北陸新幹線の運賃について、特急券の料金は高いと感じたことはないか。特に指定席券となると、他路線と比べると割高な値段になっている。
かがやき号の場合、東京~金沢間の指定席特急券は6,980円(合計で14,320円)となっている。距離は450.5kmとなっている。
552.6kmある東京~新大阪間ののぞみの指定席特急券が5,900円となっている点と比べると、割高といえる。
東北新幹線と比べても、東京~盛岡間の535.3kmをはやぶさ号を使った場合の指定席特急券が6,520円であるため、北陸新幹線の運賃の割高さが実感できる。
最速列車であるかがやき号ではなく、停車駅が多いはくたか号を使った場合、料金は少し安くなる。しかし、それでも高い状態が続く。
JR東日本と西日本をまたぐため割高
北陸新幹線のうち、首都圏と北陸地方の各駅を移動する際の運賃が特に割高感がある。東京・上野・大宮から金沢や富山といった駅を乗るとなると、加算運賃が大きくかかってくる。
上越妙高駅を境に、加算運賃が適用される。東京駅から乗る場合、糸魚川駅までは650円、黒部宇奈月温泉駅までは970円、富山・新高岡・金沢は1,300円が料金に加算される仕組みになっている。
上越妙高駅は、JR東日本とJR西日本の管轄エリアの境界駅となっている。この駅から南側は首都圏をカバーするJR東日本、北側は関西圏をカバーするJR西日本が担当する地域である。
北陸新幹線を通しで乗ると、JR東日本とJR西日本の両方へ運賃を負担することになるため、値段が高くなるものと考えられる。
乗車券については、JR各社で運賃体系が一元化されているため、料金が別々になっているわけではなく、通しで距離に比例する形となっている。しかし、特急券は完全に一元化されていない。
飛行機よりも値段が高い
北陸新幹線開業する前は、首都圏と北陸間の移動は航空機が大きなシェアを占めていた。鉄道の場合、上越新幹線と在来線特急を使うことになっていたため、所要時間が長く、不便を感じるものであった。
新幹線ができると、鉄道が高いシェアを誇るとうになり、飛行機を使う人は大幅に減少した。利便性だけを考えれば、北陸新幹線の方が優勢なのは間違いない。
しかし、運賃のコスト面では飛行機の方が安い傾向にある。JAL・ANAの羽田~小松間の基本運賃は「27,100円となっているが、実際にはそれより安い料金で乗れることが多い。
前もって航空券を購入すれば、通常期であれば13.000~14,000円程度で移動できる。自由席というものが存在しないため、新幹線とは違って確実に座れる。
「新幹線より飛行機の方が安い」という問題は、北陸新幹線の開業前から懸念されていたことだが、これは今も続いている。