東急東横線では現在ホームドアの設置工事が進められている。2020年を目途にすべての駅へ付けられる見通しとなっているが、その後はワンマン運転も行われるようになる可能性が大きい。
今のところ、東急電鉄では目黒線ですでに「ホームドア&ワンマン」化が行われている。列車に乗務するのは運転士のみであり、ふつうは最後尾にいる車掌はいない。ドアの開け閉めは運転士が行っている。駅ホーム上の監視は運転席にあるモニター画面を通じて実施している。
同じく、東横線の直通先である東京メトロ副都心線でもすべての駅にホームドアがついていて、同時にワンマン運転を行っている。東急5050系の運用であってもワンマン化が実施されている。
ワンマン化の設備はもう整いつつある!
東横線・みなとみらい線では現在のところはまだホームドアが設置されていないところがあるため、まだワンマン運転に必要な設備は整っていないが、これが完成すれば準備は整う。
ホームドアができるとより正確に停車駅の決まった停車位置に電車を止める必要があるため、TASCと呼ばれる定位置停止装置が必要になるが、東急東横線ではすでに導入されている。
運転席にホーム監視のモニター画面を取り付ける工事が必要だが、副都心線と相互直通運転を行っている東横線では既に改造工事が施されているため、新たに行う必要はない。したがって、残る必要設備はホームドアの工事だけといえる。
副都心線内で使われているワンマン運転の装置をそのまま東急東横線内でも使えるようになっているため、これから実施しなければならない準備が少ないのが特徴。おそらく東京オリンピックが開催される2020年を目安にワンマン運転に切り替わる可能性が大きいといえるのは、これらの要因があるためだ。
みなとみらい線もワンマン化する?
ところで、横浜~元町中華街の横浜高速鉄道みなとみらい線でもワンマン化が行われる可能性についても東急東横線と同じといえる。今のところ、みなとみらい線におけるホームドアの計画は出ていない。とはいえ、東横線と合わせて導入される可能性は高い。
みなとみらい線は運行している鉄道会社は別会社であるものの、乗務しているのは東急である。運賃が別料金であるのはそのためなのだが、運転系統は東横線と全く同じといってよい。
車両によってドアの位置が異なるといった問題も抱えていない。すべての列車が東急へ乗り入れていることを考えると、こちらでもホームドアの設置が実施される可能性はかなり大きいのではないだろうか。
それが実現すれば、東横線と同じくワンマン運転が始まる。乗務員が交代しない鉄道会社であることを考慮すれば、わざわざみなとみらい線だけに車掌を乗務されるとは思えない。