新幹線・特急へのベビーカーの持ち込み方法とマナー上の注意点

ベビーカーの新幹線・特急への持ち込み

新幹線や特急への「ベビーカー」の持ち込み方法とマナー上の注意点について考察。

最も困ることと言えば置く場所。折り畳んだとしても、それをどこにしまえば良いのかは悩みの種ではないか。

結論を言うと、まず最初に考慮するのが頭上の棚の上に置くこと。それは無理なら座席の前にそっと置いておくのが良い。


置いてOKの場所

ベビーカーを置いても良い場所 詳細な内容
頭上の棚の上 頭上の棚の上に載せられるのであればこれが好ましい。最も邪魔にならない場所。サイズや折り畳んだ形によっては不可。
座席の前(足元) 棚の上が無理なら、次に検討するのが座席の前。ただし、これだとテーブルを下げられず、窮屈感が大きいため最後の手段。
最後部のスペース 各車両の最後部には荷物が置けるスペースがある。ただし最近は利用率が高く、すでに置けないリスクあり。東海道新幹線では予約制をスタート。

ベビーカーを置いてもOKな場所といえば、まず挙げられるのは上記の3か所である。

いずれも他の乗客の邪魔にならないことを考えた場合に該当する場所。これならマナー的に問題はなく、トラブルの元になるリスクは大幅に下がる。

在来線(普通・快速)の満員電車のようにベビーカーの持ち込みそのものが難しいものではない。

もっとも、いずれの場所もそれなりに空いている列車であることが求められる。大型連休のような大混雑になる時期になると、指定席・自由席問わずベビーカーを持ち込む余裕すらないこともある。

棚の上

棚の上

ベビーカーを折り畳んだ状態のサイズは各種類によって異なるものの、比較的小さいものであれば頭上の棚の上に載せられる。

もし他の乗客の荷物がまだ載っていない状態であれば、折り畳んだベビーカーをそこに置ける。

新幹線や特急にベビーカーを持ち込んだ状態で最も邪魔にならない場所が棚の上だろう。

ただし、すでにほかの乗客の荷物が載っている場合ならなるべく避けたい。

他の乗客の荷物を無理矢理どけようとすると思わぬトラブルの元になってしまう。

座席の前(足元)

次に候補に上がる場所は自分が座っている座席の前。足元に直接床に置く形になる。

決して物理的に置けないわけではないものの、実際にこの状態で新幹線や特急列車に乗ると窮屈になる。

まず、ベビーカーが目の前にあることでテーブルを下せない。そうすると、車内で飲食するのにやや不便になる。

さらに、途中でトイレなどのために立ち上がることも困難。夫婦で隣同士で乗っている場合なら問題ないものの、保護者1人と赤ちゃんだと困難。

ベビーカーを座席に放置してトイレのために席を離れると、揺れなどでベビーカーが倒れる恐れがある。

他の乗客の迷惑になるリスクもあるため、ベストな置き場ではない。

最後部のスペース

新幹線や特急列車の各車両の最後部の座席の後ろにはスペースがある。

ここには大型の荷物を置いている人が多いが、ベビーカーの置き場としても格好のスポットではある。

ただし、ここの利用には注意が必要。まず、途中駅から乗るとすでにスペースがほかの人の荷物で満杯になっている可能性がある。

多くの列車では先着順のため、すでに荷物でいっぱいならベビーカーを置けない。

「ベビーカー優先」のようなルールもないため、ほかの人の荷物をよけるわけにはいかない。

さらに、東海道新幹線ではその大型荷物置き場が予約制になる。

最近増えている外国人観光客が大型荷物を持って新幹線に乗車するケースが増えてきたことによる対策といわれている。

この場合、ベビーカーでも予約はできるが、追加料金がかかるなどするため推奨の選択肢とは言えない。

置いてはダメな場所

ベビーカーを置いてはダメな場所 詳細な内容
通路上 他の乗客や車掌・車内販売の台車の邪魔になるため、通路上に置くなどは論外。
デッキ デッキに放置しておくのも、通行人や途中駅での乗り降りの邪魔になる。これも論外。
隣または近くの空席 空いている座席の前、あるいは座席上に置くのはNG。明らかに空いている場合には許容できる範囲とはいえ、混雑時はもはや論外。

上記のような場所にベビーカーを置くのはダメ。いずれもマナー的には完全にアウト。

さらに、ベビーカーを広げたまま列車に乗り込むのもNG。

広いスペースを取ることにつながり、他の乗客から罵声を浴びせられるなどのトラブルの元にもなりかねない。

最近だと、少子化が進んでいることもあって「子供がいる家庭=偉い」と勘違いして態度の大きい人が少なからずいると言われているが、このような非常識な行動は完全にNG。

通路上

通路上は文字通り、人々が歩くための道である。ベビーカーをはじめとする荷物を置いてはいけない。

乗客や車掌、車内販売の台車が行き来するところ。

もしそのような場所にベビーカーが置いてあったら邪魔になる。

広げた状態のみならず、折り畳んだ状態でも通路上に置くのはダメ。

デッキ

デッキにベビーカーを置くのもまたNG。

こちらは乗客が停車駅にて乗り降りするため、あるいはトイレなどへ行き来するための通り道になる。

基本的には通路と同じで、ベビーカーが置いてあるとほかの人の通行の邪魔になる。

ベビーカーを手に持った状態ならある程度許容できるものの、放置して客室内に行くのは絶対にダメ。

隣または近くの空席

隣または近くの座席が空席だからといって、そこのベビーカーを置くのも基本的にはNG。

例外的に、明らかに新幹線・特急の車内がガラガラの状態であれば問題ない。しかし、窓側の座席がすべて埋まる程度の混雑になったのであれば、空制にベビーカーを置くのはマナー的にダメな事例になる。

理由は簡単。他の乗客が座席に座れなくなってしまうためだ。

座席はあくまでも人間が最優先。人がいない状態にのみ荷物を置いてもOKだが、ベビーカーもそのような荷物に該当する以上、混雑時は空席には置いてはいけない。

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