JR西日本の東海道・山陽本線を走る新快速は、2017年3月4日のダイヤ改正からすべて12両編成で運転される。これまでは一部の列車が8両編成であったが、混雑度が激しいことで増結の声が多かった。
短い車両数による新快速が消えることによって、これまでよりも混雑度が緩和される可能性が高い。+4両となれば、これまでの1.5倍もの座席が増える。より多くの乗客が座れるようになるのは確かだ。
平日も土日祝日も終日12両編成!
これまでは、平日と土日祝日の昼間の時間帯は短い8両編成による運転が中心であった。新快速の長い12両編成は人々が殺到する朝と夕方のラッシュの時間帯に限られていて、日中の時間帯はオフピークであるにも関わらず立っている人が多く発生している状態であった。
それがすべて12両編成化することで、1日あたり合計で約9,000席増えることになる。つまり、9,000人が追加で座席に座れるようになるというわけだ。
新快速は姫路駅から米原駅までの間にて通過駅が多数設定されているが、特に停車駅が増えるということは今回のダイヤ改正ではまったくない。
単純に輸送力が向上する。速達性はこれまで通り維持されるため、依然として追加料金のいらない在来線としてはかなり速い。
最高速度は130km/hであるが、12両編成という車両の数もまたJR西日本では最多である。関西圏の私鉄を見ても、これほどの長い列車は他にはない。首都圏のJR東日本の15両編成には及ばないのは事実だが、かなりの輸送力を持つことになる。
そもそもどうして新快速は人気?
どうして新快速はこれほどの乗客が多く利用するように需要があるのか。まず最初の理由は、アクセスする地域である。東海道・山陽本線は京阪神を結ぶ。
近畿地方の中心地である大阪から京都・神戸へ行く手段であり、さらに兵庫県の明石や加古川、姫路と滋賀県内の大津、草津など人口の多いエリアへ延びる。
線路が走る地域が関西の中でも特に重要な地区をカバーしていることにより乗客数が多い。通過駅がかなりの数になっているとしても、緩行線の役割を果たす各駅停車と快速を上手く利用して新快速を利用する人が多い。
新快速は関西のJR西日本の在来線の看板列車といえるほどの地位を獲得していると言っても過言ではないだろう。