JR学研都市線(片町線)ではどのくらい混雑するのか。1日の中でも乗客数が多い朝ラッシュのピーとなるとどのくらいの乗車率まで達するのか。快速と区間快速、各駅停車の3つの種別の電車が運転されているが、それぞれで違いがある。
朝の時間帯では、大阪方面へ向かう電車のほとんどは京橋駅からJR東西線へ乗り入れている。ただ、混雑が激しいのは学研都市線の区間になっている。京橋駅でまとまった数の乗客が一斉に降りていく。
国土交通省によると、最も混雑が激しい区間は鴫野→京橋間とされている。混雑率は、ピークとなる午前8時前後で120%前後で毎年推移している。
混雑率だけに関しては、JR西日本の各路線の中ではトップクラスである。乗客の総数で見れば、圧倒的にJR京都線・神戸線が多いものの、複々線になっているため運行本数が多くて輸送力も大きい。
学研都市線の場合は、さらに並行して走る私鉄が存在しない。単独路線となっていることもあり、混雑の激しさで見れば、学研都市線の方が激しいといえるだろう。
快速・区間快速は超満員
学研都市線の中でも、快速・区間快速は特に混雑が激しい。中長距離を移動する人は、まず快速系の電車に殺到する。
快速と区間快速は、どちらも四条畷駅か住道駅にて各駅停車と緩急接続を実施している。各駅停車で小さな駅から乗ってきた人も快速系の電車に乗り換えるため、混雑が激しくなる。
快速・区間快速の混雑の違いは見当たらない。両方とも、運転間隔にある程度の差があり、途中駅での追い越しもないため、乗車率は変わらないと考えてよい。
学研都市線の路線そのものの混雑率は120%程度ではあるものの、快速・区間快速の乗車率はそれ以上にある。感覚的には150~180%近くに達するのではないかと思う。
住道~京橋間では、ドア付近に立つと人と人が接するくらいの混雑度になっている。スマホの操作は可能だが、新聞や雑誌を読むのは難しいだろう。
京橋駅を過ぎると、混雑は和らぐ。座席は満席で立っている乗客がいるのは確かだが、それでも京橋駅以東の区間と比べると圧倒的に空間には余裕がある。
各駅停車は乗車定員並み
各駅停車については、利用者層は近距離を移動する人と京橋~四條畷間の小さな駅を乗り降りする人がメインである。
どの部分でも、乗車率は車両の定員程度であり、100%前後ととらえてよいだろう。定時運行の時であれば、ドア付近であっても、人と人が接するほどのものにはならない。
遅延が発生した時などは、快速と同じように超満員電車となるのは確か。それでも、全体的には快速・区間快速と比較すると混雑は緩やかである。
学研都市線の各駅停車も京橋駅からJR東西線へ乗り入れる。一部はJR宝塚線や神戸線へ乗り入れて、前者は宝塚駅や新三田駅まで、後者は西明石駅まで乗り入れている。
学研都市線の利用者が、このような終点まで行くことはほとんどない。京橋駅または北新地駅で下車する人が主流となっている。