東急田園都市線の帰宅ラッシュの混雑としてはどれくらいのレベルに達するのか。中央林間方面の下りの場合は満員電車の状況が夕方から夜遅くにかけて続く。ピークの時間帯は特に激しいが、乗車率はいくつ程度になるのか。
夕方の帰宅ラッシュの混雑のピークは、渋谷駅を発着する列車で18:00~19:30の1時間半の時間帯である。種別に関係なく混み合うが、中でも急行の混雑はかなり大きい。
急行の乗車率は180%程度か?
帰宅ラッシュの下りの急行の乗車率は約180%くらいになる。これは、電車の中でスマホがぎりぎり操作できるという程度だ。
田園都市線では、朝の通勤通学ラッシュの混雑率がかなり高い数値を記録しているほど超満員電車となることで有名であるが、夕方の帰宅ラッシュもまた混む路線という地位にある。
朝は急行が走っていないため、二子玉川~中央林間にて通過駅の設定がある準急が一番混雑する。夕方から夜の時間帯は準急ではなく急行が10分間隔で走っている。そのため、速達性が高い急行が一番混雑する。
急行の場合は、半蔵門線内の表参道駅あたりからすでに満員の状態になる。渋谷駅に着くと降りる人があまりいなく、乗ってくる人の数が圧倒的に多い。そして、車内がギューギューになって超満員となる。
急行の渋谷駅始発の電車はない。すべて半蔵門線・東武スカイツリーラインからの直通列車である。渋谷の次の駅である三軒茶屋まではひたすら乗客が乗ってくる一方だ。
乗車率が180%というのは、電車の中でスマホの操作がギリギリできる程度のレベル。新聞を広げて読むのは無理といえる。ドア付近に立つと人と人が接するということもよくある。
20時以降も結構混雑する
他の路線では20時を過ぎると帰宅ラッシュの混雑が落ち着いてくる。座れなくて立っている人がいるとしても、手すりや吊革につかまれないほど乗車率が高くなるということはない。
しかし、東急田園都市線では20時以降も混雑は収まらない。渋谷駅を出発する時点では息がつまるほど満員になっている。
各駅停車ではそれほど不快に感じるような混雑は起きないが、急行は地獄といえるほど混み合う。遠距離利用者が多い田園都市線のため、どうしても通過駅がある急行に多くの人が殺到する。
さらに、優等列車が急行しかないのもまた1つに集中する理由となっている。他の私鉄や東急東横線では、通過駅のある種別が複数ある。例えば、東横線では「特急」と「急行」が走っている。
田園都市線では急行しか走っていなく、しかも本数は全列車の3分の1に留まる。急行の後に各停が2本続くというダイヤになっている。需要に見合った速達列車の供給がないのも、帰宅ラッシュが落ち着く20時以降も混雑する原因といえるだろう。