東京臨海高速鉄道りんかい線の運賃は高いということで鉄道利用者からはかなり敬遠されている。京葉線で東京駅経由で迂回した方が安いが、どうしてそんなに料金が割高になっているのか、理由に迫る。
通称「りんかい線」と人々から呼ばれている路線である。現在は埼京線と川越線と直通運転を行っている。ほとんどの列車は大崎駅から埼京線内に入る。
運行している会社名は東京臨海高速鉄道という企業であるが、これはJR東日本の子会社である。そのため、suicaを券売機で購入できるようになっている。電車の車両もJRと同じものを使っている。発車メロディもJRと一緒のものになっている。
しかし、JRとは違う点が1つだけある。それは運賃の高さだ。大崎や大井町あたりから千葉方面に行く際にはりんかい線を使うのが一番早く到着する。ところが、料金の値段がかなり高いということで敬遠する人が多いようだ。
運賃が高い理由とは?
- 建設費が高かったため
- 借金返済がまだ残っているから
りんかい線の運賃が高い理由はその建設費の借金にある。未だに建設費で借り入れた分んの返済が残っているため、借金がないJR線と比べて割高になっている。
りんかい線の場合、初乗り運賃は210円であるが、JRでは140円である。大崎駅から新木場駅に行く際の料金も、りんかい線を使った場合は390円かかる。一方JR京葉線と山手線を使ってぐるっと回っていった場合は310円で済む。
新木場~大井町についても、りんかい線では390円で、対するJR利用時では310円だ。さらに、東京メトロ有楽町線を使っていった場合よりもりんかい線の運賃は高い。
こうしたケースは、北総線や東葉高速鉄道線にも当てはまる。いずれも借金返済が残っているために、運収は黒字であるにも関わらず料金が割高になっている理由である。
りんかい線はもともと貨物線として利用されていた京葉線を新木場から東京貨物ターミナルへのアクセス路線として当初計画されていた。そして、新木場~東京テレポートは貨物線とて開業した。
しかしトラックによる物流が増えたことにより、貨物線の計画は消えた。その後、すでに確保されていた用地と線路を有効活用しようと、新木場から大井町を経由して大崎駅までつながる鉄道路線を建設するという案が出され、現在のようなりんかい線が開通した。
天王洲アイル駅と品川シーサイド駅付近に直角に近いカーブが存在するのは、東京テレポートから東京貨物ターミナルまで建設される予定であったのが大崎駅まで旅客線を作るという計画に変更されたためである。