全車指定席の在来線特急の一覧! 自由席廃止の背景も

全車指定席のJR在来線特急

JR各社の在来線特急にて「全車指定席」となっている路線および列車名の一覧。自由席の設定を廃止した理由についても調査。

従来の特急列車では普通車自由席、普通車指定席、グリーン車指定席の3つの座席が用意されている。いずれも特急券が必要だが、料金がそれぞれで異なる。

最も安いのが普通車自由席。全席指定だと割高になり、これが乗客にとってデメリットとなっている。


全車指定席の在来線特急の一覧

<全車指定席の特急列車>
路線 列車名 備考
高崎線 スワローあかぎ
常磐線 ひたち 2015年に自由席廃止
ときわ
中央本線 あずさ 2019年に自由席廃止
かいじ
総武本線 成田エクスプレス

今のところ、在来線特急にて「全車指定席」のシステムを導入しているのはJR東日本の首都圏を走る列車に限られている。

他のJRや地域では自由席の車両が存続している。廃止される傾向も特に見られない。

都心から郊外へ延びる路線で、通勤ライナーとして使う人も多い路線ですべての座席を指定席にする全車指定席が目立つ結果となった。

参照:新幹線の路線ごとの「全車指定席」を導入の有無! それらの背景も

スワローあかぎ

スワローあかぎ

高崎線のスワローあかぎは全国の在来線特急では初めて全車指定席を取り入れた列車である。

特急あかぎ号のうち、朝夕の時間帯の着席保障型列車として登場した背景がある。

かつては「ホームライナー鴻巣」として運転されていたライナー列車もスワローあかぎに編入された。

もともと着席保障の需要が多く、座ることを前提に利用する乗客が多かったことから、全車指定席になった。

ひたち、ときわ

特急ひたち・ときわ

常磐線の特急ひたち号、ときわ号はもともとぞれぞれ「スーパーひたち」、「フレッシュひたち」として運転されていたものの、2015年の上野東京ラインの開業と同時に今の形になった。

それまでは自由席があったが、これを契機に全車指定席へ切り替わった。

背景には着席保障の需要だけでなく、乗務員の負担軽減もある。検札(切符拝見)や車内での発券作業が重かったことから、これを簡素化するために全車指定席にした。

他にも車内購入と駅券売機購入の際の特急料金が異なる値段に設定されたのもこの時である。

あずさ、かいじ

混雑するスーパーあずさ号

出典:photozou.jp/photo/show/3187087/254305458

中央本線の特急あずさ号、かいじ号は2019年3月のダイヤ改正より全車指定席となった。

理由に関しては常磐線の特急と同じである。乗務員の負担軽減と着席保障の需要がその要因である。

あずさ号も元から利用者数が1日を通して多かった。JR全車の在来線特急の利用者数ランキングでもトップを争う。

自由席を設定するメリットが鉄道事業者のJR東日本にはなく、乗客にとっても料金の安さ以外にはなかった。

通勤ライナーの役割も果たしていることから、全車指定席へ踏み切った。

成田エクスプレス

成田エクスプレス

総武線経由で東京駅~成田空港を結ぶ成田エクスプレスも全車指定席だが、その背景は他の路線とは異なる。

成田エクスプレスは国際線利用客が中心の空港連絡列車という性質が大きいことから、速達性と着席保障の需要が何よりも重要視されてきた。

その一方で航空機を利用する人達は旅行で使うお金がもともと高額なため、特急料金そのものも割高に設定されている。

より高い利益率を獲得することを狙い、JR東日本が割安な自由席を設けずにすべて指定席にしたと考えられる。

なお、定期券との併用で乗車することはできないため、通勤ライナーの性質はまったくない。

全車指定席の特急の特徴

<主な共通点>

  • 利用客数が多い
  • 通勤ライナーの役割
  • JR東日本の管轄下

自由席を廃止して全車指定席になった在来線特急はほとんど上の3つの共通点を満たしている。

JRの在来線特急の利用者数ランキングの中でも上位に来る種別ばかり。

都心と郊外を結ぶ路線を走り、朝夕は「通勤ライナー」としての性質もある。確実に座れて所要時間が短い追加料金のかかる列車ということで乗る人が結構見られる。

そして、どれもJR東日本の首都圏の特急列車である。新幹線でもJR東日本は全車指定席の導入に積極的であるが、それは利用者が多い在来線特急でも同じ傾向と判断できる。

実質的な値上げにも

全車指定席になったことで座席指定できる席数が増えるというメリットはあるものの、実質的な値上げとなったというデメリットもある。

自由席特急券に比べると指定席特急券は割高な料金に設定されている。

例えば、中央本線のあずさ号、かいじ号の場合を見てみよう。

  • 以前…新宿→立川=510円
  • 現在…新宿→立川=750円

自由席があった時代だと新宿→立川で510円だったところが、全車指定席になったことで750円になった。

通勤ライナーのように使っていて、日常的に利用する機会が多い人にはこれは大きな痛手だろう。

3割ほど値上げされたことになり、全車指定席に移行したことは実質的な値上げが行われたことと捉えてよいはず。

運賃そのものが上がったところが大きな欠点なのは否定できない。

その他の全車指定席の事情

列車の種類 全車指定席の列車名
新幹線 はやぶさ・はやてこまちかがやき
在来線特急 ひたち・ときわ、あずさ・かいじ、スワローあかぎ、成田エクスプレス


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