケースや財布に入れた状態で自動改札機にタッチしてもSuicaが読み取れる。

余計な手間がかからないという点こそが第一のSuicaのメリットというわけだ。

なお、きっぷの購入が不要な点は他の「交通系ICカード」にも共通する点である。首都圏だとSuica以外にも、私鉄が加盟するPASMOがある。

ポイントが付く(電車の乗車)

電車の乗車によるJRE POINT

JR東日本のSuicaエリア内の在来線を利用した場合だとポイントが付与される制度がある。これもまたSuicaのメリットの1つ。

これは2019年10月よりスタートの新しいサービス。ポイントサービス「JRE POINT」にSuicaを登録すると、普通運賃の支払い時にポイントが0.5%分付く。

これまでは、Suicaのポイントといえば、「JRE POINT」も含めてポイントが付与される制度はなかった。

消費税が10%に引き上げられたのを契機に導入され、電車の乗った場合でもポイントがもらえるようになった。

なお、この仕組みはSuicaだけに限定されている。PASMOなどの他の交通系ICカードは対象外。

また、ポイント制度が適用されるのはあくまでもJR東日本の路線のみ。東急や東京メトロといった私鉄(他社)は対象外。

JR東海やJR西日本などのJRグループでもJR東日本以外は対象外。

JRE POINT付与の注意点

  • 事前に「JRE POINT」へ登録してSuicaとの連携させる必要あり
  • JR東日本の路線のみ対応(他の私鉄・JRはポイント付かない)
  • PASMOは対象外(ポイント付かない、支払いのみ)

ICカード運賃が適用

Suicaをはじめとする交通系ICカードで電車に乗った場合は、ICカード運賃が適用される。

首都圏はJR・私鉄のいずれもICカード運賃ときっぷ運賃で料金が分かれている例がほとんど。

1円単位の値段となっているため、若干ながらもきっぷ運賃より割安な値段に設定されている。

JRのみならず、私鉄でもSuicaなどのICカードを使った方が安い。

きっぷ運賃は10円単位で料金が設定されているため、ICカード運賃を繰り上げした値段のところが目立つ。

ただし、JR線だと「電車特定区間」の外のエリアではきっぷ運賃の方がICカード運賃よりも安いことがある。

きっぷ運賃は10円単位だが、料金の設定はICカードを四捨五入した値段に設定されているためだ。

ポイント付与(買い物)

Suicadeno買い物によるJRE POINT

Suicaを「JRE POINT」に登録することで、駅ナカや街中のコンビニや飲食店、百貨店などでの買い物でもポイントが付く。

登録の方法は上記の「電車の乗車」と同じ。

ただし、街中で実際にSuicaを利用することでポイントが付くお店はかなり少ない。

アリオやイトーヨーカドー、紀伊国屋書店、洋服の青山、コナカ、ヤマト運輸、タイムズ駐車場などが代表的な例だが、これくらいしかない。

しかも、対象となる地域にも限定があるお店がほとんど。基本的に首都圏、東北、新潟でしか使えない。

コンビニを例にするとセブンイレブン、ファミリーマート、ローソンなどでは支払いは可能だが、ポイントが付かない。

Suicaのポイント付与のお店の傾向

  • 支払いOKでもポイント無しのところが大半
  • 基本的にはJR東日本の関連企業が運営するお店が中心
  • 地域は原則として首都圏、東北、新潟のみ

全国で利用可能

全国で利用可能なSuica

ポイント制度こそは、鉄道だとJR東日本限定、買い物もSuicaエリアの一部の限られたお店だけが対象だが、支払いの面では幅が広い。

Suicaを持っていれば、これだけで何かしらの「交通系ICカード」を導入している全国の鉄道・バスにおいてSuicaで普通運賃を支払うことができる。

現金がない場合でもチャージ残高さえあれば、全国の鉄道・バス、および街中のお店での料金の支払いが可能なのは確かにSuicaのメリットだろう。

もっとも、この「全国で利用可能」という点だけに視点を置くと、PASMOでも代用は可能。

あくまでも、日ごろからJR東日本の電車を利用する人にむけてのメリットになる。首都圏でも、私鉄各社を利用するのであれば、PASMOを1枚持っていてもこの点で不便を感じることはない。

