JR常磐線の特急ひたち号とときわ号にはすべての車両にWi-Fiが設置されている。しかし、これには大きな欠点があり、実質的には無料ではない。契約者以外は繋がらない。
iPhone、android問わずスマホやタブレット端末で使える無線LANサービスだが、使用するには条件がある。特定の契約者しか使えない仕組みになっていて、だれでもタダで利用できるWi-Fiではない。
具体的に言うと、「BBモバイルポイント」または「UQ Wi-Fi」と契約しているという条件である。au・ソフトバンクでスマホを契約している人なら使えるが、ドコモで契約している人は月額料金がかかる。
Wi-Fiの利用条件
条件 | 対象者 | 便利さ |
BBモバイルポイント | ソフトバンク契約者など | 事前登録が必要 |
UQ Wi-Fi | au契約者など | 事前登録が必要 |
※ドコモユーザーにはメリットなし。いずれも利用不可。 |
常磐線の特急車両であるE657系であるが、Wi-Fiを使うために条件は「BBモバイルポイント」または「UQ Wi-Fi」と契約している人のみになる。
正確に言うと、これらのWi-Fiサービスを使えるのは、特定の通信会社とスマホなどの契約をしている人となる。
BBモバイルポイント・UQ Wi-Fiに登録できる人は誰?
BBモバイルポイントはソフトバンクが提供するWi-Fiサービスである。ソフトバンクでスマホを契約している人だと、無料でこれに登録することができる。したがって、追加料金なしで特急ひたち・ときわのWi-Fiが使える。
UQ Wi-FiはUQ mobileまたはauでスマホを契約している人が対象となる。UQコミュニケーションズという会社が運営するWi-Fiサービスだが、これはauと同じKDDIのグループ会社になる。
auでスマホを契約している人であれば、「UQ Wi-Fi」に無料で登録することができる。ゆえに、特急ひたち・ときわに乗ってもWi-Fiが使える。
NTTドコモ利用者には1つもメリットなし
一方でNTTドコモでスマートフォンを契約している人にとっては何のメリットもない。
特急ひたち・ときわのWi-Fiは単にメールアドレスを登録してすぐに使えるという無料公衆Wi-Fiではないため、だれでも使えるものではない。
auまたはソフトバンクで契約している人なら登録すれば条件を満たせるため、メリットはとても大きくなる。
NTTドコモでは「BBモバイルポイント」も「UQ Wi-Fi」も登録条件の対象外となっている。
以前はBBモバイルポイントにもdocomo IDで登録できたものの(2016年11月末で廃止)、現在ではさいーびす終了したことで一切使えない。
よって、常磐線の特急ひたち・ときわではドコモユーザーはWi-Fiが使えない。
JR-EAST_FREE_Wi-Fiとは別物
Wi-Fiの種類 | 対象者 | 便利さ |
JR-EAST_FREE_Wi-Fi | 誰でもOK | メールアドレス登録するだけで利用できる |
BBモバイルポイント | ソフトバンク契約者など | 特定の通信会社の契約者のみ |
UQ Wi-Fi | au契約者など |
ところで、JR東日本では誰でもメールアドレスを登録するだけで無料で使える「JR-EAST_FREE_Wi-Fi」という無線LANがあるが、常磐線の特急ひたち・ときわで提供されているWi-Fiはこれとはまた別物である。
「JR-EAST_FREE_Wi-Fi」の場合、完全に無料である。スマホを契約している通信会社がどこであれ関係ない。
もっと詳しく言うと、SIMを契約していない(つまり携帯電話を契約すらしていない)場合であっても使える。それが、「JR-EAST_FREE_Wi-Fi」の特徴である。
常磐線の特急ひたち・ときわではこの「JR-EAST_FREE_Wi-Fi」が配信されていない。
あくまでも成田エクスプレスや東北新幹線、それに主要な駅構内に設置されているだけである。E657系の車両は未設置となっている。