JR総武線快速と横須賀線を中心に使われるE217系は導入からすでに30年近く経過しようとしている。置き換えの時期が来ているのは間違いない。
廃車になるのか、それとも他の路線へ転属となるのか。これまで運転されてきた路線から退いた後の行方が気になるところだろう。
これまでの首都圏で使われてきた車両からすると、おそらくE217系も他の路線へ転属となる可能性が大きい。
同じくJR化後に新規で登場した209系は、総武本線や外房線、内房線といった千葉ローカル地区で運転されている。もともとは京浜東北線で走っていたものが転属となった。
中央総武線各駅停車で使われていたE231系は武蔵野線や八高線、川越線(西側エリア)へ転属となった。
E217系はどこの路線へ転属となる?
では、総武快速線と横須賀線を中心に使われているE217系はどこの路線で第二の人生を送ると考えられるのか。
当然ながら、未だに国鉄時代に製造された旧式の車両が多く割り当てされている路線に優先的に回される可能性が高い。
首都圏及びその周辺の直流区間でボロい国鉄時代の車両が使われているのは、以下の路線が挙げられる。
- 中央本線(高尾~塩尻)、篠ノ井線
- 両毛線
- 相模線
特に長野・山梨地区では古い車両が目立つ。
この2県では、これまでにJR東日本となってから製造された車両が割り当てられていない。長年にわたって旧式のものしか導入されていない。
主に211系が使われている。これも製造されてからすぐに長野・山梨地区へ来たわけではない。もともとは東海道線や宇都宮線、高崎線などで使われていたものである。
中古車両の集まりとなっている。総武快速線・横須賀線のE217系が新型車両に置き換えられて引退した場合、次は中央本線や篠ノ井線へ転属となるのが有力と考えられる。
総武本線・外房線・内房線への転属は?
総武線快速の一部の列車は千葉駅から総武本線・外房線・内房線へ直通する。これらの電車の車両はE217系が使われる。
千葉ローカル地区単独の場合は209系が使われているものの、千葉以西との乗り入れの場合にはE217系が割り当てられる。
すでにこれらの路線での運用実績があることから、総武快速線と横須賀線で新型車両が導入されればE217系が千葉ローカル地区へ専属となるのではないかと考える人は少なくない。
この可能性もそれなりに高い。近郊型車両であり、トイレの設備が付いていることから、209系と同様に房総エリアへそのまま転属となることも考えられる。
ただし、209系よりもさらに古い車両が走っている中央本線や篠ノ井線では、211系の老朽化が激しく進んでいる。転属先としてはこちらの方が高いと感じる。