参考:交通系ICカード機能があり/なしのクレジットカードの見分け方

紛失時の再発行が可能

Suicaの紛失時のメリット

  • My Suica(記名式)|チャージ残高が保証
  • Suica定期券|チャージ残高+定期券が保証

<参考>
・磁気きっぷ定期券…紛失したらアウト
・Suicaカード(無記名)…紛失したらアウト

Suicaを紛失してしまった場合は再発行することが可能。

その場合、チャージ残高は全額保証される。入金されていた金額分は、新たに再発行したSuicaに引き継がれる。

失くしてしまったからといって、チャージ分が無効になってしまうわけではない。

さらに、Suica定期券にて紛失した場合でも定期券の部分が保証される。

失くしたことで新たに定期券を買い直す必要はない。通学定期券を利用する学生はよく紛失する人が少なくないが、そんな人の味方になってくれるのがSuica定期券。

なお、紛失保証があるのは「My Suica(記名式)」と「Suica定期券(記名式)」のみ。

単なる「Suicaカード」は対象外。これは、無記名式のために誰がどれくらいの残高が残っているのか把握できないためである。

また、再発行には手数料510円がかかり、さらにデポジット金500円が必要になる。

Suicaの注意点

Suicaには上記で挙げたメリットがいくつもある一方、利用の際の注意点もある。

特にポイントに関しては条件がやや複雑。他の電子マネーと比べると、ポイント付与がない買い物が多くみられる。

これは他の交通系ICカードにも共通する点であるが、nanacoやWAON、楽天Edyのようにほとんどでポイントが付くものではない。

有効期限は最終利用日から10年

Suicaの有効期限

最後の利用日から10年間一度も利用実績がない場合、Suicaは完全に使用できなくなる。

この場合だと、新しいカードへ買い替えるか返却するしかない。

新規カードへの買い替え、返却の2つともにチャージ残高は戻ってくる。

それでも、その手続きは「みどりの窓口」等で行わなければならない。

みどりの窓口そのものがある駅は大規模な駅に限られることから、手間は無視できない。

さらに、およそ半年間未使用だと一時的にロックがかかる。

期間に関する具体的な基準は公表されていないものの、6か月程度放置すると支払いができなくなる。

一旦駅の券売機にてチャージすることでロック解除できる。

参照:Suicaの有効期限! 半年間未使用で一時ロック、10年で失効

ポイント付与はSuicaをJRE POINTに登録した場合のみ

Suicaを使った電車への乗車や駅ナカ、街中での買い物でポイント付与が付与されるのは、「JRE POINT」へ登録した場合のみである。

Suicaを入手したら、インターネットにてJRE POINTの会員登録を行い、Suicaの番号を入力して一種の「紐づけ」を行うことが求められる。

これが完了した後になって、ようやくポイントを獲得することができる。

ただ単にSuicaを入手しただけでは、単なるプリペイドカードに他ならず、クオカードや図書カードが繰り返しチャージできるものになったカードみたいなものにしかならない。

そして、JRE POINTに登録できるSuicaは記名式のみ。無記名のSuicaは登録すらできない。

ポイントの対象はお店は少ない

Suicaでの支払いでポイント無しの事例

JRE POINTが付くお店といえば、JR東日本の駅構内にある店舗が基本。

コンビニだとNews DaysやKIOSK(JR東日本のみ)、飲食店も駅構内の店舗、百貨店はアトレやルミネくらいに限られる。

街中で使えるところも、イトーヨーカドーやタイムズ駐車場などしかない。

そして、誰もが利用するだろうセブンイレブン、ファミリーマート、ローソンなどのメジャーなコンビニではポイントが付かない。

大規模小売店でも、イオンや家電量販店、ガソリンスタンドでは支払いはできてもポイントは付かない。

楽天Edyやnanaco、WAONなどの方がポイントの面ではメリットが大きい。

少なくともJR東日本の電車を利用しない人には、Suicaそのものは「きっぷ代わりのICカード」にほかならない。

>>電車の「改札タッチ」ができる/できない電子マネーの一覧


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