新東名高速道路と東名高速道路について比較してみる。東京と名古屋を結ぶ大動脈として、1日当たりの通行量はかなり多く、なくてはならない存在というのは言うまでもない。
従来の旧東名高速道路が開通したのは1960年代のことであり、すでに半世紀以上の月日が経過している。日本を代表する高速道路であったものの、慢性的に混雑していたこともあって、新たにもう1本別の道路を建設することとなった。
それが、2012年から順次開通した新東名高速道路である。特徴として、線形が非常に良くて勾配が少ない点が有名だが、さらに道幅も広い部分が多い。
距離と所要時間は?
距離(御殿場JCT-豊田東JCT) | 所要時間(時速100キロ走行) | |
新東名 | 199.9km | 120分 |
旧東名 | 220.0km | 130分 |
距離については、東名と新東名の分岐点である御殿場JCTから豊田東JCTまでの区間では、新東名高速道路が199.9km、東名高速道路が220.0kmとなっている。
2つを比較すると、新東名の方が約20kmほど短い。従来のルートとなると遠回りになってしまうことがわかる。理由は、新東名が山側を通ることによって地図上で見るとショートカットしているためだ。また、線形が良いことによって無駄なカーブが少ない。これも距離が短くできた要因といえる。
距離が短いという点から、所要時間もまた新東名高速道路の方が少ない。時速100キロメートルで走行し続けた場合、御殿場JCTから豊田東JCTまでは2時間前後でたどり着ける。
海側を走る旧東名と比較すると、おそよ10~15分の短縮となっている。特に何か理由がない限りは、新東名高速道路を使った方がメリットが大きい。
制限速度は何キロ?
2017年時点では、新東名高速道路も東名高速道路も最高速度は100km/hに設定されている。ただし、新東名の方が全線で100km/hとなっているのに対して、従来の東名ではトンネルや一部の区間では80km/hに規制されている。
また、今後は新東名高速道路では制限速度が110~120km/hに引き上げられる見通しとなっている。設計速度そのものが、新東名では120~140km/hになっているためだ。
静岡県内は第1種1級の道路規格となっているため、道幅が広く確保されている。これにより、安全にスピードが出しやすい環境となっている。
ただし、愛知県内の浜松いなさJCT~豊田東JCTにかけての区間はコストダウンのため第1種2級での暫定開業となっている。そのため、設計速度は100km/hという低規格に抑えられている。
全線に渡って4車線(片側2車線)となっていて道幅も狭い。したがって、当面は愛知県内では時速100キロメートルが制限速度となるだろう。
警察の取り締まりはどっちが厳しい?
ところで、1つ気になることがあるだろう。それは、警察による速度超過の取り締まりに関する実態だ。
新東名高速道路は線形が良好で道幅が広く、スピードが出しやすいのが特徴だ。しかし、警察による取り締まりも厳しい傾向にある。
静岡県内、愛知県内のどちらも覆面パトカーが多く走っている。制限速度を大幅に超えて運転しているドライバーも多いが、追い越し車線を飛ばしているとすぐに覆面パトカーに目を付けられて捕まってしまう可能性が高い。
一方の東名高速道路については、警察による取り締まりはそれほど多くはない。線形が悪いこともあって、スピードを出す車も少ない。そのため、特に100km/h区間では捕まっている人は少ないようだ。
ただし、80km/h規制の区間は要注意だ。こちらでは、結構スピードが出てしまいやすい。100km/h区間と同じように走っていると、警察に速度超過で捕まってしまう可能性は十分にある。