相鉄では今のところは一部の駅にしかホームドアが設置されていないが、今後は全駅に整備する可能性が高い。さらには、車掌が乗務しないワンマン運転も行われることも考えられる。
ホームドアの整備のきっかけとなっているのが、2021年度から予定している東急との相互直通運転である。相鉄の西谷駅から新たに連絡線を建設して東急電鉄の日吉駅まで走り、そこから都心方面へ向かう計画となっている。
東横線で渋谷方面へ乗り入れるのか、目黒線を経由して目黒駅方面へ乗り入れるのかはまだ正式には決定されていないものの、そのどちらかに直通するのは間違いない。
東急線はホームドア&ワンマン運転に対応
東急目黒線の場合、全線に渡ってワンマン運転を行っている。すべての駅にはホームドアが設置されていて、車両もそれに対応したものとなっている。
東急東横線においても、今後はすべての駅にホームドアを設置する計画となっている。また、直通先の東京メトロ副都心線では全線でホームドアがあり、しかもワンマン運転を行っている。
このため、東横線内を走るすべての車両はホームドアとワンマン運転に対応したものとなっている。
相鉄と東急の相互直通運転を行うにあたっては、乗り入れ先の路線が東横線でも目黒線でも、相鉄所属の車両もホームドアとワンマン運転に対応したものにならなければならない。
つまり、今後は相鉄線の電車はすべてホームドアへ連動した設備とワンマン運転が可能な設備を取り付けるのではないかと考えられる。
そうなれば、相鉄線においても東急と同じようにホームドアをすべての駅に取り付け、さらには車掌が乗務しないワンマン運転に切り替えることもできるようになる。
近い将来には、相鉄ではこのような光景が見られるようになるかもしれない。
JR直通車両はどうなる?
相鉄とJR線との相互直通運転も今後実施される予定となっている。乗り入れ先の路線であるJR横須賀線は今のところホームドアの設置予定もなく、ワンマン運転の予定もなおさらない。
相鉄で全駅ホームドアの設置とワンマン運転を行うのであれば、相鉄へ乗り入れるJR所属の車両にも該当する設備を取り付けなければならない。
ホームドアと車両のドアの連動は比較的簡単に行えるものの、ワンマン運転を始める際にはまとまった設備の導入が必要となる。
このため、JRからの直通車両ではワンマン運転ができる可能性は今のところは低い。
同じように、ホームドアの設置計画がある路線と計画がないJR線と直通運転を行っている東京メトロ千代田線や東西線があるが、これらの路線ではワンマン運転が行われるのか気になるところだ。