発車間際の電車への駆け込み乗車はご遠慮くださいという内容をアナウンスを耳にしたことはないだろうか。その理由は「危険だから」という説が有力だが、実際に死亡事故のような重大な出来事が起こったことはあるのか。
一番有名なのは、1995年12月27日の東海道新幹線三島駅での乗客転落事故である。駆け込み乗車をしようしたがドアに挟まってそのまま列車が発車したために引きずられて死亡したという鉄道事故である。
亡くなったのは高校生である。同時この高校生は駅ホーム上にある公衆電話を使うために新幹線を降りた。発車ベルが鳴りだすと被害者は慌てて車内に戻ろうとするが、ドアが閉まりかけたため手をドアの間に入れた。
しかし、運転席の知らせ灯というドアが完全に閉まったことを示すランプが点灯したため、運転士は列車を発車させてしまう。被害者の高校生はそのままホーム上を約160メートルほど引きずられた後線路上に転落して頭が車輪に引かれて死亡。即死だったという。
この事件は、駆け込み乗車による死亡事故としてかなり有名であるが、新幹線が開業して以来初めて起きた死亡事故でもあった。そのため、日本全国に大きな衝撃を与えることとなってしまった。
JR東海のその後!
JR東海ではその後、新幹線のみならず在来線でも駆け込み乗車帽子を促すアナウンスが多く行われるようになった。駅のポスターにもこのような趣旨のものが多く掲載されている。
在来線においては、大きな駅を出発した直後に車掌が「発車間際の駆け込み乗車は大変危険です。おやめくださいますよう事故防止にご協力をお願いします。」というアナウンスを行っているが、これは1995年の駆け込み乗車による死亡事故があったことに起因するものと考えられる。
他の鉄道会社ではJR東海ほどは啓発していない。とはいえ、何らかのトラブルが起きる原因となる可能性があるため、慌てずに次に来る列車い乗るよう促す放送を行っているJR・私鉄は多い。