【東武】古い車両が多いのはなぜ? その理由に迫る!

東武鉄道では未だに古い旧式の車両が多く使われている。他の首都圏の鉄道会社と比べると、すでに製造されてから30年以上経過している電車が占める割合が大きい。中には40年以上のものもある。

東武鉄道には東上線とスカイツリーラインの2つの主要な路線がある。いずれも同じ会社が運営しているが、線路では直接つながってはいない。

しかし、同じ共通点がある。それは、古い車両が他の鉄道路線と比べて多いという点だ。

たしかに、最新型の車両も走っているのは間違いない。とはいえ、その多くは地下鉄へ直通するダイヤで使われるのがほとんどであり、東武線内で完結するダイヤでは古い車両が用いられる場合が多い。

東武10000系

wikipediaより

特に、郊外へと行くと8000系というかなり古いものが走っている。池袋や浅草といった都心へ乗り入れる場合であっても、同じように旧式の車両である10000系シリーズが使われている。

これらの車両は自動放送が付いていなかったり、加速性能が悪かったりする。地下鉄へ乗り入れる性能を満たしていないため、地下鉄には乗り入れていない。東武線内のみ走っている。


旧式が多い理由とは?

東武線の場合、都心とは離れた郊外に広く路線を持っている。埼玉県北部、群馬県、栃木県にも複数の路線を持っている。

しかし、これらの路線では都市部とは違って利用者数が少ない。もし最新型の車両を導入すると採算が合わなくなってしなう。

都市部に集中している鉄道会社と比べると、鉄道事業での経営状況はあまりよくはない。これが理由となり、新型車両があまり導入されていないのである。

これは東武鉄道に当てはまることではない。他の会社にもあてはまる。首都圏の中では珍しいが、中京・関西地区に行けば決して珍しくはない。

近鉄や南海電車などでは、旧式の鉄道車両が今でも多く使われている。最近型のものが首都圏ほど導入はされていない。

関西地区の私鉄で最も経営状況が良好である阪急電鉄でさえも製造されてから40年以上経つ電車が少なからず現役で走っている。

一部だけが新型車両に置き換わっているだけとなっている。ここ20年以内に登場した車両が全体のほとんどを占めているのは関東地区の鉄道会社だけというわけだ。

仮に無理して車両の置き換えに力を注いでしまうと、今度は運賃が高くなってしまう。そうなると、利用者である乗客にはメリットがなくなる。

多少の快適性が犠牲となったとしても、運賃はなるべく安いのが好ましいのは確かであろう。

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