JR東海の現業職に当たるプロフェッショナル職の年収に関して、平均するといくらになるのか。大卒・高卒でやや違いが出てくるものの、給料の水準は他の会社と比べてよいのか、それとも悪いのか。
有価証券報告書によると、JR東海の全社員の平均年収は720万円前後となっている。日本の中でも給料はかなり良い部類に入る。
しかし、実際には各職種によって違いが見られる。JR東海では大きく分けて総合職とプロフェッショナル職の2コースでそれぞれ採用が行われている。
2つの職種では仕事内容が大きく異なることもあって、年収の金額も違う。
プロフェッショナル職の年収は600~700万円が平均か?
JR東海のプロフェッショナル職は総合職と比べると安いのは確かだろう。総合職はさまざまな分野に携わる職種で、転居を伴う異動もある。
学歴社会があって大学名で採用に有利不利が働く「学歴フィルター」があるともいわれている。
そんなわけで総合職の方が年収は高い。30歳になるまでに年収が500万に届くという例が多いようだ。
参考:JR東海の平均年収は約700万円! 職種・年齢ごとでも算出
プロフェッショナル職の平均的な年収は全年齢で600~700万円くらいだと考えられる。
新卒で入社して35歳くらいになる頃にこのくらいの金額に達する例が多い。
入社したばかりの20代だと年収は400万円台が標準的となる。基本給に合わせて残業代(時間外手当)や各種手当などを含めた金額だとこれくらいになるだろう。
JR東海といえば大手企業だが、プロフェッショナル職の年収に限ればそれほど高い水準ではないといえる。
大卒は約700万円
JR東海のプロフェッショナル職の大卒の平均年収は約700万円と算出。
同じプロフェッショナル職でも、基本給は大卒と高専卒、高卒では全く異なる。初任給でも差額が見られるが、昇給幅はどれも同じなため、最終学歴で差があるのが基本。
同じ大卒向けの総合職と比較すれば年収が低いものの、一般的な上場企業よりはやや高め。
高卒は約600万円
JR東海のプロフェッショナル職の高卒の平均年収は約600万円と算出。
高卒はどこの会社でも初任給が低く、その後も基本給が大卒などと比較して低めになりやすい。それはJR東海でも同じ。
役職の有無のように、入社後のキャリアアップによっては大卒以上になるものの、同一の等級であれば低い。
駅員・車掌・運転士でも、大卒と高卒では完全に大卒の方が基本給が上。
高専卒
高専本科卒の場合は、大卒と高卒の中間くらいが平均年収になる。ゆえに、650万円前後になると考える。
高専出身者だと基本的にプロフェッショナル職の技術系統になると思うが、給料体系そのものは運輸系と同じ。
なお、高専専攻科卒の場合は大卒と同じ程度。
主任になると年収600万円~
役職なしだとどうしても給料は安いままとなってしまう。しかし、30代になると役職が付く人が増えてくる。
主任になると、年収は600万円台となるようだ。基本給が上がり、それに伴って残業代や各種手当金の単価も上がる。
プロフェッショナル職でも、部署による違いはそう多くはない。駅員・車掌・運転士になる運輸系統でも、設備の管理やメンテナンスに携わる技術系統でも、給料の違いは見られない。
40代に入って係長クラスに昇格すると、年収は700万円以上の水準に達する。そして管理職となると、年収は1,000万円台に突入する。
一般的な会社だと、プロフェッショナル職は一般職に近い職種となっている。転勤が少ない代わりに年収の金額はあまり良くないというのが本音だろう。
特に総合職と比較してしまうと、不満を抱いてしまう可能性は否定できない。ただ、それでも大手企業かつインフラ企業ということで経営が「安定している」ことには変わりない。
今の社会が続く限りはリストラの対象になる可能性は低いだろう。