JR常磐線とつくばエクスプレスは並行して走る鉄道であり、ともに競合している。今回はこれら2つをスピードや運賃、利便性、運行本数などの面で比較する。どっちが最強の路線と判断できるのか。
JR常磐線にはこんな特徴が!
JR常磐線は上野~仙台まで結ぶ路線であるが、首都圏の鉄道輸送については取手、もしくは土浦までとなっている列車が多い。一部は水戸方面に行くが、利用者がそれほど多くはない。通勤圏内は土浦くらいまでといえる。
最高速度は普通・快速列車でも130km/hであり、通勤型電車の在来線としては最速である。他の路線は100km/h程度であることを考えると、常磐線はかなりスピードに特化した路線と判断できる。
北千住から取手までは複々線となっていて、近距離輸送は東京メトロ千代田線や小田急へ直通する各停停車が担っている。
中距離電車はすべて「快速」となっている。そのため上野駅方面に行く列車は常磐線快速と呼ばれている。快速と普通列車は概ね10分間隔で走っている。運行本数としては十分足りている。
また日中の時間帯は毎時1本特別快速も走っている。こちらは上野東京ラインとして品川駅まで乗り入れ、停車駅もふつうの快速より少ない。運行本数は少ないものの、取手以北から都心へ向かう人にとってはかなり便利な存在となっている。
さすがつくばエクスプレス!
つくばエクスプレスは「常磐新線」として計画・建設された鉄道路線である。開業したのは2005年3月であることから、完成してまだ新しい。
こちらも最高速度は130km/hである。全線に渡って高架または地下に線路が建設されているため、踏切はゼロである。また直線が多くて線形が非常に良い。キツイカーブがあるのは南千住以南の都心部のみである。
スピードを出す条件は整っている。快速はもちろんのこと各駅停車であっても130km/hまで加速する区間もある。
運行本数については、守谷以南で各停が毎時6本、快速が毎時2本、区間快速が同じく2本走っている。最速列車の「快速」はJR常磐線の「特別快速」よりも本数が多い。速達性に優れた路線なのがつくばエクスプレスならではの特徴といえる。
利便性についても、都心のターミナル駅が秋葉原駅である。北千住と並んで乗り換えのことを考えても非常に便利であると判断できる。
さらに、つくばエクスプレスでは全駅にホームドアが設置されている。ホームへの転落事故がほとんど起きないようになっていることから、人身事故が少ない。これにより、遅延も発生しにくい路線として注目されている。
まとめ
JR常磐線 | つくばエクスプレス | |
最高速度 | 130km/h | 130km/h |
運行本数(日中) | 各停:毎時6本(千代田線直通)快速+普通:毎時6本
特別快速:毎時1本 |
各停:毎時6本区間快速:毎時2本
快速:毎時2本 |
複々線の有無 | あり | なし |
運賃 | やや安い | やや高い |
表定速度 | 各停:49.1km/h快速:59.9km/h
特別快速:72.5km/h |
各停:56.3km/h区間快速:67.0km/h
快速:77.8km/h |
の他 | 高い輸送力 | 全駅ホームドア設置 |