JR東日本の1990年代に登場した209系だが、そろそろ引退の時期が近付いている。新型車両への置き換えと廃車が進むと思われる。
国鉄がJRに変わった後に最初に投入されたのがこの209系である。京浜東北線・中央総武緩行線・南武線・京葉線で投入された。
京浜東北線ではすべての車両が209系に切り替えられ、そのあとにE233系が投入された。
今ではすべて引退済みとなっているが、使われていた車両は総武本線、外房線、内房線などの千葉地区の路線で使われている。
しかし、これらの車両もすべて廃車が進む可能性が高まっている。老朽化が進んでいるのがその理由である。
209系の廃車の対象路線とは?
現在、209系が使用されている路線は以下の通りである。
- 総武本線・成田線・鹿島線
- 外房線・内房線・東金線
- 京葉線・武蔵野線
- 八高線・川越線
- 南武線
- 常磐緩行線
- 中央総武緩行線
今のところ、209系が使われているのは東京近郊の首都圏のエリアのみである。
現在ではE231系・E233系・E235系が主役となっている。2000年代以降に製造された新しい車両が、特に都心部へ乗り入れる路線では圧倒的多数派だ。
209系が都市部の路線だと特に置き換えの対象になる。
すでに後継車のE231系でさえ機器更新が行われている。老朽化が進んでいるいるという証拠だ。
製造から25年以上が経過する
千葉地区にあたる総武本線・成田線・鹿島線、外房線・内房線・東金線では普通列車はほとんどが209系で運転されている。
もともとは京浜東北線で使われていた車両である。したがって、製造されたのは1990年代前半から中盤までの時期である。
2020年代に入れば製造後30年という年月が経過することになる。これまでの鉄道車両を見ると、通勤型車両は25~30年ほどで大半が引退して廃車となっている。
東南アジアに輸出されるという例も少なくない。日本の電車は故障しにくいという評価があり、インドネシアやフィリピンなどへ最近は輸出される。
ただ、国内では置き換えが進んでいて、次は209系の番といえる。1つ前の205系はほとんどが廃車となっていてすでに引退済だ。
千葉地区以外のエリアでは209系そのものが少数派となっている。これらの路線でも引退が近いだろう。
古い車両が使われる路線
ところで、209系以外にも置き換えが行われると思われる路線と車両はいくつかある。
路線名 | 車両 | 製造時期 |
総武線(快速) | E217系 | 1990年代半ば |
両毛線 | 211系 | 1980年代 |
山梨・長野地区各線 | 211系 | 1980年代 |
相模線 | 205系 | 1980年代 |
仙石線 | 205系 | 1980年代 |
総武線を除いては東京都心部へは直接乗り入れない路線だが、古い車両が使われている。
209系が廃車になるとすると、これらの路線でも新しい車両に置き換えられていくと思われる。
211系や205系は国鉄時代に製造されたもので、引退の時期はさらに近いと考えられる。